2024年11月5日 | お役立ち情報
ガスコンロの掃除方法は?掃除手順や汚れの種類、必要なものを解説
毎日使うガスコンロは、その分すぐに汚れてしまいます。ガスコンロの汚れは、放置するとなかなか落ちなくなるため大変です。しかし、汚れの正体をよく知り、適切な方法で掃除すると比較的簡単にきれいにできます。
この記事では、ガスコンロの掃除の仕方をわかりやすく解説します。掃除の手順や部品別の掃除のしかた、必要な道具や洗剤も紹介するのでぜひ参考にしてください。
ガスコンロの汚れの原因と種類
ガスコンロの汚れを効率よく落とすためには、汚れの特徴を理解することが欠かせません。
ガスコンロの汚れの種類は、汚れの原因ごとに「食品汚れ」「焦げつき汚れ」「油汚れ」の3つに分かれます。
食品汚れ
塩やしょう油などの調味料や食材は、調理するときに周辺に飛び散ります。飛び散った食品の成分は時間が経つにつれて乾燥・酸化し、そのまま放置するとこびりついて取れなくなってしまいます。
調理をすると、ガスコンロの天板(表面部分)にはさまざまな食品の成分が付着します。目に見えなかったとしても細かい粒子の形で飛び散っているため、調理後は必ず天板を拭く習慣をつけるとよいでしょう。
焦げつき汚れ
食品汚れや鍋の吹きこぼれなどはガスコンロの使用時に加熱されると炭化して焦げついてしまいます。いったん焦げついてしまうと、きれいにするのに大変な労力が必要です。特に五徳や汁受け皿は非常に高温になるため、焦げ付きが発生しやすい部分です。鍋を噴きこぼした場合などは、なるべく早く掃除しましょう。
油汚れ
揚げ物や炒め物などをすると調理用の油が周囲に飛び跳ねます。飛び跳ねたばかりの油汚れは透明で見えにくく、比較的さらっとした状態です。
しかし、放置するとほこりなどが付着してベトベトになり、取れにくくなってしまいます。さらに酸化して茶色い色に変色すると見た目もよくありません。
調理をした後は、一見した限りでは気にならなくてもよく見ると必ず周囲に油の飛沫が飛び散っています。
ガスコンロの汚れの程度に応じた掃除方法
ガスコンロの汚れは、時間がそれほど経っていない状態では比較的簡単に落とすことが可能です。時間が経過すると徐々にしつこい汚れに変化していきます。掃除するときは汚れの程度に応じた方法をとることが重要です。
軽い汚れの掃除方法
調理で生じた油のハネや吹きこぼれは、汚れてすぐの場合は比較的簡単に落ちます。油が乾燥したり、再び熱せられたりして固着する前に掃除するように心がけてください。
ほとんどの汚れは温度が高くなると柔らかくなって処理しやすくなるため、お湯で湿らせたふきんで汚れを拭き取ると効率的です。
汚れが取れにくいときは、ふきんに洗剤を含ませるか、汚れた部分に洗剤をスプレーして拭うとよいでしょう。使用する洗剤は一般的な食器用中性洗剤でもかまいませんが、油汚れにはアルカリ洗剤のほうが効果的です。
フマキラーの「アルコール除菌どこでもクリーナー」は油汚れを落とし、除菌効果もあるので普段使いに最適です。
中程度の汚れの掃除方法
汚れを放置したり気がつかなかったりして時間が経過すると、だんだんとこびりついて落ちにくくなってしまいます。
ふきんで拭いてもあまりきれいにならない汚れは、キッチンペーパーに洗剤を含ませて汚れた場所に塗布すると、汚れが柔らかくなって落ちやすくなります。
しばらく放置して落ちやすくしてから、ふきんやスポンジで拭き取ってください。
洗剤の種類にもよりますが、洗剤が残っていると変色や劣化の原因になる可能性があります。洗剤を使用した後は軽く水拭きして、洗剤の成分を残さないようにしましょう。
しつこい汚れの掃除方法
なかなか落ちないしつこい汚れの場合、取り外せる部品であれば沸騰した重曹水でしばらくつけ置きます。
重曹は温度が上がるとアルカリ性になります。油汚れはアルカリ性になると分解するため、比較的簡単に汚れを落とすことが可能です。
グリル内部のように取り外せない部分は、重曹ペーストを作って塗る方法があります。重曹ペーストはお湯:中性洗剤:重曹を1:1:4くらいの割合で混ぜて作ってください。汚れた部分に重曹ペーストを塗布し、乾かないように上からラップを密着させ、1時間ほど放置してから汚れを拭き取ります。最後に水拭きを行って、残った汚れや重曹を取り除いて終了です。
ガスコンロの掃除の手順
ガスコンロを効率よく、しかもきれいに掃除するには掃除の手順を理解し必要な道具を事前に準備することが重要です。
ガスコンロの取扱説明書を確認する
ガスコンロを購入して初めて掃除をするときは、必ず取扱説明書をよく読みましょう。
取扱説明書には部品の取り外し方や掃除の方法、NG事項などが書かれています。部品ごとに最適な洗剤や、使用してはいけない洗剤などが記載されているケースもあります。
メーカーや部品の素材によって掃除の仕方や洗剤が異なるケースが結構あるため注意が必要です。
掃除に必要な道具・洗剤を準備する
実際に掃除を始める前には、必ず必要な道具と洗剤を準備してください。
ガスコンロの掃除に必要となる主な道具は、掃除用ゴム手袋、スポンジ、ミニブラシ、スクレイパーなどです。
ガスコンロはほとんどの部品が金属でできています。頑固な汚れを落とすときに手が滑って金属部分で手を切ってしまうことが考えられます。油汚れでベトベトになるのを避けるためにも、必ず分厚いゴム手袋で作業しましょう。
スクレイパーは、何かを剥がしたり削ったりするときに用いる道具です。ヘラ状の刃にプラスチックや木製の持ち手がついています。
天板にこびりついた汚れはふきんで力を入れて拭いてもなかなか落ちませんが、スクレイパーを利用すると簡単に落とすことが可能です。
ガスコンロの掃除に使用する洗剤は、台所用洗剤・レンジ用洗剤・重曹などです。
台所用洗剤は、飛び散った食材・調味料の成分や軽い油汚れを拭き取るのに適しています。中程度以上の汚れにはレンジ用の洗剤を使うとよいでしょう。台所用の洗剤は中性ですが、レンジ用洗剤はアルカリ性です。レンジ用洗剤に含まれるアルカリ成分と溶剤が、油汚れを分解します。
重曹もアルカリ性であるため、酸性の油汚れを中和して落としてくれます。小さじ1杯程度の重曹を水100mlに溶かして重曹水を作って使用してください。特にしつこい汚れの場合、重曹水を温めると効果的です。重曹は温度が上がるとさらにアルカリ性になるため、油分の分解効果がアップします。
部品を取り外す
掃除をする際には、五徳やバーナーキャップ、汁受け皿、魚焼き用グリル、グリルの排気口カバーなど、本体から取り外せる部品は取り外して清掃してください。
パーツごとに掃除する
取り外した部品は、それぞれの材質や汚れの種類に適した洗剤・方法に則って清掃しなければなりません。
重曹水に漬け置きする場合など、一緒にできるパーツはまとめて処理すると効率的です。一般的には、五徳、バーナーカバー、グリルパーツなどはまとめてつけ置きできます。
部品を元に戻し動作確認する
清掃が終わると、部品を元の状態に戻しましょう。五徳やバーナーカバーは、ずれないようにきっちりと元の位置にはめ込まなければなりません。
元の状態に戻した後、必ず動作確認を行ってください。
バーナー部分やバーナーキャップに水分が残っていたり、正しくセットされていなかったりすると、点火不良や不完全燃焼の原因となるため注意が必要です。
ガスコンロのパーツ別掃除方法
各パーツの掃除方法・掃除に使用する洗剤は、原則として取扱説明書の記載内容に従わなければなりませんが、ここでは各パーツの一般的な掃除方法を解説します。
五徳(ゴトク)
五徳(ゴトク)は、調理器具をガスコンロに載せるときに支える3~6本足の器具です。
五徳は調理器具の底面に接しているため、鍋の吹きこぼれによる汚れがつきやすくなります。できれば食器洗いなどの後片付けの際に一緒に台所用洗剤をつけたスポンジで洗うとよいでしょう。
汚れがひどいときの掃除の仕方は、五徳の材質によって異なります。
ホーロー製の五徳の場合、沸騰させた重曹水でつけ置き洗いをすると効果的です。グリルパーツと一緒につけ置き洗いをしてもかまいません。ステンレス製の五徳の場合は、ステンレス製五徳の専用クリーナーで拭くとよいでしょう。
バーナー
バーナーキャップ・バーナーリングは取り外して五徳と一緒に洗ってください。
バーナーキャップの細かい溝などの汚れは古いハブラシでこすります。バーナー部分はセンサーがあるため強くこすらずに、中性洗剤を含ませた布や柔らかいタワシで拭くようにしましょう。
天板(トッププレート)
天板には、ガラストップ、ホーロー、フッ素コートなど、さまざまな材質が使用されています。材質によっては、掃除の仕方を間違えると表面のコーティングが落ちる場合があるため、取扱説明書をよく確認しましょう。
基本的には、どのメーカーの製品も天板の掃除に重曹を使ったり金属たわしを使用したりすることは推奨されていません。
軽い汚れであれば中性洗剤を使用して拭き取り、落ちにくい油汚れなどは弱アルカリ性の洗剤を使用します。バーナー周辺や換気口の周辺は温度が高くなって汚れがこびりつきやすい部分です。汚れが落ちない場合は、洗剤をしみこませたキッチンペーパーを汚れた部分に塗布してしばらく放置した後、拭いてください。
スクレイパーを利用すると、天板についた油汚れをこそげ落とすことができます。一部メーカーのガラストップには、ガラストップ用のスクレイパーが有効です。
グリルパーツ
魚焼き用グリルやグリルの排気口カバーについた汚れは、高温の状態になるためすぐにこびりつき、なかなか落ちません。
沸騰させた重曹水でつけ置きするとしつこい汚れも比較的簡単に落とせます。
魚焼き用グリルはかさばる部品のため、厚手の耐熱用ビニール袋にグリルパーツを入れ、そこに沸騰させた重曹水を入れます。水を入れるとビニール袋が安定しないため、段ボール箱の中にビニール袋を入れるとよいでしょう。
本体グリル内部
グリルの内部は取り外して掃除できないのが難点ですが、油汚れなどがこびりついて茶色く変色してしまいます。グリル内部の汚れた部分は、洗剤をつけたスポンジで掃除します。グリル内部は狭く金属部分で手を切る恐れがあるため、ゴム手袋を着用しましょう。
グリル内部天井部分のセンサーは触らないように注意してください。
正面パネル部分
ガスコンロ正面のパネル部分は、中性洗剤を含ませた布で拭きます。
細かいすき間の部分は割りばしに中性洗剤を含ませたキッチンペーパーを巻き付けて掃除すると良いでしょう。
まとめ
ガスコンロはそれぞれのパーツの材質や汚れの種類に適した方法で掃除する必要があります。
ガスコンロの汚れを放置するとなかなか落ちなくなり、サビの原因にもなるため、早めに処理するように心がけなければなりません。日々の手入れをこまめに行うことが大変重要です。