車の暑さ対策まとめ!涼しく過ごすコツや虫を入れない方法を解説

車の暑さ対策まとめ!涼しく過ごすコツや虫を入れない方法を解説

気温が上がる初夏から夏にかけて、車内で生じる熱中症のニュースが後を絶ちません。特に真夏の炎天下でエアコンを切ると、車内の温度が急激に上昇するため注意が必要です。

今回は、夏の車内の危険性を踏まえて、車内の暑さ対策と熱中症対策のほか、虫よけ対策などについて解説いたします。

夏の車内の危険性

夏の車内の危険性

はじめに、夏の車内の危険性を把握しましょう。

車内環境

一般社団法人 日本自動車連盟(JAF:JAPAN AUTOMOBILE FEDERATION)の実験では、外気温が35℃の状態で、車内温度が25℃の場合でもエアコンを停止する停止すると車内温度が急激に上昇し、約30分後に40℃を超えることが判明しています。さらに、サンシェードなどの対策を講じていない黒い車体の車内温度は、1時間後に50℃に達するデータも公表されています。

また直射日光にさらされるダッシュボードの温度は車内温度より20℃以上も上昇するため、スマートフォンやプラスチック製品などを放置しないようにしてください。さらに、可燃性のスプレー缶・ライターなども真夏の車内に放置することは危険です。

【参考】JAF「真夏の車内温度(JAFユーザーテスト)」

熱中症

熱中症とは、気温や湿度が高い環境で体温が上昇し、対応調節がうまくできなくなって高熱やめまい、頭痛などを引き起こす状態を指します。熱中症は、人体に影響する気温や湿度、輻射熱(ふくしゃねつ)を考慮し、測定装置の湿球(しっきゅう)温度などから算出する「熱中症指数(WBGT:Wet Bulb Globe Temperature)」を目安にすれば予防できます。

実験では、車内のエアコンの停止から15分で熱中症指数が「危険」のレベルに到達しました。したがって、体温の調節機能が十分に働かないお子さんや高齢者の方、体が小さい犬などのペットが夏の車内で待機することは危険が伴います。また、温度が上昇した車内に乗り込んだ直後や、海岸などの炎天下で長く走行する際も気をつけましょう。

熱中症の症状は、めまいや顔のほてり、筋肉のけいれん、頭痛、吐き気などが起こることがあります。上記の症状が見られる場合は涼しい場所に移動し、水分の補給や体の冷却などを行なってください。ただし、吐き気があるときは無理に水分を採らなくても構いません。

無反応や引きつけなどの症状は重度の熱中症の可能性が高いため、早急に医療機関を受診するか救急車を呼ぶ必要があります。

【夏の暑さ対策】車体の工夫

【夏の暑さ対策】車体の工夫

それでは、夏の車体の暑さ対策をご紹介します。以下の暑さ対策を組み合わせて、車内の温度の上昇を抑制しましょう。

駐車時の対策

駐車時の暑さ対策は次のとおりですが、あくまでも出発時の負担を減らす工夫であるため、車内での待機は避けてください。

日陰に駐車

真夏の外出で駐車するときは、日陰や木陰がある駐車場、立体駐車場、地下駐車場などが適しています。乗り降りなどで一時的に停車する場合も、なるべく炎天下を避けて気温が低めの場所を選んでください。

窓を少し解放

JAFの実験では、窓を3cm開けるとやや車内温度が下がることが判明しています。しかし、平均温度は40℃を超えるため車内での待機は避けてください。窓を全開にすると虫の侵入や盗難の可能性があるので、数cmの開放がよいでしょう。

エアコンの使用

実験では、エアコンを使用した車内の平均温度は26℃であることが判明しています。ただし、現在は条例により全国でアイドリングストップが義務づけられているため、エアコンをつけたままの駐車は難しいと考えられます。

ポータブル扇風機

近年では、車内用のポータブル扇風機としてクリップで挟めるタイプやUSBで充電するタイプ、ソーラーで稼働するタイプなどが販売されています。暑さ対策として窓を少し開けながら扇風機を使用し、車内の空気を循環させましょう。

サンシェード・遮光カーテン

実験では、サンシェードを設置するとやや車内温度が下がることが判明しているものの、平均温度は40℃を超えます。遮光カーテンも同様の効果が期待できますが、あくまでも直射日光を避ける目的で活用してください。

出発前の対策

出発前に車内の温度を下げる方法は、次のとおりです。

窓とドアの開放

車内の温度をすぐに下げたいときは、まず窓とドアを開放しましょう。対角線上の窓を開けて走行すると、空気をスムーズに入れ替えられます。ドアを素早く開閉させる方法も見聞きしますが、ヒンジに負担がかかるためおすすめしません。

エアコンの使用

窓の開放と並行して、エアコンを使用する方法がもっとも簡単です。設定温度を低めにして「外気導入」に切り替え、強風のまま2~3分走行してください。その後、窓を閉めて内気循環にすれば車内の温度はかなり下がるでしょう。

冷却スプレー

シートなどに冷却スプレーを噴霧すると、瞬時に効果が期待できます。エアコンが効くまでの暑さ対策に加えて、さわやかな香りを楽しめるタイプもあります。ただし、スプレーの多くは可燃性ガスが含まれるため、噴霧後のライターの使用や喫煙は避けてください。

スターター機能

近年では、離れた場所からエンジンをかけられるスターター機能が搭載されている車が増えています。あらかじめエンジンをかけてエアコンを作動しておけば、暑さ対策につながるでしょう。ただし、アイドリングストップの条例に触れる場所では使用できません。

水をかける・水拭きする

自宅の敷地内などの水道を使用できる場所では、車体に水をかけると早急に車内温度を下げられます。また、水でぬらしたタオルで拭いても冷却の効果が期待できます。ただし、日光の下では水垢やシミが残りやすいため、すぐに水分を拭き取りましょう。

【夏の暑さ対策】熱中症予防

【夏の暑さ対策】熱中症予防

次に、夏のドライブにおける熱中症の予防法をご紹介します。上述した車体の暑さ対策と組み合わせながら、快適にお出かけしましょう。

水分補給と体調管理

熱中症の予防には、のどが渇く前の水分補給だけでなく、日頃の食生活や睡眠、運動といった体調管理も欠かせません。特に、お子さんや高齢者の方と出かける場合は体調の変化に気を配り、可能であれば暑い時間帯を避けたプランを立てましょう。

エアコンの使用

エアコンを使用すれば快適な温度を維持できるため、車内の温度計をチェックしながら走行してください。なお、長くエアコンの風に当たっていると体がだるくなることがあるので、ドライバーの休憩も兼ねて商業施設や道の駅などに立ち寄りましょう。

冷却グッズ

体の暑さ対策には、市販の冷却シートや冷却タオルなどがおすすめです。近年では、首にフィットするリング状のネッククーラーも人気があります。車内にスペースを確保できるときは、クーラーボックスを持参して保冷剤なども準備しましょう。

ハンドルカバー

炎天下に駐車したときに、ハンドルが熱くなって触れない経験をした人も多いのではないでしょうか。ハンドルの温度の上昇を防ぐには、駐車中に遮熱や日よけの目的でかぶせるタイプや、設置したまま運転できる冷感のタイプなどのカバーをお試しください。

シートカバー・クッション

車のシートが熱い状態のまま座ると、熱中症を引き起こす可能性があります。暑さ対策として、メッシュや冷感の素材を使用したシートカバーがおすすめです。また、座面に置くクッションは、冷却ジェルを含んだタイプなどが販売されています。

断熱フィルム

熱中症予防として、断熱フィルムを窓に貼る方法もあります。断熱フィルムは熱の原因である赤外線を遮断するもので、運転席や助手席の窓にも貼れる透明のタイプも販売されています。フィルムの貼りつけは技術を要するので、専門業者に依頼するとよいでしょう。

車の暑さ対策と虫よけ

車の暑さ対策と虫よけ

最後に、車の暑さ対策と並行して行う虫よけ対策をご紹介します。

防虫ネット・網戸

窓を3cmほど開けると暑さ対策につながりますが、駐車する場所によっては車内に虫が入る可能性があります。虫の侵入を防ぐには、車の窓に専用の防虫ネットや網戸を装着しましょう。マグネットのタイプや窓枠にかぶせるタイプ、後部のハッチを開けて設置するタイプなどがありますが、走行中は設置しないようにしてください。

虫よけスプレー

車内の虫よけ対策は、狭い空間用や窓ガラス用の虫よけスプレーを使用する方法もあります。ただし、虫よけスプレーはアレルギー体質の人に使用できない製品もあるため、説明書を確認してからご利用ください。また、天然成分のハッカ油を原料にしたスプレーも虫よけの効果が期待できます。車内は密閉されるため、噴霧した直後の乗車を避けてください。

車の虫よけ対策におすすめ

夏のドライブの虫よけ対策には、フマキラーの「虫よけバリア クルマ用 1個入」をおすすめです。虫よけバリアは、車内のサンバイザーに挟むだけで2~3ヵ月の虫よけ効果があります。ドアを開けた瞬間からバリア効果を発揮し、虫の侵入を気にせずにスマートに乗降ができる無香料タイプの虫よけで、車内の芳香剤の香りをそのまま楽しめます。

適用害虫:ユスリカ、チョウバエ

虫よけをアクセサリー感覚で設置したい方は、フマキラーの「Kawaii Select 虫よけバリア クルマ用 無香料」をお試しください。フラワーモチーフを採用した華やかなデザインは、車内のインテリアやおしゃれにこだわる方におすすめです。車内のサンバイザーに挟むだけで、虫の侵入を防げます。

適用害虫:ユスリカ、チョウバエ

車の暑さ対策を万全に!

今回は、夏の車内の危険性を解説し、車内の暑さ対策と熱中症予防、虫よけ対策などについてご紹介しました。エアコンを切った車内は急速に温度が上昇するため、特に小さなお子さんや高齢者の方は車内で待機しないよう注意してください。

車で移動する機会が多い方はもちろん、レジャーなどに出かける際は車の暑さ対策と熱中症の予防を心がけましょう。

「For your LIFE」で紹介する記事は、フマキラー株式会社または執筆業務委託先が信頼に足ると判断した情報源に基づき作成しておりますが、完全性、正確性、または適時性等を保証するものではありません。

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