2018年5月25日 | お役立ち情報
浪費癖を克服する方法!貯めたいのに使ってしまう原因と心理
給料が入ってもすぐに全部使ってしまう。お金に関する管理がしっかりできない浪費癖というのは非常に厄介です。浪費癖を持つ方は後先のことを考えずに、お金を使ってしまうため、急にまとまった資金が必要になった時に対応できないケースが多いです。
そのため、浪費癖というのは早い段階で克服しておくのが好ましいです。そこで今回は浪費癖に陥る原因や心理、浪費癖を克服する方法などをまとめましたのでご紹介します。
浪費癖の原因と心理
浪費癖を克服するにはお金を使ってしまう原因や心理状況を把握する必要がありますね。そこでまずは浪費癖に陥る原因や心理を取り上げてみます。
見栄っ張り
イメージどおりという見方もできますが、やはり浪費癖がある人は性格的に見栄っ張りなことが多いです。ハイブランドの洋服やバッグを身につけたり、高級外車を乗り回している方の中には「自分は周囲よりも大きな存在」という心理が強く働いています(もちろん全員ではありません)。
また見栄っ張りな性格で浪費癖のある人は、他人に対して気前が良いという特徴もあります。食事をおごったり、突然プレゼントを送るといった行動が代表的ですが、これは周囲から良く思われたい、感謝されたいという気持ちも強く働いています。
実際に生活に困らない程度でおごるぐらいなら、気前の良い人で終わりますが、見栄っ張りで浪費癖を持つ方は、お金がない時でも同じような行動をしがちです。その結果として「今月も生活費がピンチ」という弊害を招くことになるのです。もちろん見栄っ張りな性格ですから、このようなピンチに陥っても周囲に言わない(言えない)ことがほとんどです。
ストレス
人は誰しも大なり小なりストレスを抱えて生きています。そして蓄積されたストレスを解消する方法も色々あります。浪費癖がある人はこのストレス解消の方法が「お金を使うこと」なのです。
実際にお金でストレスを発散させている方にしかわからない感覚ですが、お金を使うことによって精神的に満たされる気分になります。そして、この欲求が満たされたという感覚が忘れられないため、気がついた時にはそれが「癖」になっています。
この点はギャンブル依存症やタバコの喫煙によるニコチン依存症と似ていると言えるでしょう。浪費癖を自覚している人の中には「節約しないと」という気持ちを持っている方もいます。
しかし節約という行為自体が大きなストレスになるため、限界を超えると一度に大きなお金を使ってしまうことが多々見受けられるようになります。浪費癖がある方はこのようなサイクルが長期に渡って続くため、結局満足に貯金ができない状態に陥ってしまうのです。
メンタルが弱い
浪費癖を自覚しており、改善しなければいけないという気持ちを持った方もいます。しかし節約するという気持ちを持っていても、メンタル面が弱い方は長続きしません。中には給料が入ったら「今月は〇〇万円までに支出を抑える」と計画を立てている方もいるでしょう。
そして実際に計画や目標を立てることで、改善できることもあります。ただし、それは我慢強い性格の方のみが実現できることです。メンタル面で弱い方は自分の好きな物への浪費を抑えていても、予定外の支出(冠婚葬祭など)で、その計画が崩れると浪費を再開してしまう傾向が強いです。
そしてお金を使った後に「また、やってしまった」と後悔することも多いのが、メンタルが弱い人の特徴です。また反省した直後に「来月から頑張ろう」と立て直しを図ろうとしますが、メンタルが弱いため、結局いつまで経っても浪費癖を克服できない状況に陥ってしまいます。
ディドロ効果
ディドロ効果と呼ばれる人間の社会的習性から浪費癖に陥る方もいます。一例を出してみましょう。ファッション好きの女性がいたとします。その女性はある日奮発して少し価格が高いトップスを購入しました。
そしてそのトップスを着ると、普段履いている低価格の靴と合わなかったので、今度は靴を買いました。新しい靴を履くと、今度は安物のスカートとの相性がイマイチだったため、新しいスカートも購入しました。
さらに新しいトップス、靴、スカートに合ったアクセサリーやバッグの小物も買ってしまいました。どうでしょうか?この女性は最初トップスを購入するだけの予定でした。しかしちょっと高価なトップスを購入したことで、他の身につけているものもその水準に合わせなきゃという気持ちが強く働くようになりました。
その結果として本来買う予定ではなかった靴やスカートまで購入してしまったのです。これが「ディドロ効果」と呼ばれるものです。このように人は一度高価な物を購入すると、関連性のある物はすべて、その水準に合わせたくなります。
もちろんお金の管理がしっかりできる人には、このような傾向は見られません。しかし浪費癖がある人はお金のことよりも「水準を合わせる」ことのほうが大事になるため、収入に見合わない買い物をしがちになります。
計画性がない
物事を実行する時には計画を立てることから始めると思います。そしてこれはお金に関してもまったく同じです。浪費癖がある方はお金の使い方に計画性がまったくないことが多いです。
「今月は〇〇万円貯金する」「貯金するために支出額は〇〇万円までに抑える」。このようにお金の使い方に関する計画を立てていれば、多少の誤差はあれども、給料日前にピンチになることは滅多にありません。特に楽観的な人や大ざっぱな性格の方は、このような点が見受けられるので注意が必要となります。
お金がかかる趣味などを持っている
お金がかかる趣味も浪費癖を悪化させてしまう原因となります。お金がかかる趣味といえば以下のようなものが該当しますね。
- 車
- 高級ブランド品
- ギャンブル
- 飲み歩き
車やギャンブルは主に男性、高級ブランド品は女性に多い趣味ではないでしょうか。これらは基本的に一度に使うお金が大きいです。また趣味というのは自分の好きなことですから、一度欲しくなると我慢が効かなくなる傾向が強くなります。
まったく興味がないものや必要性がないものに関しては、お金をかけようとは思いません。しかし、趣味や嗜好品などは自分にとって興味があるものですから、欲しいものがあると物欲が勝ってしまい、ついつい浪費に走る傾向にあります。
この点もお金に対して慎重な方は「しっかり貯金してから」という歯止めが効きます。しかしすでに浪費癖がある方というのは、どうしても物欲が勝ってしまうため、後先のことを考えずにお金を使ってしまうことになります。
浪費癖を克服する方法を徹底解説!
浪費癖の原因や心理状況を把握できたら、後はそれぞれに合った克服法を実践するのみです。ここでは浪費癖を克服する方法をまとめましたのでご覧ください。
今月の収入と支出を書き出す
浪費癖により貯金ができないとお悩みの方は1ヶ月の収入と支出を把握することから始めましょう。ノートやパソコンで作った表に1ヶ月の収入および支出を書き出せば、自分がどの程度お金を使っているのかがわかるようになります。一例としては以下のような書き方があります。
項目 | 金額 |
---|---|
収入(給料) | 20万円 |
家賃 | 5万円 |
食費 | 2万円 |
光熱費 | 2万円 |
生活必需品(日用品) | 1万円 |
携帯代 | 1万円 |
趣味代 | 2万円 |
洋服代 | 2万円 |
飲み代 | 2万円 |
その他支出 | 1万5,000円 |
収支合計 | 1万5,000円 |
上の表はあくまでも一例です。したがって自分がわかりやすいように項目設定をもう少し細かくしてもよいでしょう。このように1ヶ月の全収入と全支出を書き出すことにより、収支の合計が把握できるようになります。
また全支出を書き出したことで、どのようなことにお金をかけているのかもわかりやすくなります。浪費癖がある方には「自分が何に対してお金を使っていたか覚えていない」という特徴があります。このような状態では毎月のお金のやりくりが厳しくなるのは、ある意味当然とも言えるでしょう。1ヶ月の収入と支出をしっかりと把握することが浪費癖克服の第一歩となります。
優先順位をつける
上で解説した1ヶ月の全収入と全支出を書き出す作業が終わったら、今度は優先順位をつけていきましょう。何に対して優先順位をつけるかですが、これは支出項目が対象になります。
例えばですが家賃などの固定費は節約しようがないので、これは優先順位がトップにくるでしょう。その他の光熱費や生活必需品となる日用品代なども優先順位は高いでしょう。では趣味代、洋服代、飲み代の項目はどうでしょうか?
これらは時にストレス解消や息抜きのために必要となりますが、普通の生活をする上では優先順位は決して高くはありません。このように全支出に対して優先順位をつけたら、今度は順位が低い項目の支出を減らす努力をしてみましょう。
具体的には「飲み代をもう少し減らす」「趣味にかけるお金を減らす」などが挙げられますね。優先順位が低い項目の支出を減らすことができれば、その分を貯金に回すことができるようになります。
一気に支出を減らそうとしない
優先順位をつけて「今月から頑張るぞ」と意気込むのはとても素晴らしいことです。しかし浪費癖を克服する時には覚えておきたいことがあります。それは「使うお金を一気に減らさないこと」です。
例えばですが「先月は趣味代に2万円かかったから、今月は趣味代を0円にする」といった目標を立てたとしましょう。このような目標を立てることは非常に良いことですが、残念ながらこのやり方では浪費癖を克服できる可能性は低いです。
その理由ですが主にストレスが関係しています。前述のように浪費癖がある方は節約という行為自体が大きなストレスになります。そのため、一気に支出を減らそうとすると、そのストレスからさらに多くのお金を使ってしまうことがあります。
したがって浪費癖を克服する際にはお金の使い方を一気に変えるのではなく、少しずつ変えていくことを意識しておきましょう。具体的には先月かかった趣味代が2万円であれば、今月は1万9,000円にするなどですね。この場合、金額自体は1,000円しか変わりませんが、浪費癖克服の第一歩は1円でも使うお金を減らすことです。
今月は1,000円、3ヶ月後は2,000円、半年後は5,000円といったように長い時間をかけて使うお金を減らしていくことで精神的にも大きな負担がかかることはありません。まずは使うお金を1円でも減らすことに慣れるのが大切です。時間をかけてゆっくりと支出を減らしていくことを常に意識しておきましょう。
人生の計画表を作成する
前述のように浪費癖が酷い方は今のことしか考えていない傾向が強いです。お金に対する考え方が正常な方だと、入ってきた収入(給料)はすべて使わずに、将来のために貯蓄に回します。
将来発生するであろうライフイベントに備えてしっかりと貯蓄をしておくというのはとても大切なことです。将来的に発生するライフイベントというのは具体的には以下のようなものです。
- 結婚
- 妊娠・出産
- 子育て・教育
- マイホーム購入
- 老後の生活
ご覧のようにこれらのイベントはいずれもまとまった資金が必要になります。ちなみに上で取り上げたライフイベントにかかる平均費用は以下のとおりです。
○結婚費用(婚約から新婚旅行までにかかった費用)・・・463万3,000円
【参考サイト】株式会社リクルートマーケティングパートナーズ ゼクシィ首都圏「ゼクシィ結婚トレンド調査2017 首都圏」
○妊娠・出産(平成24年度)・・・48万6,376円
【参考サイト】厚生労働省「出産育児一時金について」
○教育費(高校まで公立、大学のみ国立の場合)・・・987万1,572円
○マイホーム購入(土地購入・注文住宅の場合)・・・4,194万円
【参考サイト】国土交通省「平成28年度住宅市場動向調査~調査概要」
○老後の生活(65歳定年退職後~95歳までの30年間の場合)・・・8,300万円
【参考サイト】厚生労働省「100歳まで生きる」が 当たり前の時代に?
どうでしょうか?これらの費用はいずれも平均値であるため、必ずしもこれだけの資金を用意する必要はありません。しかし単身(未婚)世帯と比較すると結婚後というのは非常に大きなお金が必要になるケースが増えます。
また現在の日本は「定年退職後の生活を年金のみで送るのは困難」とまでいわれているように、老後の生活資金もある程度貯蓄しておく必要があります。お金の使い方が上手な方や将来のことを考えた人生を送っている方は、これらの貯蓄がしっかりできていることが多いです。
後先のことを考えないお金の使い方をしていると、後々大きな資金が必要になった時に「どうしよう」となるのは明白です。そのため現在、浪費癖がついてしまっている人は「〇〇歳までには結婚する」「〇〇歳までには子どもがほしい」など、人生の計画表を作成しましょう。
このような計画表を作ることで「〇〇歳までにどれぐらいの資金を貯めればいいのか」ということも把握しやすくなります。貯蓄は人生のピンチに陥った時に大きな味方になる存在です。そのため現在、浪費癖でお金を使い込んでいる方は、自分なりの人生計画表を作成して少しずつお金を貯めていきましょう。
クレジットカードを持たない
クレジットカードには独自のポイント付与制度があるため、買い物時に利用するとお得になるケースが多いです。しかしクレジットカードの恐ろしいところは「お金を使っている感覚がなくなる」という点です。
利用可能額が多ければ多いほど「まだこんなにお金がある」という感覚に陥りやすいです。その結果として気がついた時には返済が不可能なほどの金額を浪費していたというケースも多々見受けられます。
浪費癖のある方は外出時には極力クレジットカードを持ち歩かないようにしましょう。クレジットカードは便利なものですが、所詮は「他人のお金」であり、期日がきたら返済しなければなりません。
欲しいものがあってもすぐに購入しない
浪費癖がある方は「これ欲しい」と思ったら、後先のことを考えずに購入してしまうという特徴を持っています。お金の使い方が上手な人であれば「生活のこともあるし、少し考えよう」と購入前に歯止めが効きます。
しかし浪費癖がある方の場合は「お金を使う」というのが一つの快感になっていますから、欲しいものがあれば、すぐに買ってしまう傾向にあります。その結果として「これ買ったけど必要なかったな」という状況に陥りやすくなります。
したがって浪費癖で悩む方は欲しいものがあっても、一度立ち止まるようにしてください。そして少し期間を空けてから最終決断をするようにしましょう。1週間~2週間の期間を空けるとまったく興味がなくなるというケースもあります。
期間を空けてからでも欲しいと感じるなら、それは本当に欲しかったものである可能性が高いです。逆に1週間~2週間後に記憶にすら残っていないというのであれば、不要なものとなります。
自分にとって本当に必要なものかどうかを判断するには一定の空白期間を作るようにしましょう。不要なものを買わないようにするだけでも、大きな節約へとつなげることができます。
お金がかからないことを楽しむ
「ヒマだからお金を使う」「ストレスが溜まったからお金を使う」。これらは浪費癖を持つ方の特徴です。したがって浪費癖を克服するにはお金を使うという情熱を他のことに向けてあげる必要があります。具体的には以下のようなものが挙げられます。
- 家族・友人・知人とランチを楽しむ
- 家族・友人・知人と会話を楽しむ
- 家族・友人・知人とオセロやチェスなどのゲームを楽しむ
- 運動をしてみる
- 料理をしてみる
- 整理整頓をしてみる
- ブログ、Twitter、Facebook、インスタグラムなどSNSを始めてみる
いかがでしょうか?これらはいずれも大きなお金をかけずに楽しむことができるものです。例えばですが、今までショッピングに使っていた時間を、友人とランチを楽しむことに回してみてはどうでしょうか?
ショッピングで一度に数万円を使うよりも、はるかに少ない費用でヒマな時間をつぶせたり、ストレスを発散させることができます。また人との楽しい会話やウォーキング、ジョギングなどの有酸素運動はストレスを軽減させる効果も期待できます。
ストレスから浪費に走る方は多いため、いかに「お金を使わずにストレスを発散させることができるか?」というのが、浪費癖克服のポイントでもあります。
今の趣味以外で楽しめるものはないと思い込んでいる方は、一度新しいことにチャレンジしてみてください。「〇〇ってこんなに楽しいんだ」という新たな発見ができる可能性は十分にあります。お金をかけずに楽しめることを見つければ、浪費癖を克服するのも決して夢ではありません。
浪費癖の原因や心理を把握してベストな対策を施そう!
浪費癖に陥る原因や心理というのは決して一つだけではありません。その人の性格や環境などさまざまな要因が複雑に絡み合って、浪費という行動に走らせてしまいます。したがって浪費癖を克服するには「どうしてお金を使ってしまうのだろう?」という疑問を解決することから始めましょう。
お金を使いすぎる原因などが把握できれば、後は自分にとってベストな対策法を実践するだけです。一度染みついた浪費癖を克服するのは決して簡単なことではありません。そのため、一人では不安という方は家族など周囲の力を借りて、浪費癖克服に取り組むのもおすすめです。将来の生活を豊かにするためにも、頑張ってみましょう。