アリガタバチが発生する原因とは?アリガタバチの習性を知って対策しよう

アリガタバチが発生する原因とは?アリガタバチの習性を知って対策しよう

家の中の害虫が集まる場所は、湿気の多いところや生ごみがあるところだけではありません。きちんと掃除していたつもりでもいつの間にか繁殖している虫がいます。被害例で多いのがアリガタバチです。アリガタバチは、台所や居間など家のあちこちで繁殖するだけでなく、人を刺す毒針を持っています。

アリガタバチが厄介なのは、発見した虫を駆除するだけでは対処できません。発生する原因を突き止めて処置しないと、何度でも発生して繁殖を続けます。

効果的な駆除を行うために、アリガタバチの習性と発生する原因を把握しましょう。アリガタバチの被害に遭う前に、もしくはすでにお悩みの方に役立つ予防策や対処法をご紹介します。

アリガタバチの習性

アリガタバチは、アリのような頭とあごの形をしていますがハチの仲間です。ハチと同じように毒針を持っていて、刺されると腫れたり痒くなったりします。しかし、本来この毒針は敵を攻撃するための武器ではありません。毒針はメスだけが持っていて、シバンムシという虫の幼虫を麻痺させて卵を産み付けようとするために使います。

アリガタバチが人を刺してしまうのは、吸血や自分のテリトリーを守るためではなく、単に人に接触したときに反応して刺します。アリガタバチは、あまり攻撃的な虫ではないのですが、繁殖すると数があっという間に増えてしまい、部屋の至るところに現れてしまうので被害が大きくなります。

日本に生息する主なアリガタバチは2種類です。アリガタバチの種類によって卵を産み付けるシバンムシの種類が違います。

シバンムシアリガタバチの特徴

体長は約1.5~2mmです。体の色は赤褐色。オスには体に羽があるタイプとないタイプがあります。メスに羽はありません。

分布:本州、四国、九州
卵を産み付ける幼虫:タバコシバンムシ・ジンサンシバンムシなど
発生時期:年に4~5回発生します。活動する時期は春から秋です。気温が25~30℃程度になると活発になります。

クロアリガタバチの特徴

体長は、シバンムシアリガタバチよりも少し大きい2~3.5mm程度です。体の色は黒褐色。シバンムシアリガタバチと同じく、メスには羽がなくオスには羽があります。

分布:本州、四国、九州
卵を産み付ける幼虫:クシヒゲシバンムシ・マツザイシバンムシ・ケブカシバンムシなど
発生時期:年1回の発生と言われていますが、環境によってはシバンムシアリガタバチのように何回も発生する可能性があります。クロアリガタバチも暖かい気温である春から秋に活動します。

アリガタバチの被害

アリガタバチの被害

アリガタバチに刺された時の症状は、軽いものから重いものまで幅広いです。刺されたときにチクっとした痛みがある程度の軽い症状から、完治に時間のかかる重い症状まであります。

刺されたときの症状

症状の重さは、刺されたときに人の体内に入る毒液の量やアレルギー反応によって変わります。具体的な症状は次の通りです。

  • 刺されたときのチクッとした痛み
  • 刺し傷が10~30mmほど腫れる
  • 痛みや痒みが続く
  • 掻き壊しによる化膿
  • アレルギー反応による全身の腫れや発疹

アリガタバチによる被害は夜に起こることが多いため、原因がアリガタバチだと分からない場合があります。症状が現れた時の様子を医師に説明できるようにしておくと原因を特定するのに役立ちます。

被害で気になるアナフィラキシーショック

アリガタバチに刺されたときに気になるのが、アナフィラキシーショックです。アリガタバチはハチの仲間なので、スズメバチなどに刺されたときと同様にアナフィラキシーショックを心配する方がいるかと思います。

これまでアリガタバチが原因でアナフィラキシーショックを発症した症例はありません。しかし、症例がないからといっても安心はできません。アナフィラキシーショックはアレルギー反応なので、アリガタバチの毒に反応する可能性があります。

症例がない理由は、アリガタバチはスズメバチのように何度も刺すことがなく、ミツバチのように大群で敵を襲わないことが考えられます。アナフィラキシーショックが発症する原因で多いのは、なんども刺されてしまったり、一度に何十匹ものハチに刺されたりするケースです。アリガタバチによる被害は、このケースに当たらないため症例がありません。

刺されたときの対処法

刺された後の腫れや痛み、痒みは、通常1週間ほどで治ることが多いのですが、その間に刺された部分を触ったり掻いたりすると症状が悪化します。腫れや痛み、痒みが強いときは医療機関で見てもらい、塗り薬などを処方してもらうと良いでしょう。

アリガタバチによるアレルギー

アリガタバチに刺された後、数分~数時間の間に次のような症状が現れるとアレルギー反応を発症した可能性があります。

  • 全身が赤く腫れたり、発疹が現れたりする
  • 呼吸が困難になる
  • 血圧低下し、意識が朦朧とする
  • 腹痛を訴えたり、嘔吐をしてしまったりする

これらの症状が現れたら、すぐに医療機関で診てもらいましょう。

アリガタバチが発生する原因

アリガタバチが発生する原因

アリガタバチは、シバンムシの幼虫に卵を産みつけて発生します。そのため、アリガタバチだけ駆除してもすぐに繁殖してしまうので、アリガタバチだけでなくシバンムシの発生も把握する必要があります。

アリガタバチが集まりやすい場所を把握

アリガタバチが集まりやすい場所は次の通りです。

  • 照明器のカバー周りや壁、天井
  • アルミサッシのレール
  • 畳表や床

アリガタバチは、光に集まる習性があるので照明器の周りやカバーなどに集まりやすいです。また、ほこりがたまりやすいアルミサッシのレールにも集まっていることが多くあります。

シバンムシが生息する場所を把握

シバンムシが生息している場所は次の通りです。

シバンムシアリガタバチが卵を産みつけるシバンムシ

・タバコシバンムシ、ジンサンシバンムシ
小麦粉、米粉といった穀粉や乾麺など長期間保存できる食品に繁殖する例が数多くあります。ほかにも、パンや菓子類、トウガラシといった香辛料も餌にして繁殖します。食品だけでなく、ドライフラワー、家具や書籍にも集まります。

また、畳で使われるイ草を餌として食べてしまいます。畳に、直径が1~2mm程度の穴が無数に空いていたら、タバコシバンムシやジンサンシバンムシが食い荒らしている証拠です。

クロアリガタバチが卵を産みつけるシバンムシ

・クシヒゲシバンムシ
木材や畳に使われているイ草を餌にします。

・マツザイシバンムシ
黒松やカラ松などの松類の木材を餌にします。

・ケブカシバンムシ
古材で繁殖することが多く、木製の仏壇や仏具などの周りで発見されます。

アリガタバチの発生を防ぐ予防策

アリガタバチの発生を防ぐ予防策

アリガタバチやシバンムシは、ダニ、ハエのように衛生的でないところに集まるわけではありません。乾燥した食品や植物を餌にするため寄ってきます。

食品の徹底管理

室温でも保存できる乾燥した食品は、袋やタッパーなど密閉できる容器でしっかりカバーしましょう。小麦粉や米粉などの穀粉や乾麺は次のようにカバーすると繁殖の予防に効果的です。

  • 食品が入った容器や袋をビニール袋に入れてしっかりと口を閉じます。
  • さらに密閉容器などに入れてしっかりと口を閉じます。
  • 冷蔵庫に入れて保管します。

この方法を行えば、ほとんどの虫の侵入を防ぎ活動を抑えられます。ただし、いつ、どのタイミングでシバンムシが袋や容器に付くか分からないので、長期間保存したままにせず、時々チェックすると良いでしょう。

畳に繁殖させない方法

畳にアリガタバチやシバンムシを繁殖させないようにするには、日頃のお手入れや使い方が大切です。まず、畳の上にカーペットなどを敷かないようにしましょう。掃除をする際は、掃き掃除だけでなく水拭きも効果的です。古い畳には、バケツ半分ぐらいの水に大さじ2杯程度の酢を混ぜて拭くと良いでしょう。

できれば、春と秋の年2回に畳干しを行うと効果的です。畳表だけでなく裏の状況もチェックできるので、虫の繁殖を予防できます。

アリガタバチの駆除方法

アリガタバチを発見したら、刺されないようにまず手を保護してから、アリガタバチに効果のある殺虫剤を使って駆除しましょう。

繁殖してしまった食品は廃棄

アリガタバチの駆除と同時に、シバンムシが生息していそうなところをチェックしましょう。シバンムシが小麦粉などの食品に繁殖していたら、すぐにその食品をすべて捨てましょう。また繁殖した食品の周りにも移っていないか確認や注意が必要です。

専門家に依頼して熱処理する

殺虫剤を使っても駆除が難しい場合は、専門業者に相談する方法もあります。畳や床、壁にアリガタバチやシバンムシが繁殖している場合、専門業者に頼むと被害に合わせた処置を行ってくれます。畳の場合は、畳を丸ごと専用の乾燥機に入れて熱処理を行ってくれます。床や壁の場合は、スチームでの熱処理などで対応してくれます。

まとめ

アリガタバチが発生したら、シバンムシも同時に発生している可能性が高いです。効率よく駆除をするためには、アリガタバチとシバンムシの両方を同時に駆除しましょう。

アリガタバチは毒針を持っているので、駆除をするときはアリガタバチに効果がある殺虫剤を使うと安心です。殺虫剤を購入するときは、アリガタバチに効果があるかどうかを確認しましょう。

小麦粉や乾麺、香辛料など、長期間保存できる乾燥した食品は密閉容器などに入れるだけでなく冷蔵庫に保管すると安心です。冷蔵庫の中では、低い気温に弱いアリガタバチの活動を鈍らせることができます。

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