2019年3月5日 | お役立ち情報
加湿器はいつからいつまで必要?加湿器が必要な期間について解説
気温が低下し、寒くなってくると空気も乾燥するため、喉や目などに不調を訴える方も多くなります。このようなときに活躍するのが加湿器です。今では約40%の世帯で加湿器が活用されているといわれています。
加湿器は正しい使い方をすれば、室内を快適に保ちますが、よく挙がる疑問のひとつに「加湿器はいつからいつまで必要なの?」というものがあります。
目安となる使用時期を把握しておけば、加湿器をより効果的に使える可能性も高くなります。今回は加湿器の使用時期に関するお役立ち情報を解説します。
加湿器は一般的にいつから使い始めるの?
加湿器を使う時期と聞くと、一般的には「冬」をイメージします。しかし、実際に加湿器を利用する方の声などを参考にすると、加湿器は本格的な冬に入る前から使い始めている方が多いです。
具体的には秋の10月、11月あたりの時期です。加湿器は基本的に気温と湿度が低くなってから使う家電製品です。10月、11月の時期になると、日中の気温は高いものの、朝晩の冷え込みが強くなってきます。
また晩秋になると、夜の時間帯や就寝時に暖房を利用する方も増えてきます。詳細は後述しますが、加湿器は暖房を使い始める時期とほぼ同じタイミングで使い始めることが多いため、一般的には10月、11月あたりが加湿器の稼働開始時期といえるでしょう。
加湿器は湿度が低い時期に活躍する
加湿器を使い始める時期に関しては、湿度の知識を身に付けておくとわかりやすいです。加湿器は基本的に湿度が低くなる時期に活躍するものです。湿度は基本的に温度の低下とともに下がっていきます。
気温が低くなると、湿度が下がる理由ですが、これは空気中に含むことができる水分量が関係しています。湿度には「絶対湿度」と「相対湿度」があります。絶対湿度と相対湿度の違いは以下のとおりです。
- 絶対湿度・・・1kgの空気に含まれる水分量
- 相対湿度・・・対象の空気が含むことができる水分量上限に対する割合
天気予報などで「○○日は湿度50%」といったコメントを見かけますが、一般的に取り上げられることが多い「湿度○○%」は相対湿度のことを指しています。
湿度50%の場合、その空気に蓄えることができる水分量上限に対して5割の水蒸気が含まれているということです。空気は温度が上昇すると、蓄えることができる水分量もアップする性質を持っています。
逆に気温が低い季節は水分を多く蓄えることができません。冬場は暖房で室内の温度を上昇させますが、温度が上昇しても肝心の水分量が一定のままだと、相対湿度が下がることになります。
人は相対湿度が極端に低下すると、不快な感覚を覚えたり、健康状態に悪影響を及ぼしやすいです。そのため、湿度が下がりやすくなる晩秋から冬場にかけては、蒸気の力によって湿度をコントロールできる加湿器が重宝されます。
ちなみに空気が上限いっぱいまで含むことができる水蒸気量のことを「飽和水蒸気量(ほうわすいじょうきりょう)」といいます。以下に気温別に見た飽和水蒸気量を掲載しておきますので、興味がある方は参考にしてみてください。
気温(℃) | 飽和水蒸気量(g/m3) |
---|---|
5℃ | 6.81g |
10℃ | 9.41g |
15℃ | 12.8g |
20℃ | 17.3g |
25℃ | 23.1g |
30℃ | 30.4g |
一例として室温10℃、1m3の空気に含まれている水蒸気量が5gの場合、湿度は53%ですが、暖房で室温を20℃に上げると湿度は29%となり、乾燥が進むことになります。ちなみに湿度は、以下の計算式で求めることができます。
<湿度の求め方>
【現在の1m3あたりの空気に含まれている水蒸気量÷飽和水蒸気量×100=湿度(%)】
加湿器を使うことによって得られる具体的な効果は?
加湿器は湿度をコントロールできることはわかったものの、加湿器を使うことによって得られる具体的な効果は何なのでしょうか?ここでは加湿器の利用で得られる効果を、3つまとめましたのでご紹介します。
① 快適な居住空間を整える
加湿器は湿度が極端に下がった室内の快適性をアップする効果があります。よく冬場の暖房の効いた室内にいると、「喉がイガイガする」といった不快感を覚えますが、これは室内の空気が乾燥することで起きる弊害です。
このようなときに加湿器で水蒸気量を増やしてあげれば、適切な湿度を保つことが可能です。ちなみに極端な低湿度は住宅内の木材の劣化にもつながりますので、人と居住空間を守る上でも加湿器の役割は重要です。
② 風邪やインフルエンザ対策
加湿器は上手に利用すれば、風邪やインフルエンザの対策にもつなげることが可能です。日本では毎年冬場になると、インフルエンザウイルスが猛威を振るいます。
実はこれら細菌やウイルスは湿度が適度な状態に保たれていないと、動きが活発になるため、感染力が高まる恐れがあります。
また、先ほど「喉がイガイガする」という症状もご紹介しましたが、低湿度は喉や鼻の防御機能も低下させる原因になります。喉や鼻の防御機能が低下すると、空気中に含まれる異物(ウイルスなど)を吸い込んだときの抵抗力も弱まります。
その結果、鼻や喉の炎症が起きやすくなったり、ウイルスなどに感染しやすくなるといわれています。冬は無対策の状態だと湿度が極端に低下し、インフルエンザウイルスが活性化しやすいため、加湿器を利用して適性な湿度を保つのが好ましいとされています。
③ 肌のコンディションを維持する
加湿器は肌の健康状態を維持する働きも期待されています。冬になると「肌がカサカサする…」といった悩みを抱える方が増加します。肌は空気が乾燥すると、脂質などが減少し、バリア機能が弱まります。
バリア機能の働きが低下することで、肌の水分保持力も弱まるため、水分が蒸発しやすくなります。この結果、肌がカサカサするといったデメリットが起きやすくなってしまうのです。
暖房の効いた部屋は温度だけ上昇し、湿度は低下する一方ですので、空気の乾燥が進み肌の水分も奪ってしまいます。そうすると肌のコンディションも悪くなりますので、思わぬ肌トラブルにも見舞われやすくなります。
冬の暖房の効いた室内では、加湿器を使うと肌のコンディションを維持する理想の湿度を保てるようになります。
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加湿器はいつまで使う?
乾燥が進む時期に活躍する加湿器ですが、いつまで必要になるのでしょうか?これは一概に正しい答えというのはありませんが、概ね4月あたりまでが一般的とされています。
日本は3月ごろから徐々に気温が上昇し始めます。気温の上昇に伴って、空気中の湿度も上がってくるため、冬場と違って加湿器が必須という環境ではなくなります。
ただし、3月から4月も朝晩の冷え込みが厳しかったり、天気によっては1日中気温が低い日もあります。このような環境下の中では、暖房を使用することも考えられるため、4月ごろまでは加湿器が必要になる可能性があります。
加湿器の使用時期は、暖房の使用時期を参考にしてみよう!
「加湿器はいつからいつまで使う?」という疑問は、暖房の使用時期を参考にすると解決しやすいです。前述のように暖房を使用すると、室温が上昇し、逆に湿度が低下します。
このような環境になると、加湿器が必要になるため、暖房と加湿器の使用時期はほぼ同じと考えることができます。一例として2018年の東京都の平均気温は以下のようになっています。
月 | 平均気温 |
---|---|
1月 | 4.7℃ |
2月 | 5.4℃ |
3月 | 11.5℃ |
4月 | 17.0℃ |
5月 | 19.8℃ |
6月 | 22.4℃ |
7月 | 28.3℃ |
8月 | 28.1℃ |
9月 | 22.9℃ |
10月 | 19.1℃ |
11月 | 14.0℃ |
12月 | 8.3℃ |
【参考サイト】気象庁「平均気温」
ご覧のように東京都では10月あたりから平均気温が20℃を下回り、朝晩の気温もグッと下がり始めます。また、4月も平均気温が20℃を下回っていますので、起床時や就寝時などは暖房を使用することもあるでしょう。
このような理由から暖房は10月、11月~翌年4月ごろ(場合によっては5月中旬あたり)まで使用する家庭が多いと見ることができます。これは加湿器を使う時期とほぼ同じですので、加湿器と暖房の使用時期はセットで考えておくとわかりやすいかもしれません。
加湿器を利用する時期は地域によって異なる?
前述のように加湿器は、暖房とセットで使用することが多くなりますので、地域によって使用時期が異なります。参考までに、冬は厳しい寒さに見舞われることが多い北海道と、年間を通して気温が安定している沖縄の年間平均気温を見てみましょう。
北海道(札幌市) | 沖縄県(那覇市) | |
---|---|---|
1月 | -2.6℃ | 17.2℃ |
2月 | -4.2℃ | 16.9℃ |
3月 | 2.4℃ | 19.9℃ |
4月 | 8.2℃ | 21.6℃ |
5月 | 13.4℃ | 25.6℃ |
6月 | 16.6℃ | 27.8℃ |
7月 | 21.4℃ | 28.3℃ |
8月 | 21.2℃ | 28.5℃ |
9月 | 18.9℃ | 28.4℃ |
10月 | 13.0℃ | 23.9℃ |
11月 | 6.4℃ | 23.1℃ |
12月 | -1.0℃ | 20.4℃ |
※平均気温はいずれも2018年のデータ
【参考サイト】気象庁「過去の気象データ検索」
ご覧のように北海道(札幌市)は、9月ごろから平均気温が20℃を下回るようになり、肌寒さを感じる日が多くなります。また4月、5月、6月も平均気温が20℃以下のため、北海道は他の地域と比較すると、加湿器を使用する期間が長いです。
一方、年間を通して安定した気温を保っている沖縄は平均気温20℃以下の月が北海道と比較すると少ないです。そのため、加湿器を利用する期間も短くなっています(ちなみに温暖な沖縄でも1月、2月は加湿器を使うことがあるそうです)。
その他、降雪量の多い東北や北陸地方なども、他の地域と比較すると加湿器を使用する時期が若干延びると考えられます。
このように加湿器は地域によって使う時期が異なりますので、一般的によくいわれる「10月~4月ごろまで」という使用時期はあくまでも目安程度と捉えておくとよいでしょう。
人が快適に過ごせる湿度の目安はどれくらい?
加湿器は湿度を適正に保ち、快適な居住空間を維持する効果があります。では、具体的に人が快適に感じる湿度は何%ぐらいなのでしょうか?これは専門家によっても若干の違いがありますが、一般的には40%~60%が好ましいとされています。
まず、湿度が40%以下になると、喉や目などの乾燥を感じるだけではなく、インフルエンザウイルスが活性化しやすくなります。逆に湿度が60%を超えてくると、今度はダニやカビの問題に悩まされる可能性が高くなります。
一般的に肌のコンディションを維持するのも湿度60%前後が理想とされています。このような理由から、室内の湿度は常時40%~60%を保っておくと、快適な空間を維持しやすくなります。室内の湿度がわからないという場合は、湿度計を購入するのもおすすめです。
適した湿度を保つためにも加湿器の使用時期を把握しておこう!
今回は「加湿器はいつからいつまで使う?」という疑問を取り上げてみました。加湿器は一般的に気温と湿度が低下する10月~4月ごろまでが使用時期です。もちろん地域によって同じ時期でも、気温や湿度は異なるため、多少の使用時期のズレは生じます。
加湿器は適性な湿度を保つ効果がありますので、使用時期を間違えなければ年間を通して快適な生活を送ることができます。加湿器の使用時期を把握しておき、いつでも適正な湿度を保てる準備をしておきましょう。