2017年7月25日 | お役立ち情報
VR「仮想現実」の意味とは?VRの特徴と活用例
VRは「バーチャル・リアリティー」の略で仮想現実を意味します。
あたかもそこに実際の物や場所が体感できるような空間になっています。
この技術を生かして、最近ではいろいろな業界が宣伝するコンテンツとしてVRを活用しています。
さらには自宅用で使えるVR ヘッドマウントディスプレイやVRグローブが登場し、手軽に体験できるようになってきています。
ここではVRを活用したコンテンツはどんなものがあるのか、詳しくみていきましょう!
足を運べない場所で活用
不動産業界
最近人気を集めているのは新築物件や賃貸マンションを対象としたVRです。
実際にどんな雰囲気なのか、自分の目で確かめることができると人気を集めています。
間取り図などを見れば、部屋の大きさはある程度イメージできるものの、床に使われている木目の感じや空間の印象など、実際に体験してみないとなかなかわからないものも存在します。
そこでVRを使うことにより、実際に住んでいるかのような空間を体験できます。
家具や家電を置き、シミュレーションをしているケースも見られます。
なんといってもメリットは、実際に足を運ばなくても数件の物件をまとめて見られること。
交通費の節約になりますし、時間短縮にもつながります。
また足腰が悪い人、遠方に住んでいてなかなか現地まで見学に行けない人にとって、助かる機能ですね。
例えば賃貸物件を紹介している大手のスーモはいち早くVRを取り入れて、VRで紹介できる案件をいくつか取り扱っています。
まだそこまで数が多いというわけではありませんが、今後その件数は更に増えていくでしょう。
旅行業界
VRを有効活用しているのは旅行業界も同様です。
例えば海外の行ってみたい場所などは、気軽に実体験できるわけではありませんね。
日本はもちろんのこと、全世界を対象とした観光スポットをVRで紹介しているケースがあります。
特にちょっと治安が悪い場所などは気軽に行けないので、VRで体験できるのは非常に好評です。
日本の大手旅行会社HISは、「HISバーチャル旅行コンテンツ」を用意。
全世界を旅行したかのような映像美は、大変好評となっています。
HISでは東京の新宿にバーチャル体験システムを導入した店舗をオープンしました。
そこではハワイのオワフ島12ヶ所の映像を映し出し、実際に旅行に行ったかのような気分を味わえます。
ハワイに興味がある方は、下見がてらチェックしてみるのも良いですね。
こういった取り組みが広がってきていて、VRを参考に旅行先を決めるなんて人も増えていくのではないでしょうか。
音楽業界
音楽業界もVRを取り入れた企画を色々と打ち出しています。
MVやメイキング映像などを楽しめるVRコンテンツもありますが、中でも人気を集めているのはライブ映像。
あたかもライブに参加しているような感覚になり、普通のライブDVDで見るより圧倒的な迫力を感じさせてくれます。
中でも話題になったのは、ももクロのライブVR。
スタジアムの最前列に設置された360度カメラは、まさにライブの特等席で参加しているような雰囲気に!
また会場の空中に設置されたカメラ映像を楽しむこともでき、多角的な視点からVRを楽しむことができます。
必ずしも観客だけの目線ではなく、色々な視点で楽しめる仕上がりになっています。
このようにライブの一体感や臨場感を出すのにVRは最適なコンテンツになっているので、今後さらにいろいろなアーティストがVRを活用してくることも考えられます。
なかなか体験できないようなVRも
プロスポーツ選手になることも!
VRの中には、まず体験できないであろうコンテンツもあります。
その一つが、ナイキが発表したサッカーシューズのプロモーションVR。
自分が実際にプロスポーツ選手になったかのようなVRを発表しました。
同メーカーと契約しているブラジル代表のネイマール選手の視点から、実際にプレイしている動画を使ったVRはあっという間に話題に!
ネイマール選手が「どのようにドリブルし、シュートに持ち込んだのか」、というリアルな再現はサッカーファン以外でも楽しめる内容になっています。
試合中の相手の動き、ファンの様子、スタジアム全体の雰囲気など自分がネイマール選手になったかのような映像は必見です。
こういったプロプレイヤー目線で楽しめるVRは、サッカー以外の競技でも非常に人気を集めそうですね。
試乗体験
最新の車や乗り物が登場した時に、それに乗っているかのようなVRも登場しています。
中にはまだ市場に出回っていないような車のVR体験もできたりするので、非常に貴重な体験です。
もちろん免許がなくてもVRのゴーグルをつけて見るだけなので、どなたでも閲覧可能。
お子さんや高齢の方でも楽しめるので、老若男女楽しめます。
「車の販促方法の幅が広がった」と自動車業界でも非常に注目されているコンテンツです。
実際に大手自動車会社でも取り入れていて、日産は「note e-power」のサーキット走行によるVR試乗が楽しめます。
単純に映像だけでなくエンジン音や加速の感触なども堪能できるようになっているので、車を乗らなくても、ある程度イメージがつく乗車感になっています。
日産のVR試乗はYouTubeなどにも複数がアップされているのでぜひチェックしてみましょう。
水中や山の映像
なかなか体験できない映像として、水中のVR動画や山を登っている時のVR動画も登場しています。
自分では行くことのない場所や体験ができるのは非常にスリリングです。
たとえばエベレストを登頂体験できるVRは危険性が少なく、それでいて実際に登ったような雰囲気になれちゃいます。
他にもダイバーによる水深40mのVR動画などもあります。
このように、おそらく将来自分が体験しないだろうなということも、VRなら体験できちゃいます。
観光スポットを気軽にPRできるので、今後、資金のあまりない観光地でもVRを使った販促が行われるかもしれませんね。
娯楽で楽しめる!
遊園地
VRを最も身近に堪能できるのは、娯楽です。その一つが遊園地で活用したVR映像です。
例えばUSJが2017年に発表した「エヴァンゲリオンXRライド」はその代表的なもの。
エヴァンゲリオンの世界観をリアルに体験でき、使徒から逃げ惑う様子を上手く再現しています。
戦闘に巻き込まれるようなシーンは、自分の身の危険を感じさせるほどリアルに描かれています。
ゲーム
VRが最も早く浸透した分野といえるでしょう。
たとえばプレイステーションはVRをいち早く採用し、すでに80以上のVRに対応したゲームソフトがリリースされています(2017年現在)。
アドベンチャーやアクション、格闘ゲーム、RPG などで採用し、より臨場感が出るような作りになっています。
実際プレイを楽しむには対応機器やカメラ、VRヘッドセットなどが必要なので普通に楽しむより多少費用がかかります。
その辺りの敷居が下がれば、更に広く浸透していきそうです。
映画
ゲーム同様にスリリングな展開がある映画には、VRを採用するケースも出てきています。
有名なところでは、ハリネズミを主人公にしたコメディアニメの「henry」。
この映画は短編作品ということもあり、気軽に見れる内容になっています。
VR映像を初めて堪能するという人に向いている作品と言えそうです。
まだVRに対応している映画館やDVDが限定されているので、広く楽しめるというわけではありませんが、今後広がっていく可能性は十分あるでしょう。
ただ、今後はDVDでもVR対応になってくると、映画館に足を運ぶこと自体が減ってきてしまうかも・・・。
ちょっとエッチな映像も
VRの臨場感や立体感に反応したのが、アダルト業界。
セクシー女優があたかもそこにいるかのようなVR 映像で男性ファンを引きつけることに成功しました。
今までの映像がVRに対応しているわけではないのでコンテンツこそまだ少ないですが、今後市場規模はさらに膨らんでいきそうな気配。
VRのアダルト動画に満足して、さらに恋人が欲しいという人が減ってしまうかもしれませんね。
VRの今後の展開とは
ペット業界
今後躍進が予想されるのはペット業界です。例えば動物園がPRのため、キリン、サイ、ライオンなどなかなか近づけない動物のVR動画をアップすることで注目度が集まり、来場者増につながる可能性があります。
またペットショップでは店舗にいないペットを販売するのに役立つ可能性があります。
今まで、「他地域のペットを見たい」というお客さんに対応する場合、テレビ電話などを使って様子をチェックするのが主流でした。
しかし今後VRで、ワンちゃんやネコちゃんが実際にいるかのように確かめることができれば、より一層購入増に繋がる可能性があります。
医療業界
医療業界でもVRの活用が進められています。特に有効とされるのは、手術を新米医師が体験できること。
手術現場を実際に体験したかのようなVR映像で、技術の習得に役立つという声が上がっています。
また研修医の育成にも役立つ映像になるでしょう。
実際にメスを入れたりなど、技術的なことが反映されるわけではありませんが、過去に手術を施した医師の技術を映像で振り返ることができるので、参考映像としては非常に価値があります。
まとめ
以上、VRの特徴と活用事例を紹介しました。
最初はエンタメ業界を中心とした活用にとどまっていましたが、今ではさまざまな業種で活用されるようになってきています。
医療現場や教育の場でこういったものが利用できて、しかも技術力がアップすれば、今まで治らなかったような病気が治るというケースも出てくるかもしれませんね。
今後は導入に際して発生する費用をどれだけ抑えられるか、というところが一つの課題になってきそうです。
ユーザー目線で考えると、一度VR対応のゴーグルを購入してしまえば、さらに追加となる費用が発生するわけではないので、定着すれば長い間人気を保持する存在になり得るでしょう。
体験型のサービスを提供する企業にとっては、非常に魅力的なコンテンツです。