春の花冷えのお話し

春が近づいてくる時期に、「花冷え(はなびえ)」という言葉をよく耳にします。この花冷えが使われる時期はいつからいつまでを言うのでしょう。
今回は、花冷えの意味や使われる時期について調べてみました。

花冷えとは

「花冷え」の花は、桜を意味しているそうです。
本当ならば桜の花も咲き、寒さの厳しい時期も過ぎたというのに、また寒さが感じられることです。主には、桜の咲く時期に使われ、その時期に一時的に寒さがもどり冷え込む事をいいます。

時期的には、3月下旬~4月上旬の時期で、気象状況でいうと、この時期に北から冷たい空気を抱えた高気圧が南へと南下してくるために起こるそうです。気温も上がり暖かくなり、そろそろ桜も咲き始め、お花見でもと思ってお出かけしたところが、外の風はまだ冷たく、意外と寒かったということご経験があると思います。そう、その一時的な寒さのことを「花冷え」というわけですね。
そしてこの花冷えですが、この時期の寒さを表す季語としても使われているそうです。

使う時期

季語としても使われている花冷えですが、では実際、いつ頃の時期に使うのが適切なのでしょう。厳密にいつからいつまでのいうことはないようですが、主に使う時期としては4月上旬頃、つまり桜の花の見ごろの時期のようです。

同じ時期には、同様に花を表す季語には、「枝垂れ桜・山桜・桜花・花の便り」といったものがあるそうですが、花冷えの時期にさしかかる時としては、春分(3月23日頃)から清明(せいめい/4月5日頃)の前日まであたりが妥当だそうです。

花冷えの仲間

「花冷え」と似た言葉として「寒の戻り」という言葉があります。この「寒の戻り」は、立春(2月4日ごろ)から4月にかけて、春の暖かい日が続く中で一時的に寒さがぶり返すことをいうそうです。

ところで、お店で日本酒を注文する時に使う「冷や」や「燗(かん)」ですが、実は日本酒の温度を大まかに分けたもので、さらにもっと分けると色々な温度の言い方があるそうです。中でも「花冷え」は冷や酒でいう10度のことを表現する言葉です。

温度 言い方
0度 みぞれ
5度 雪冷え(ゆきびえ)
10度 花冷え(はなびえ)
20度 冷や(ひや)
30度 日向燗(ひなたかん)
35度 一肌燗(ひとはだかん)
40度 温燗(ぬるかん)
45度 上燗(じょうかん)
50度 熱燗(あつかん)
55度 飛び切り燗(とびきりかん)

ちなみに、「冷や」は冷たいお酒をイメージしがちですが、20度の常温のことを言うそうです。「花冷え」の10度ですが、やはり4月上旬の時期にしては結構寒い感じがしますね。

徐々に春が近づき、桜の開花も待ち遠しい季節ですね。
桜の開花も楽しみですが、一瞬の花冷えには注意をしましょう。そしてその花冷えが過ぎると、いよいよ本格的に春の到来です。

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