共働きの夫婦の家事はこう分担する!無理せず続ける家事分担の秘訣

共働きの夫婦の家事はこう分担する!無理せず続ける家事分担の秘訣

朝、ゴミ袋を片手に家を出るスーツ姿の男性や、出勤時に子どもを保育園や幼稚園に送り届ける若いお父さん。共働きの夫婦が増えた今の時代、“家事メン”や“イクメン”といった言葉も定着するなど、日常こうした光景をよく見かけるようになってきました。

お互い忙しい毎日を夫婦で助け合う、見ている側もどこかほっこりする光景ですが、このように家事や育児を分担・実践している夫婦は、割合でみるとまだそれほど多くはないようです。

家事や育児に協力的でない夫に対し、不満やストレスを抱える妻。この「家事・育児」問題は、夫婦げんかの原因としてつねに上位に挙がり、最悪、離婚にまで発展する深刻な問題にもなっています。

そこで今回は、共働き夫婦の家事の現状、夫と妻それぞれが抱える不満やストレスなどを徹底解析。どうすれば家事分担を上手にやっていけるか考えていきましょう。

お互いフルタイムで働く夫婦のうち、家事を分担しているのは31%

お互いフルタイムで働く夫婦のうち、家事を分担しているのは31%

実際、家事分担を実践している人たちの割合はいったいどのくらいなのでしょうか。マクロミルが調査(※)した、フルタイムで共働きをしている夫婦(対象1000名)による「家事の分担状況」を見てみると、このような結果となります。

【参考サイト】2018年 共働き夫婦の家事分担調査

  • 妻がほとんどを担う→27%
  • 妻が主だが、夫も少し分担→38%
  • 妻と夫で分担→31%
  • その他→4%

※百分率表示は四捨五入の丸め計算を行っています。

具体的なアンケートでは、理想と現実に大きな開きが…

お互いフルタイムで働く夫婦にとって、家事の分担比率は何%ずつ行うのが理想なのでしょうか。また、現実にはどれくらいの比率で家事が分担されているのでしょうか。より具体的なアンケートの結果を見ると、理想と現実に大きな開きがあることが分かりました。

<理想>

  • 夫50%:妻50%→4割
  • 夫40%:妻60%→2割
  • 夫30%:妻70%→2割

<現実>

  • 夫10%:妻90%→2割
  • 夫20%:妻80%→2割弱
  • 夫50%:妻50%→1割

若い年代の夫婦ほど、夫が家事をする割合が高い

家事の分担率を年代別に見てみると、若い年代の夫婦ほど夫が家事をする割合が高い結果となりました。20代の夫が家事をする割合は、なんと40代の夫の倍以上に。30~40代の比較的若い世代にも「家事はもともと女性の仕事」と考える男性がまだまだ残っているようですね。

<妻が90%以上の家事を行う家庭の割合>

  • 40代→35%
  • 30代→24%
  • 20代→17%

家事をやろうとしない夫、やらなくなった夫、やった気になっている夫

家事をやろうとしない夫、やらなくなった夫、やった気になっている夫

割合こそ少ないもののきちんと家事分担している夫婦がいるいっぽうで、なぜ大半の共働き夫婦は家事の分担がうまくいってないのでしょうか?夫が家事を行わない理由を、いくつかのケースに分けて見ていきましょう。

はじめから家事をやろうとしない

「男は仕事、女は家庭」「男子厨房に入らず」を合言葉に、経済を発展させてきた団塊の世代が活躍したのはもう何十年も昔のこと。もうじき「平成」が幕を下ろそうとするこのご時世にあって、いまだに「家事は女性の仕事」と思っている“ザ・昭和”な夫には、はじめから家事をするという意識があまりないようです。

このような夫に象徴されるかのように、かつて日本は“世界一、夫が家事をしない国”という不名誉な称号を得ています。(子供がいる夫婦の家事分担率で、日本の男性は各国比較最低の18.3%)

やろうとしたけれど、あることがキッカケでやめてしまった

良かれと思って家事を手伝ってみたものの、「洗濯物のたたみ方が違う」や「お皿の収納場所はここじゃない」、さらには掃除機のかけ方までダメ出しされ、それ以来、やる気がおこらなくなってしまったという方も少なくないようです。

家事を分担したものの「忙しい」「疲れた」で、いつしかさぼりがちに

結婚当初から、お風呂掃除と洗濯は夫の仕事と決めていたけれど、「仕事が忙しくてつい」や「疲れたからあとでやろう」とついついさぼりがちに。フルタイムの共働きだから、忙しかったり、疲れていたりするのはどちらも同じ。自分がやらなくても妻がやってくれるだろうという考えでは、うまくいくはずがありません。

家事や育児をやった気になっている夫

食べ終わった食器を流しまで運ぶ(だけ)、妻がまとめたゴミ袋をゴミ置き場に持って行く(だけ)、子どもと遊ぶ(だけ)、気が向いたときだけ行動し、家事や育児をやった気になっている夫。まったくやらない夫よりはいいようにも思いますが、こうした夫に不満を抱える妻たちも少なくありません。

結局、食器を洗って戸棚に戻すのも、家中のゴミを分類してまとめるのも、子どもをお風呂に入れてから歯を磨かせて寝かしつけるのも、みんな妻の仕事。これで夫に「家事を分担している」といわれたら、妻はたまったものではありません。

不満の原因は、「名もなき家事」

掃除・洗濯・料理などこうした代表的な家事に含まれない、日常の小さな作業のことを指して「名もなき家事」といいます。

先述のゴミ捨てに見る家中のゴミを集め分類してまとめる作業や、調味料やシャンプー、トイレットペーパーなどの補充、脱ぎっぱなしの服をしまう(あるいは洗濯機に入れる)、食事の献立を考える、食べ残しを密閉容器に入れ冷蔵庫に入れる、小さな子どもをお風呂にいれる・歯を磨かせる・寝かしつける、ペットや植物の世話をする、などなど。

こうした「名もなき家事」の存在を知ることが、家事分担を上手にこなす第一歩かもしれませんね。

共働き夫婦の家事分担、上手にこなすコツ

共働き夫婦の家事分担、上手にこなすコツ

どちらも忙しいフルタイムの共働き夫婦こそ、お互いが協力し合って効率的に家事や育児をこなしたいもの。おしつけで嫌々やっていたり、相手への不満ばかりクチにしていては、長続きしませんし、夫婦間に大きな溝ができてしまいます。ここでは、そうならないためにもぜひ実践したい上手な役割分担のコツをご紹介します。

お互いの家事分担を書き出してみる

料理、片付け、洗濯、フロ掃除、トイレ掃除、ゴミ出し、などなど、お互いが行っている家事を細かく書き出してみましょう。子どもがいる場合、保育園への送り迎えや、お弁当や持ち物の準備まで。こうして細かく役割を見直していくことで、どちらの負担が大きいか、あらためて気づくことができます。

家事の大変さを理解する

24時間勤務、年中無休、有給なし。この職業は何?(答え:主婦)。これは主婦の大変さを表すクイズですが、これだけ見ても主婦が行う家事や育児がいかに大変かを知ることができます。

また、主婦の仕事を一般の仕事に置き換えてそれぞれの時給で計算すると、月給約45万円、年収約550万円にもなるといわれています。

  • 料理:飲食店の調理場パート
  • 洗濯・掃除:家事代行パート
  • 買い物:買い物代行パート
  • 育児:ベビーシッター

得意な家事を担当する

ある調査(※)によると、夫が得意と思っている家事のランキングは、1位:ゴミ出し、2位:食器洗い、3位:風呂掃除、4位:部屋の片づけ、5位:食材の買い出し。いっぽう妻は、1位:洗濯、2位:食材の買い出し、3位:料理、4位:食器洗い、5位:部屋の片づけ、という結果に。

また、妻に任せたい・やってもらうとうれしい家事は、1位:料理、2位:お弁当作り、3位:洗濯、4位:アイロンがけ、5位:キッチンの掃除。という結果に。いっぽう夫に任せたい・やってもらうとうれしい家事は、1位:ゴミ出し、2位:風呂掃除、3位:年末の大掃除、4位:窓の掃除、5位:食器洗い、という結果に。この結果からゴミ出しは、夫が進んで行い妻にもよろこばれる家事であることがわかりました。

【参考サイト】ジブラルタ生命調べ: 20~69歳の既婚男女2,000人を対象に実施した「夫婦の通信簿2018」

家事を時短してくれる家電に頼る

お互いに忙しい共働きの夫婦にとっては、少しでも時間を節約したいものですよね。であれば家事の時短につながる家電に頼るのもひとつの手です。

たとえば、食洗器があれば食事のあとの片付けも“食器をセットして、洗剤を入れて、ボタンを押すだけ”と簡単。乾燥機洗濯機なら、洗濯から乾燥までいっきに完了。雨の日の洗濯に頭を悩ませる心配もありません。ロボット掃除機なら一切作業の手間なくいつでも床をキレイにしてくれます。

さらに最近では、話しかけるだけで水やトイレットペーパーを注文してくれて、買い物の手間が省けるIT家電も普及しはじめています。

あえて家事分担を決めない、手が空いているほうがやるというスタイル

ゴミ出し、風呂掃除、トイレ掃除などは夫の役割、料理、洗濯、買い物は妻の役割と家事の分担を明確に決めた場合、「きちんと決めたはずなのにやっていない」や「もっとキレイにやってほしい」など不満が出やすくなります。

もちろん、はっきり役割を分担することで上手に家事をこなしている夫婦もたくさんいますが、明確な役割には「やらなきゃ感」があり、なんとなく重荷に感じる人も少なくないようです。

大切なのは夫婦でお互いを補い合うこと

家事や育児の役割を明確化せず、どちらか「手が空いているほうがやる」というスタイルで家事分担をしている夫婦はどちらからの不満も少ないようです。

夫婦でお互いが仕事をもっていると、その時々で忙しさも異なり、その影響から気分や体調がすぐれないことも。そんなとき家事の役割をしていない相手に「それはあなたの仕事でしょ」といってしまっては身もふたもない話。

その昔、2人で誓った「どんなときも2人で協力してしあわせな家庭を築きます」というセリフを、ここでもう一度思い返してみましょう。

「忙しい」「疲れてる」ではなく「忙しい?」「疲れてない?」

今週は特に仕事が忙しいし疲れもたまっていると感じたら、きっとそれは相手も同じことかもしれません。そんなとき自分から「忙しいから」「疲れてるから」といって相手に家事を押しつけたりするのはNG。反対に「忙しそうだけど大丈夫?」「疲れてない?」と声をかけて、相手の家事を代わってあげる気持ちをもつことが大切なポイントといえます。

家事や育児を上手に分担することこそ、夫婦円満の秘訣。

共働きの夫婦がそれぞれ抱える仕事の状況や悩み、子どもの幼稚園や学校関係のことについて、毎日少しずつ話し合ったり。疲れていそうな相手の状況に気づいてあげたり。

相手を思いやるその気持ちこそ、家事や育児を上手に分担するための大切なポイント。家事や育児を上手に分担して笑顔の毎日を増やしましょう!

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