「ゴキブリ」対策 豆知識

④ ゴキブリの発生を防ぐ

リビングでのくつろぎのひとときを、ゴキブリの出現で台無しにされたことのある方も多いことでしょう。姿を現すだけで私たちに嫌悪感を抱かせる「不快害虫」ゴキブリとの遭遇は、できる限り避けたいものです。

それにしても、どこからともなく現れるゴキブリは、いったいどのような経路で家の中に入り込むのでしょう。そして、なぜ家の中へと侵入してくるのでしょうか。このような疑問にお答えするために、家の中でゴキブリを見かけやすい場所や、侵入する原因について解説いたします。

ゴキブリが見つかる原因

ゴキブリには、家の外から侵入してきたものと、産みつけられた卵がふ化して生まれたときから家に生息するものがいます。

外から侵入する

ゴキブリは、高温多湿のジメジメした環境を好みます。屋外では雑木林の木の洞(うろ)の中や根元、家のまわりでは植木鉢やプランターの下、エアコンの室外機周辺などに生息しています。

生まれたときから家の近くにいるもの、成長するにつれ行動範囲を広げて家に近づいてくるもの、なかには飛来してくるゴキブリなど、さまざまなタイプがいます。

玄関やベランダ

玄関やベランダを開けっぱなしにすると、ゴキブリの侵入をはからずも許すことになります。また、ゴキブリはほんの数ミリ程度の隙間を通り抜けることができるため、玄関のドアやベランダのわずかな隙間から侵入することもあります。

排水管・排水口

ジメジメした場所を好むゴキブリは、水回りにもよく現れます。屋外と家の中の水回りは排水管でつながれているため、そこを通過したゴキブリが侵入します。マンションの上層階であっても、排水管などを通って室内に現れるゴキブリがいます。

換気扇

キッチンなどに取り付けられている換気扇には、外気をとり入れる隙間があります。ゴキブリの好む油やニオイがたまりやすいため、そこから侵入するケースも多いです。

エアコンの室外機

家の中と外をつなぐものとして、忘れてはならないのがエアコンです。外に設置された室外機や排水ホースなどから室内のエアコン内部にたどり着き、そこにすみつくゴキブリもいます。

ダンボールや観葉植物など

断面に波状の隙間があるダンボールは、ゴキブリにとって格好の産卵場所であり、幼虫のすみかです。また、観葉植物やその土などにも卵が産みつけられていることがあります。

こうしたダンボールや観葉植物が外から持ち込まれることで、知らないうちにゴキブリを家の中に入れてしまうこともあるのです。

家の中でふ化する

ゴキブリは秋の終わりころになると、冬の寒さを防ぐことのできる場所を見つけて産卵します。置きっぱなしになったダンボールの隙間やエアコンの中などに産みつけられた卵がやがてふ化し、家の中にゴキブリが発生します。

ゴキブリが好む環境とは

家の中に侵入してくるのは、そこにゴキブリの好む環境があるからです。ここでは、ゴキブリが集まる理由について解説いたします。

餌が豊富にある

ゴキブリは、人間の食べ残しや食べかす、コンロにはねた油、皮脂や髪の毛など、どのようなものでも食べる雑食性の昆虫です。食事がすんだ食器をそのままにしたり、生ゴミなどを放置したりすると、ゴキブリが集まる原因となります。

ゴキブリは特に嗅覚が優れているため、食べかすや油などのニオイにつられて集まってきます。

暖かい場所

ゴキブリは暖かい場所を好みます。そのため、冷蔵庫やテレビなど熱を帯びた電化製品の裏側や、エアコンの中などを好んですみかにすることがあります。反対に寒さには弱く、-5℃~-10℃になると死んでしまいます。

なお、クロゴキブリの終齢幼虫は5.5℃で90日間生存します。耐寒性の強い中齢から終齢幼虫で冬を越します。一方、ワモンゴキブリやチャバネゴキブリは越冬できずに死んでしまいます。

適度な湿気のある場所

高温多湿を好むゴキブリは、キッチンやお風呂場など湿気のある場所に集まります。

暗く狭い場所

壁と家具などの隙間や、ソファと床の隙間など、ゴキブリは暗くて狭い場所を好みます。

予防対策

発生を防ぐためには、ゴキブリが好む環境をつくらないようにすることがポイントです。

ゴキブリの餌になるものを置かない、落とさない

食事のあと食器などを置きっぱなしにせず、速やかに片付けるようにします。床にゴミや食べかすなどが落ちていないようこまめに掃除をして、清潔な状態を保つようにしましょう。

食材を扱うキッチンでは、シンクなどに食材の切れ端を残しておかない

生ゴミは口を閉じ、シンクの水分もできるだけ拭きとるようにします。排水口のヌメリやニオイもゴキブリを寄せつける原因となります。常にきれいにしておくことを心がけましょう。

使い終わったダンボールは早めに処分する

ダンボールはゴキブリにとって格好のすみかとなります。特に産卵を許してしまうと、翌年の大量発生へとつながりますので注意しましょう。

まとめ

今回は、ゴキブリが発生する原因、および好む環境について解説いたしました。ゴキブリは、わずかな隙間さえあれば外から侵入します。その後繁殖期をむかえると家の中で産卵・ふ化。この流れを止めない限り、増殖を繰り返してしまいます。

ゴキブリに遭遇したくないことを理由のひとつに、マンションの上層階に住む方もいるようですが、上層階であってもエレベーターに紛れ込んで移動したり、配管を通ったりして室内に侵入するケースもあります。

家の中にゴキブリを発生させないためには、ゴキブリが好む環境をつくらないことが大切です。こまめな掃除で、室内を常に清潔にしておくことを心がけましょう。

ページトップへ