2018年5月15日 | お役立ち情報
梅雨 (つゆ) 時期の湿気やカビ対策!部屋の除湿のコツ
全国的に6月~7月にかけて続く梅雨。この時期は不快指数100%とも言えるような、ジメジメした高湿度の環境に気分が落ち込む方も増えます。また、湿度が高いことで大量繁殖を招くのがカビです。
カビは私たちの健康に害を及ぼすこともあります。そのため、梅雨の時期には十分な湿気、カビ対策を施す必要があるでしょう。今回は梅雨 (つゆ) 時期にできる湿気やカビ対策をまとめましたので徹底解説します。
梅雨の時期はどうして湿気やカビが発生するの?
日本の夏は高温多湿で有名ですが、それでも6月、7月の湿気は異常ともいえるほどです。ではなぜこの時期は湿度が高くなるのでしょうか?これは空気と温度が関係しています。空気はその時の温度によって、空気中に含むことができる水分量が変わります。
温度が低いほど含むことができる水分量が少なく、温度が上昇すると同じ量の空気でも多くの水分を含むことができます。これによって仮に湿度が同じでも気温が低い冬よりも、気温が高い梅雨の時期のほうが体感として「湿度が高い」と感じるようになるのです。
またカビが繁殖する条件の一つに「湿度が高い」というのが含まれています。一般的に80%以上の湿度だと、カビが発育しやすいといわれていますので、湿度が高い梅雨の季節はカビの繁殖には絶好の環境です。
梅雨 (つゆ) 時期の基本的な湿気・カビ対策を解説
梅雨の高湿度、カビが発生する原因がわかったところで、今度は対策を考えてみましょう。ここでは梅雨 (つゆ) 時期にできる基本的な湿気、カビ対策を解説します。
窓を開けて換気をする
とても原始的な方法でもありますが、やはり湿度を下げるには窓を開けて換気を行うことが大切です。梅雨の時期は雨も多いですから、窓を開けることができずに悩む方も少なくありません。
そのため、この時期は数少ない晴れの日に窓を開けて換気を行うようにしましょう。窓を開けて換気を行うには空気(風)の入口と出口を用意してあげます。つまり窓を2ヵ所以上開けておくのが好ましいということですね。
対角線上にある窓を2ヵ所以上開けておくことで、外のカラッとした空気を満遍なく室内に取り込むことができます。ちなみに時々「雨の日でも無理やり窓を開けて換気を行う」という方がいますが、このような行為は基本的にNGです。これは新鮮な空気と同時に外の高い湿度を室内に招いてしまう可能性があるからです。
外の湿度が室内の湿度よりも低い状態であれば、室内の湿度は下げることができます。しかし梅雨の雨が降っている日というのは、屋外の湿度も高くなっている可能性も十分に考えられます。そのため、梅雨の時期に窓を開けて換気を行うのは空気が乾燥している晴れの日に行うようにしましょう。
除湿機・エアコンを有効活用する
除湿機、エアコンの除湿機能を有効活用して室内の湿気を取り除いてみましょう。
除湿機にはコンプレッサー式、デシカント(ゼオライト)式、ハイブリッドの複数タイプがあります。
コンプレッサー式は水分を取り込み、冷やすことで除湿します。空気を冷やす効果があるため、高温多湿となる梅雨の時期にはぴったりのタイプと言えるでしょう。デシカント(ゼオライト)式の除湿機は空気中の水分を吸収し、その水分を熱で蒸発させることで乾燥した空気を送るタイプです。
これらのコンプレッサー式、デシカント(ゼオライト)式の両方の機能を備えたタイプがハイブリッドタイプとなります。前述のように梅雨の時期に使用するなら、コンプレッサー式がおすすめですが、年間を通して使いたいという方はハイブリッドタイプの除湿機を1台持っておくとよいでしょう。
エアコンは湿度を下げることを目的としたドライ機能が付いていますので、こちらを利用しましょう。また、梅雨の時期は洗濯物も部屋干しが多くなります。部屋干しをするとさらに湿度が高い状態になりますので、ケースによっては扇風機もあわせて使用することも考えておきましょう。
水滴・結露といった水分は早めに拭き取る
空気中に浮遊しているカビの胞子は室内の表面に付着し、その表面の水分と栄養素を吸収して繁殖します。これが水気がある浴室、キッチン、トイレでカビが発生する原因です。また梅雨の時期の結露にも十分な注意が必要です。
結露というと一般的には冬の窓にびっしりとつく水滴をイメージする方が多いです。この結露は室内外の温度差によって発生するものです。一方、梅雨の結露は大量の水蒸気を含んだ空気が室内に入り込み、天井裏、床下、壁の裏などの低温部分に触れることで引き起こされます。
この梅雨の時期に発生する結露を内部結露と言います(冬は表面結露)。これらの現象はカビの大量繁殖を招くため、対策が必要となります。具体的な対策法としては、付着した水分をできるだけ早く拭き取ることです。
換気である程度の対策は可能ですが、水回りの浴室、トイレ、キッチンなどはこれだけでは不十分です。そのため、お風呂から上がる時には壁をタオルで拭いたり、キッチンを使用する時にもこまめに水滴を拭き取るようにしましょう。この対策と併用して換気扇を回したり、窓を開けておくなどの工夫も施すことが大切です。
今日からできる!場所別の湿気・カビ対策を解説
基本的な湿気、カビ対策を覚えたら、今度は場所別の対策を見てみましょう。
浴室
前述のように浴室は最も湿気、カビが発生しやすい箇所です。したがって念入りな対策が必要となります。浴室の基本的な湿気、カビ対策としては入浴後の換気をしっかりと行うことと、後はやはり定期的な掃除が挙げられます。
毎日の仕事や生活が忙しく掃除をする時間がないという方は、カビの繁殖を防ぐ防カビ剤などを使用するようにしましょう。100%カビを防ぐことはできませんが、繁殖のスピードを遅らせることは可能です。もちろん水気もしっかりと拭き取ることが大切です。手の届かない壁の上部や天井は柄のついたモップなどを使用することを推奨します。
キッチン
梅雨の時期のキッチンも水気が多いので注意が必要です。特にシンク周りはカビ天国になりやすい箇所と言えるでしょう。対策としては排水口、水切りカゴに溜まりがちのゴミを溜めないことです。
これらのゴミはカビにとっては最高の栄養源の一つになるため、大量繁殖を招く原因となります。またゴミを溜めない対策と同時に、漂白剤をスプレーしておくことでカビの繁殖を防ぐことが可能です。時々、シンク下の扉も開放して換気を行うことが大切です。
収納スペースにものを詰め込みすぎると湿度も高くなりやすいので、不要なものは処分してしまいましょう。冷蔵庫のゴムパッキンの部分もカビが発生しやすいため、エタノールなどをスプレーしてキッチンタオルで拭き取るようにします。
この際に冷蔵庫の中にも除菌・消臭スプレーをして清潔な環境を整えておくようにしましょう(使用する除菌・消臭スプレーは冷蔵庫にも使えるもの)。
押し入れ・クローゼット
閉めきった空間の代表的存在とも言えるのが押し入れ、クローゼットです。開閉する機会が少ない箇所だけに、押し入れやクローゼットには湿気が溜まりがちです。その結果として梅雨の時期に押し入れ、クローゼットを開けたら「カビ臭い」ということも多々あります。
対策としてはカビのエサとなる汚れやホコリを溜めないように定期的に掃除をすることです。また除湿剤を活用するのもよいでしょう。ちなみに除湿剤は除湿だけではなく、脱臭効果もある炭がおすすめです。その他、定期的な換気も効果があります。押し入れやクローゼットの扉を2ヵ所以上開けて、空気の通り道を作ってあげましょう。
ただし、湿度が強烈に高い梅雨の時期はこれだけでは不十分の可能性もありますので、場合によっては扇風機を数時間ほど回すようにします。衣類はしっかりと乾かした状態でしまう、ものを詰め込みすぎないという基本的な対策も忘れないようにしておきましょう。
エアコン
エアコンは室内の温まった空気を吸い込み、熱交換器で冷やし、再度放出するという仕組みです。そのため、エアコン内部は結露が発生しやすい環境です。前述のように結露はカビが繁殖する条件の一つに該当します。このような理由からエアコンのカビ対策もしっかりと行っておく必要があります。エアコンのカビ対策ですが、基本はフィルターなどの掃除を定期的に行うことです。
カビの栄養源となるゴミ、ホコリをエアコン内部から除去できれば、カビの繁殖スピードを遅らせることは十分に可能です。エアコン内にカビが発生すると空気と一緒にカビも放出されるので、体にも悪影響をもたらします。そのため、エアコンの定期的な清掃は忘れないように行っておきましょう。
家具・インテリア
湿気、カビは家具類にも大きなダメージを与えてしまいます。特に木製の洋服タンスなどは湿気が溜まりすぎると膨張して、引き出しの開閉がしにくくなります。家具類を湿気から守るには、壁から約5㎝ほど離すことです。これにより家具と壁の間にスペースができ、空気の通り道も確保することができます。
また天気が良い日や時間がある時には、風通しが良好な場所に移動して乾燥させるのもおすすめです。家具やインテリアにも手垢などの汚れが付着しています。これらもカビの栄養源になるので、きれいに拭き取っておきましょう。仕上げに消毒用のエタノールをスプレーしておくと、効果倍増です。
じゅうたん・カーペット
食べかす、フケ、湿気などによりカビが発生しやすいのがじゅうたん、カーペットです。基本的な対策としてはこまめに掃除機をかけたり、粘着ローラーをかけるなどが挙げられます。また晴れた日には換気と同時に、洗濯をして天日干しでしっかり乾燥させるとよいでしょう。
玄関
玄関も雨に濡れた傘や靴を保管する場所であるため、湿気が発生しやすいです。基本的な対策としては雨の日に外出先から帰宅したら、玄関前で一度立ち止まって傘や靴に付いた水気を切るようにしましょう。傘は完全に乾燥するまで、外に置いておくのが最も理想的です。
靴の場合はすぐに下駄箱にしまわずに、一晩ほど玄関に置いておくとよいでしょう。ただし、これだけではカビ対策として不十分なので、晴れた日には風通しが良好な場所で干すことを推奨します。下駄箱内は湿気、カビ、不快なニオイがとても発生しやすい場所です。そのため、梅雨の時期には新聞紙を敷いたり、重曹や炭を置くようにしましょう。
梅雨の時期は十分な湿気・カビ対策を施して快適な生活を送ろう!
今回は梅雨 (つゆ) 時期の湿気、カビ対策を解説してきました。湿気などが原因で発生するカビは私たち人間の体に害を及ぼします。そのため、小さな子どもや高齢者がいる家庭では特に十分な湿気対策を施しておくことが大切です。
また湿度を効率的に下げることができれば、生活の快適度もグンと増します。梅雨の季節にイライラしたり、気分が落ち込む方は多いですが、高い湿度は一つの原因にもなっているでしょう。
毎年、梅雨の時期になると気分が憂うつになるという方は今回ご紹介した湿気、カビ対策をぜひ実践してみてください。