2018年5月25日 | お役立ち情報
老後に楽しめるおすすめの趣味20選!定年後もイキイキと過ごそう
約40年、自分のため、家族のために仕事や家事を頑張ってきたという方もいよいよ「老後の生活」に突入することになります。老後の過ごし方は人それぞれですが、多くの専門家は「趣味を持ったほうがよい」と言います。
確かに無趣味で家でゴロゴロしている方よりも、心から楽しめる趣味を持っている方のほうがどこかイキイキとしているような気もします。今回は老後に趣味を持つことの大切さや定年退職後におすすめしたい趣味をご紹介します。
老後の趣味は認知機能低下のリスクも下げる
老後に趣味を楽しむことは認知機能を維持するのに効果的です。高齢者の心と体の自立を促進し、高齢者の生活機能の向上を目標にした国立研究開発法人 国立長寿医療研究センターでは60歳以上のシニアを対象に以下のような研究を実施しました。
(1) 最初の調査で60歳以上の参加者に休日や余暇の時間の過ごし方を質問
(2) その後、2年の間隔で参加者の認知機能の状態をくりかえし検査
これらの調査データを参考にしたところ、休日や余暇の時間は「家でごろ寝」「買い物、外食」と答えた方のその後の認知機能の維持や低下には目立った変化はなかったとのことです。
しかし休日、余暇の時間は「趣味」と回答した方は、認知機能低下のリスクが下がったことがわかりました。
【参考サイト】国立長寿医療研究センター「№16“趣味活”でイキイキした毎日を!」
この調査結果はあくまでも最初の時点で認知機能に問題がなかった人が対象です。そのため、必ずしもシニア全員に当てはまるとは限りませんが、老後に趣味を楽しむことで認知機能の維持につながるのは確かなことです。
そのため、今まさに老後の人生を送っている方も、これから老後の人生に突入するという方も何かしらの趣味を持つことは大切と言えます。
老後におすすめな趣味を一挙紹介!
老後の趣味が持つ効果もわかったところで、定年後に実践したい趣味を紹介していきましょう。
筋トレ (パーソナルトレーニング)
公益財団法人 長寿科学振興財団によると70歳の高齢者の筋肉量は20歳ごろと比べると約30%低下すると言います。
【参考サイト】健康長寿ネット-公益財団法人 長寿科学振興財団「運動機能の老化」
この筋肉量の低下は徐々に寝たきりの生活を招くことにもなります。さらに寝たきりの生活になることで、認知機能の低下といった悪循環になることも予想されています。したがって老後の生活をできるだけ長く健康的に過ごすには、筋肉量の維持はとても大切なことです。
そこでおすすめしたいのが筋トレを趣味にするということ。筋トレを趣味にすることで、楽しみながら健康的な体を維持することが可能となります。とは言っても若い頃と比較すると全体的な体の機能は落ちていますから、自己流で行うのは危険です。
近年はパーソナルトレーニングが注目を集めつつあります。パーソナルトレーニングとはトレーナーと1対1もしくはトレーナー1人に対して、数人程度の生徒で行うトレーニングのことです。
トレーニングや体の機能などの知識に長けているトレーナーがいることで、安心、安全な筋トレを行うことができます。パーソナルトレーニングは海外では当たり前のように取り入れられているので、興味がある方は体験プランなどに申し込んでみてはいかがでしょうか?
ウォーキング・スロージョギング
ウォーキングやスロージョギングは体への負担が軽いため、体力がない高齢者の方でもムリなく取り入れられる運動の一つです。ウォーキング、スロージョギングはどちらも有酸素運動に該当するため、心肺機能の改善や血管の柔軟性の改善といった効果が期待されています。
また一般社団法人 日本スロージョギング協会によると、スロージョギングには減量、メタボ対策、生活習慣病の予防や改善、サルコペニア改善に効果があるとのこと。
【参考サイト】一般社団法人 日本スロージョギング協会「スロージョギング®とは」
ウォーキングやスロージョギングは運動着、運動靴などを用意すれば始められるため、お金がかからない趣味としてもよく取り上げられています。
水泳
水泳も全身の筋肉をバランスよく使うため、体力の維持や病気を防ぐ効果が期待されています。地域によってはシニア向けの水泳教室も行っているところがあるので、興味がある方は問い合わせてみましょう。
水泳はシニアにはとても人気なスポーツであり、マスターズ水泳大会といった大規模な大会も開催されています。マスターズ水泳大会に参加するにはいくつかの条件を満たす必要がありますが、一般の方でも参加できるので、本気になれる趣味を持ちたいという方にはおすすめです。
ゲートボール
ヨーロッパの伝統競技でもあるクロッケーをヒントに考案されたのがゲートボールです。老後の趣味としては定番競技の一つではないでしょうか。ゴルフを趣味にしたいという方も多いですが、ゴルフはお金がかかりがちなのがネック。ゲートボールなら近所の公園で同世代の方とワイワイ楽しむことができます。
卓球
卓球のラケットは初心者用であれば2,000円~4,000円程度で購入することができます。そのため、お金がかからない趣味を持ちたいという方にはおすすめです。卓球スクールや市民体育館などではシニア向けの卓球教室も開かれていることが多いので、気軽に参加してみましょう。卓球の醍醐味でもあるラリーを長く楽しみたいという方は、大きくて軽いボールを使用して行うラージボール卓球が適しています。
社交ダンス
社交ダンスは日本でも競技人口が150万人以上おり、人気スポーツの一つとなっています。社交ダンスが老後の趣味におすすめな理由ですが、夫婦2人で楽しめることと体を動かすことができるため身体機能低下の予防になることです。レッスンを通してさまざまな人との繋がりも生まれますので、老後の孤独を避けたいという方にもぴったりです。
旅行・温泉巡り
老後の趣味として大人気なのが旅行や温泉巡りです。温泉に含まれている成分は神経痛や筋肉痛、高血圧や動脈硬化予防などさまざまな効果、効能が期待されています。宿泊先の雰囲気やその土地でしか味わえない料理なども旅行の醍醐味の一つです。予算的に何泊もかけた旅行が難しいという方は、日帰りのバスツアーなどもおすすめです。
登山
2009年頃から「山ガール」という言葉が注目されつつありましたが、登山はシニアにとっても人気です。登山は体が鍛えられ足腰が丈夫になる、景色や自然を思う存分楽しむことができる、新しい登山仲間との出会いが生まれるというメリットをもたらします。ただし注意点としては初心者の方や日頃運動不足という方はいきなり山に登らないことです。
余計なケガを防ぐためにもウォーキングやジョギングなどで体を慣らし、最初は低山登山から始めていきましょう。登山道具をすべて揃えようとすると約20万円ほどかかることもありますので、最初は登山靴、レインウェア、ライト、リュックなど最低限の装備のみでもかまいません。
神社・仏閣巡り
日本の歴史、文化を深く感じることができるのが神社、仏閣巡りです。神社、お寺の中には運気を高めるパワースポットと呼ばれる場所も多くあり、心のリラックス目的で訪れる方もいます。
また神社、お寺特有の厳かな雰囲気も、日常生活では味わうことができない魅力と言えるでしょう。参拝した証としていただくことができる御朱印を集めながら、ムリのない範囲で全国の神社、仏閣を巡ってみてはいかがでしょうか?
ガーデニング・園芸
ガーデニング、園芸はシニアだけではなく若い世代の人気も集めている趣味の一つです。作業は基本的に外で行うことになるため、適度に日光を浴びることができ、健康的な体の維持にもつなげることができます。
また近年はシャベル、熊手、プラスチックの鉢など基本的な道具は100均で揃えることも可能です。「食べるのが好き」という方は野菜やハーブなどの栽培もおすすめですよ。自身で手塩にかけて栽培した野菜などの味は別格です。
盆栽
定年後の趣味の定番としておなじみなのが盆栽です。根の張り方、枝のバランスなどで良し悪しが決まる盆栽は非常に繊細で奥深い趣味の一つと言えるでしょう。小さな木に壮大な自然と雄大な時の流れを感じさせてくれる松の盆栽から桜、梅、つばきなどインテリアに溶け込みやすい盆栽など育てることができる樹種も豊富です。
ちなみに盆栽は近年、海外でも人気となっており、多くの外国人観光客が盆栽鑑賞のツアーなどを楽しんでいます。女性の注目度も徐々に高まっているので「盆栽はおじいちゃんのイメージ」というのは過去の話になりつつあります。
芸術
絵画、塗り絵、デッサン、油絵、水墨画など芸術を趣味にすることで豊かな時間を過ごすことができるという方は多いです。老後の芸術は学校で受けた美術と違って、自分の好きなものを好きなだけ描くことができるのが魅力の一つではないでしょうか。
ちなみに絵画は「絵画療法」と呼ばれる心理療法があるぐらい、心に大きな効果を与えるといわれています。また塗り絵にも心を癒すセラピー効果があるとされています。
自分の見たものを描き、残すということは大きな思い出にもなるでしょう。時々、美術館に赴いて静かな空間の中でじっくりと芸術作品に触れてみるのもおすすめですよ。
手芸
昔から手先が器用だった方は、その武器を活かして手芸を趣味にしてみてはいかがでしょうか。編み物などの手芸は細かい作業を行う必要があるので、認知症予防にもなると考えられています。
可愛いお孫さんに洋服を作ってあげたり、手提げ袋、巾着袋などの小物を作ってあげるととても喜ばれるでしょう。また近年はインターネットでハンドメイド作品を売りに出す一般の方も増えています。老後のちょっとしたお小遣い稼ぎにもなるので、興味がある方は出品してみるのも良いかもしれません。
折り紙
お金がなくても楽しめる趣味の一つが折り紙です。おそらく日本人であれば、触れたことがないという方はいないと思います。紙1枚でさまざまな形を作ることができる折り紙は、まさに古き良き日本の文化と言えるでしょう。お孫さんとも一緒に楽しめる趣味なので、老後の生活が豊かになること間違いなしです。
ピアノ
ピアノも指先を動かすことになるので、認知症防止につながる可能性があるとされています。また他の楽器と比べると教室やスクールも数多くあるため、初心者でも始めやすいというメリットがあります。
ちなみに教室やスクールに通うのは抵抗があるという方は、通信教育を活用するのもおすすめです。ピアノは毎日触れることでスキルが身につきやすいため、コツコツ作業が苦ではないという方には向いているでしょう。
アップライトピアノ、グランドピアノは非常に価格が高く、手が出ないという方がほとんどです。そのため、これからピアノを趣味にしたいという方は電子ピアノを購入することを推奨します。電子ピアノも高価なものは約10万円~20万円前後しますが、中には1万円前後で購入できるものもありますのでインターネットなどで調べてみましょう。
英会話
昔から旅行 (特に海外旅行) が好きという方は、英会話を習ってみるのもおすすめです。本格的に覚えなくても、ちょっとした挨拶がわかるだけでも旅行の楽しみが一つ増えることになります。
英会話教室などに通うことで、外国人の知り合いや友人ができる可能性もあるのが魅力的。「若い頃は海外に憧れていたけど、結局仕事が忙しくて何もできなかった」という方は、自分の時間が増える老後に思う存分英会話を楽しんでみましょう。
最近は自宅で学ぶことができるオンラインレッスンも流行っているので、教室に通うのは抵抗があるという方もストレスフリーで英会話を学ぶことができます。無料レッスンも行っている教室も多いので、興味がある方はぜひ受けてみましょう。
読書
自分の好きなジャンル、作品の本を読んでいると1日が過ぎるのを忘れてしまうほど熱中してしまうという方は多いです。本にはそれほど人の心を動かす大きな力が備わっています。
また定年を機に、今まで触れてこなかったジャンルの本を読むことで新たな知識を吸収することもできます。「生涯学習」ともいわれる時代ですので、さまざまな知識を身につけて老後の人生を豊かなものにしてみましょう。
カメラ・写真
さまざまな世代の趣味ランキングでも上位に位置するのがカメラ、写真です。カメラは肉眼では見ることができない景色、瞬間を残すこともできます。カメラ、写真を趣味にすることで外出も多くなるため、健康的な体の維持にもつながる効果が期待できるでしょう。
またカメラの最大の魅力は何と言っても家族や友人と共有できる点。素晴らしい景色、風景を撮影した写真や家族を撮影した写真など、みんなでワイワイと振り返ることができ、素晴らしい思い出として一生残すことができます。より本格的にカメラを楽しみたい方は、コンテストに参加してみるのもおすすめですよ。
将棋
将棋は頭を使う趣味なので、認知機能低下のリスクも下げてくれる効果が期待されています。最近は公式戦29連勝の新記録を樹立した最年少プロ、藤井聡太六段の影響で将棋の注目度も上昇しています。
家族、友人、知人とコミュニケーションをとりながらできるのが将棋の魅力の一つではないでしょうか。周囲の人が将棋のルールがわからない場合は、自分の駒で相手の駒をはさんで取る「はさみ将棋」がおすすめです。
地域ボランティア
定年退職後も適度に体を動かし、メリハリの効いた生活を送りたいという方におすすめなのが地域ボランティアへの参加です。最近は「シニアボランティア」といって、定年退職をされた方が行うボランティア活動も活発になっています。
ボランティアと言ってもその種類はさまざま。最も身近なところでは小学生の登下校時に行われているパトロールボランティアなどは、自治体やPTAが募集をかけています。また人に教えることができるスキルを身につけている場合は、教育活動ボランティアへの参加も適しているでしょう。
住みやすい街にするための環境ボランティアなども、自身が住む街が好きという方には向いているのではないでしょうか。未来ある子どもたちを守りたい、伸ばしたいという方や長年お世話になった街へ恩返しをしたいという方はぜひ自治体などを通してボランティア活動へ参加してみましょう。
定年退職後の人生は十人十色!素敵な趣味を見つけて豊かな老後を過ごそう
今回は老後におすすめしたい趣味を紹介しました。慌ただしい毎日が当たり前だった現役時代と違って、定年退職後は静かな時間が多くなります。そのため、中には燃え尽き症候群のような状態になる方もいます。このような状態が続くと認知機能低下のリスクも上昇することが考えられます。
したがって定年退職後は自分が心から楽しめることができる趣味を見つけることを推奨します。大切なのは自分が長く続けることができる趣味を持つことです。本当に心から楽しめる趣味を持つことができれば、老後も豊かな人生を送ることができます。今、趣味がないという方はさっそく素敵な趣味探しを始めてみましょう。