2019年6月10日 | お役立ち情報
初対面でも話が弾む「会話術」と「会話のネタ」
気心知れた仲間内では積極的に発言するものの、初対面の人との会話になると、沈黙状態に陥ってしまう方は非常に多いです。初対面の人というのは名前すらわからないことがありますから、話を弾ませるのは難しいものがあります。
しかし、初対面でも話が弾む会話術を覚えたり、初めての人との会話にも使えるネタを仕入れたりすることで、これらの悩みは解決される可能性が高いです。今回は初対面でも困らない会話術と会話のネタをご紹介します。
初対面でも話が弾む会話術のコツとは?
初対面の人との会話を盛り上げるにはどうすればよいのか?方法は色々とありますが、最も簡単なのは初対面での会話が上手な人のマネをすることです。まずは初対面の会話上手な人も実践していることが多い会話術のコツを6つまとめましたので解説します。
会話のテンプレートを用意する
現在、初対面の人との会話が得意な方も最初から話が弾む会話術を身に付けていたわけではありません。多くの「初対面の人との会話」を経験したことで、話が盛り上がる術を身に付けたのです。
初対面の人との会話を重ねると「手応えあり」「いまいち話が盛り上がらなかった」など、成功と失敗の両方を経験します。
つまり初対面で話が弾む方は「○○の話題を取り入れれば盛り上がる確率が高い」「○○の話題は相手も困惑していたからやめたほうがよい」といったように成功する方法、失敗する会話を熟知しています。
そして初対面でも話が弾む方は、実際に自身が得た成功体験をもとに「話が弾む会話テンプレート」を持っているため、初めて同士の会話でも初対面を感じさせない素晴らしい会話を繰り広げます。
話が弾む会話テンプレートは、すでに成功している方に教えてもらうのもよいですし、自身でリサーチをしても問題はありません。
大切なのは、実際に初対面の方との会話経験を増やすことです。自身の経験から得た成功、失敗のポイントをもとにして、自分だけのオリジナルテンプレートを作成していきましょう。
共通点を見つけ出す
共通点探しは「コミュニケーションの大原則」ともいわれています。なぜなら共通点の話題は親近感が湧きやすいからです。
たとえばですが、出身地が同じの場合は「○○ってお店知ってる?」「知ってます、学生時代のころよく通っていました」「あそこの○○ってお菓子おいしいよね!」といったように話が盛り上がりやすいのが共通点ネタの良いところです。
この共通点の話題をきっかけにして、お互いの仲がグッと深まることも少なくありません。共通点を探すために、適切な頻度で複数の質問を投げ掛けてみましょう。
ただし、共通点探しがメインになりすぎると、相手が疲れてしまうほどの怒涛の質問ラッシュになりやすいので注意が必要です。
基本的にはポジティブな話題を取り入れる
初対面の人に、仕事や知人、同僚の悪口など、ネガティブな話題を振ると高い確率で相手は嫌悪感を抱きます。
人はファーストコンタクトで得た印象を変えるのは非常に難しく、ネガティブな話題は最悪の場合、「この人は色々なところで悪口をいっているのかな?」といったように人格を疑われる可能性があります。
また、ネガティブな内容を話題にしているときは表情も暗くなりがちですので、初対面の相手に好印象を与えることは少ないです。話をしていて楽しく感じるポジティブな話題を振るようにしましょう。
「YES」「NO」で答えられないテーマを振る
「YES」「NO」で答えられる問いは、返答が完了した時点で会話がストップしてしまいがちです。具体的には「料理は好きですか?」「はい」などが挙げられます。
これを「得意料理は何ですか?」「おいしいカレーの作り方はありますか?」など、具体的に回答する必要がある問いに変化させると、長続きしやすい会話になりやすいです。
一人ひとりで答えが異なる問いは、会話の幅を広げるきっかけにもなり、そこから思わぬ共通点が見つかることもあります。
相手の話題には興味、関心を持つ
人は自分が興味を持てないことは話を聞き流したり、積極的に質問しなかったりしようとします。しかし、これでは相性が良くない人との会話はすべて失敗に終わる可能性が高くなります。
初対面で「興味がない」と感じても、そこからコミュニケーションを重ねていくと、思わぬ共通点が見つかり、関係が深くなることも多々あります。
そのため、初対面の人との会話は常に相手に興味、関心を持って接するようにしましょう。相手の振る話題に関して知識がない場合も、聞き流すのではなく「それはどのようなものなのですか?」といったように積極的に質問することが大切です。
避けたほうがいい話題は切り出さない
初対面におすすめの話題は数多くありますが、逆に初めての人と会話するときは避けておいたほうがよい話題もあります。具体的には、以下のような話題です。
- 政治や宗教などの社会問題
- 応援しているスポーツチーム(野球、サッカーなど)
- 年齢、結婚の有無、家族構成などのプライベートな話題
- 容姿
- 金銭(年収や月給など)
- 下ネタ
- 自慢話
- 悪口、愚痴
政治や宗教は初対面の人との会話だけではなく、さまざまなシーンでタブーとされている話題です。
特定(お気に入り)の政党、宗派の話題になると熱が入ってしまう方は多く、仮に会話の相手がライバル的な政党、宗派の支持者だとすっきりしない雰囲気になることも少なくありません。
また、年齢や家族構成などプライベートの話題については、初対面の人には知られたくないという方もいますので、自身からプライベートの話題を振るのは避けておきましょう。
金銭テーマ、下ネタテーマも人によっては「下品」「セクハラ」と捉えてしまうこともありますので注意が必要です。
初対面でも話が弾みやすいおすすめ会話ネタを紹介!
人とコミュニケーションをとるときに多くの人が困るのが「会話のネタ」です。しかし、会話ネタに関しては少し考えれば多くのテーマが思い浮かびます。
ひとつの参考になるのが、福田健氏が自身の著書『人は「話し方」で9割変わる』で提唱した「たちつてとなかにはいれ」です。これは話が弾む、または弾みやい話題(テーマ)の頭文字を取った言葉です。それぞれのテーマは以下のようになっています。
た・・・食べ物・グルメ
ち・・・地域・出身地
つ・・・通勤・通学
て・・・天気・天候
と・・・富(景気)
な・・・名前
か・・・体・健康・スポーツ
に・・・ニュース
は・・・流行り
い・・・異性
れ・・・レジャー
詳細をひとつずつみていきましょう。
【た】食べ物・グルメ
私たち人間の三大欲求は「食欲」「睡眠欲」「性欲」といわれているように、多くの人は食べ物に関心がないということはありません。そのため、大衆向けのテーマでコミュニケーションをとりたい場合は、食べ物やグルメ情報のテーマを選択するのもよいでしょう。
特に女性は、流行中のカフェやスイーツ店などトレンドグルメ情報には敏感ですから、会話が弾む可能性が高いです。もちろん外食の機会が多い男性も人気の飲食店などのネタは大好きです。
会話例
Aさん「Bさんはスイーツが大好きということですが、休日はスイーツ店巡りなどをするのですか?」
Bさん「はい。このあいだも新しくできた○○というお店に1人で行きました。私好みの甘さ控えめのケーキがたくさんあってとてもおいしかったです」
Aさん「私も甘さを抑えたケーキは大好きなんです!Bさんとは好みが似ていてグルメの話が合いそうです」
【ち】地域・出身地
住んでいる、もしくは住んでいた地域や出身地の話題も鉄板ネタといわれています。地域、出身地ネタは、仮にその地域を知らなくても場所、名産品、気候、該当地域出身の芸能人など幅広いテーマが存在しますので、会話が途切れることは考えにくいです。出身地域が同じだと話が盛り上がること間違いなしです。
会話例
Aさん「Bさんはどちらの出身ですか?」
Bさん「僕は○○県の出身です」
Aさん「私も○○県は長期休暇を利用して旅行で訪れたことがあります。素晴らしい名産品が多いですよね」
【つ】通勤・通学
同じ職場や学校の人との会話では通勤、通学ネタも使用できます。自宅から会社、学校までの距離が遠かったり、複雑だったりした場合は、おすすめの最短ルートなどを教えてもらうこともあるかもしれません。
同じルートで通勤、通学をしている方であれば、途中にある飲食店や商業施設のネタで会話をすることもできます。
会話例
Aさん「Bさんは自宅から会社までの距離が遠いそうですが、いつも出社が早いですね。」
Bさん「そうですね。距離がある分近道ルートで出社しています」
Aさん「そうだったのですね。私はこの地域の地理にうといものですから、もしよろしければ駅から会社までの最短ルートを教えていただけませんでしょうか?」
【て】天気・天候
天気、天候のテーマも王道ネタといってよいでしょう。特に季節の変わり目や極端に気温が高い日、低い日などには会話の始めに取り入れやすいテーマです。
会話例
Aさん「今日は歩いただけで汗が出る気候ですね」
Bさん「はい。最高気温は35℃まで上がるらしいですよ」
Aさん「熱中症対策が必須ですね」
【と】富(景気)
最近の景気の話題も人によっては盛り上がりやすいテーマです。今年に入って奮発して購入したものや、値上がりして困っているもの、逆に値下げして今が買い時というお得な情報などが話の中心になるでしょう。
会話例
Aさん「最近、車を買い替えたので週末のドライブが楽しみです」
Bさん「それは奮発しましたね。交通事故に気を付けて楽しんでください」
【な】名前
初対面のときには、まずお互い自己紹介をするのが一般的ですが、この際にただ名前を名乗るだけではなく、名前の由来や出身地ネタを織り交ぜると話が盛り上がることがあります。
また、珍しい名字や難しい漢字を使用している方は周囲も興味、関心を抱く可能性が高いですので、会話が弾みやすいです。
会話例
Aさん「Bさんは○○という名字ですが、同じ名字が多い○○市の出身ですか?」
Bさん「はい、そうです。○○市では市民の約3割が私と同じ名字といわれています」
【か】体・健康・スポーツ
体の調子、健康状態、スポーツなどに関する話題も多くの人が興味を持っています。年齢を重ねてからの疲労回復法や同年代に多い病気に関するネタ、過去に経験していたスポーツなど需要が高いテーマが豊富ですので、複数の話題で会話を盛り上げることもできます。
会話例
Aさん「Bさんは服の上からもわかるぐらい素晴らしい筋肉をつけていますね」
Bさん「私は若いころから格闘技を習っておりまして、その影響です」
【に】ニュース
会話が途切れたときなどにも使えるのがニュースネタです。ニュースネタは基本的に最新の情報を使えるため、新鮮さも感じられる会話進行ができるでしょう。通勤、通学前にスマホで最新ニュースを仕入れておくことをおすすめします。
会話例
Aさん「今朝の○○の事件のニュース見ました?」
Bさん「見ました。会社の近くですので、驚きましたよ」
【は】流行り
流行りのテーマも若い世代を中心に人気傾向にあります。人気のバラエティ番組、音楽、映画、ファッションなど、流行りはほぼすべてのジャンルで生まれていますので、会話の中に取り入れやすいというメリットがあります。
会話例
Aさん「昨日の○○(大人気のバラエティ番組)見ました?」
Bさん「見ました。私は放送開始直後からのファンですが、昨日もお腹を抱えて笑っておりました」
【い】異性
同性同士で話をしていると、異性の好きなタイプなどで会話が盛り上がることがあります。好みの芸能人や有名人のネタを取り入れた会話を展開すると、熱くなる方も多いですので、自然と会話の幅が広がる可能性が高くなるでしょう。ただし、熱くなりすぎると一方通行の会話になりやすいため、注意が必要です。
会話例
Aさん「Bさんのスマホ待ち受け画面は女優の○○ですね。好きなんですか?」
Bさん「はい。数年前に出演したドラマでファンになりました」
【れ】レジャー
実際に行ったことがあるレジャースポットや休日の過ごし方ネタなども盛り上がりやすいでしょう。特に子どもを持つ方は、休日に家族サービスを行うこともあるため、最新のレジャー情報には興味を持っていることが多いです。
会社、学校でおすすめのレジャースポットや趣味を共有すれば、休日も有意義に過ごせる可能性が高まります。
会話例
Aさん「Bさんは休日になると、家族で遊べるレジャースポットにお出かけされるようですが、どこかおすすめのスポットはありますか?」
Bさん「この時期でしたら○○(スポット名)はおすすめですよ。夜桜もきれいですしね」
Aさん「それは良いですね。私にも娘がいますので、今度の休日に家族全員で出かけてみたいと思います」
会話術磨き+鉄板ネタを仕入れて初対面の人との会話を弾ませよう!
今回は苦手な人が多いとされる初対面での会話に関するお役立ち情報を解説しました。初めて会う人との会話は、年齢や性格など何ひとつわからない状態でスタートします。
そのため、「何をしゃべったらよいのだろう?」「どんな話に興味があるのだろう?」といった疑問を抱える方は少なくありません。この「?」を質問や適切な会話術を駆使しながら解決していくことで、初対面での会話を弾ませることが可能になります。
初対面での会話に適した会話術磨き、そして初対面の人との会話にも使える鉄板ネタをどんどん仕入れていきましょう。
最初は少し難しいかもしれませんが、経験を積んでくるとある程度自分の中で「成功しやすい型」のようなものが形成されるため、諦めずに頑張ってください。