広島県の尾道市はどんな町?観光スポットやおすすめグルメを紹介

広島県の尾道市はどんな町?観光スポットやおすすめグルメを紹介

古くから港町として栄えてきた広島県尾道市は、古寺が多い歴史情緒あふれる街です。ノスタルジックな町並みが印象的で、数々の映画の舞台にもなっているため、一度訪れてみたいと思っている方は多いのではないでしょうか。本記事では「坂の町」「文学の町」「映画の町」「猫の町」など、さまざまな魅力を持つ尾道市の観光スポットやおすすめグルメをご紹介します。

広島県尾道市の概要

広島県尾道市の概要

尾道市は瀬戸内海のほぼ中央で、広島県の東南部に位置します。大きく分けると、尾道市街地や北部地域の「おのみちエリア」、瀬戸内海の島々で構成された「しまなみエリア」の2つのエリアがあります。

おのみちエリアは港町として栄えてきました。尾道水道と尾道三山の間に囲まれたコンパクトな空間に寺社や家々が密集し、坂や路地が入り組んだ光景は箱庭にたとえられます。レトロな建築物や街並みは、独特のノスタルジックな雰囲気を醸し出し、映画のロケ地としても数多く使われてきました。そのため尾道は「映画の街」とも呼ばれています。

一方、しまなみエリアには尾道市から愛媛県の今治市をつなぐ「しまなみ海道」があり、瀬戸内海の島々を7つの橋で結んでいます。自転車や歩行者のための道が併設されているため「サイクリストの聖地」として世界的に有名です

尾道市の観光スポット

尾道市は箱庭的都市とも呼ばれ、コンパクトな空間に観光スポットが集まっています。尾道市の主な観光スポットをご紹介します。

千光寺

千光寺

千光寺山の中腹に位置する千光寺は、806年に弘法大師が開基したといわれています。尾道を訪れる観光客の多くがお参りする尾道のシンボル的な存在です。千光寺は「赤堂」とも呼ばれる舞台造りの本堂や「残したい日本の音風景100選」に選ばれた鐘楼などが有名です。境内からは、尾道水道や瀬戸内海の素晴らしい景色が一望できます。

千光寺へは千光寺山ロープウェイを利用すると便利です。山麓駅から山頂駅を約3分で結ぶ千光寺山ロープウェイは神社とお寺の上を通過する珍しいロープウェイで、尾道の街並みを楽しみながら千光寺公園がある山頂を目指します。千光寺に参拝する際は、上りだけロープウェイを利用し、下りは徒歩がおすすめです。

住所:尾道市東土堂町15-1
公式サイト:https://www.senkouji.jp/

千光寺公園

千光寺山の山頂から中腹に広がる千光寺公園は、園内に千光寺や尾道市立美術館、文学のこみち、など多くの見どころがあります。山頂には展望台があり、尾道市街や瀬戸内海の島々などの絶景が楽しめるスポットです。天気の良い日は四国連山まで望めて、夜間は美しい夜景を楽しめます。春は桜やつつじ、初夏には藤が園内を彩り「さくら名所100選」にも選ばれています。

千光寺山の頂上には、2022年3月にモダンなデザインの展望台「PEAKがリニューアルオープンしました。らせん階段で上ることができるほか、頂上駅からエレベーターを利用できるため、ベビーカーや車椅子で訪れる方も安心です。長さ63メートルの横に長い展望デッキからは、尾道水道や尾道の街並みを大パノラマで楽しめます。

住所:広島県尾道市西土堂町19-1(千光寺公園管理事務所)
公式サイト:https://www.city.onomichi.hiroshima.jp/site/onomichikanko/1316.html

尾道市立美術館

千光寺公園内にある尾道市立美術館は、世界的な建築家の安藤忠雄氏による設計です。館内には小林和作氏や平田玉縕氏など尾道にゆかりのある画家の作品が所蔵されています。2階のテラスからは尾道を象徴する尾道水道や街並みの絶景を楽しめます。

住所:広島県尾道市西土堂町17-19(千光寺公園内)
公式サイト:https://www.onomichi-museum.jp/

天寧寺

天寧寺は、1367年(貞治6年)に足利義詮によって建立されました。尾道の7つの古寺をお参りする「尾道七佛めぐり」の一つです。天寧寺は、江戸時代の文化年間から明治初期にかけて寄進された526体の五百羅漢や三重塔が有名です。三重塔は尾道のシンボル的存在で、「海雲塔」と呼ばれています。

建立時は五重塔でしたが、1692年(元禄5年)に老朽化した上の二重が撤去され、現在の三重塔に改められました。三重塔の背景に海や尾道の街並みが見える景色は、写真スポットとして人気です。

住所:尾道市東土堂町17-29
参考サイト:https://shichibutsu.jp/temple/tenneiji.php(尾道七佛めぐり)

文学のこみち

温暖な気候で風光明媚(ふうこうめいび)な尾道には、多くの文人墨客が滞在しました。「文学のこみち」は千光寺山頂から千光寺までの徒歩ルートにあり、志賀直哉や林芙美子、正岡子規など、尾道ゆかりの25名の作家・詩人の詩歌や小説の断片などが刻まれた自然石が点在しています。

所在地:千光寺山ロープウェイ山頂駅横~鼓岩付近
公式サイト:https://www.city.onomichi.hiroshima.jp/site/onomichikanko/1239.html

艮神社(うしとらじんじゃ)

806年創建の艮神社は、尾道市内で最古の神社です。境内には樹齢900年といわれるクスノキがあり、広島県の天然記念物に指定されています。艮神社の境内は、大林宣彦監督の映画「時をかける少女」や「ふたり」のロケ地にも使われ、アニメ「かみちゅ!」の舞台でもあります。

住所:広島県尾道市長江1丁目3-5
参考サイト:https://dive-hiroshima.com/explore/1497/(Dive!Hiroshima ひろしま公式観光サイト)

猫の細道

猫の細道

尾道は猫が多く「猫の町」とも呼ばれます。猫が多いのは、漁港があって坂道や狭い路地が多いことなどが関係しているといわれています。尾道には猫に関係するスポットがいくつかありますが、その中の一つが「猫の細道」です。

猫の細道は「艮神社」から天寧寺三重塔まで続く約200mの細い路地です。作家の園山春二氏が福石猫を置き始めたことから、猫の細道と呼ばれるようになりました。周辺には約3,000体の招き猫を収集した招き猫美術館やカフェなどもあるので、休憩しながら散歩を楽しめます。

住所:広島県尾道市東土堂町
公式サイト:https://ihatov.in/cattrail/(尾道イーハトーヴ)

しまなみ海道

しまなみ海道とは、尾道市から愛媛県今治市を結ぶ全長約60kmの自動車専用道路です。瀬戸内海に浮かぶ島々を7つの橋でつないでいます。新尾道大橋以外の橋は原動機付き自転車や自転車、歩行者専用道路が整備されています。

しまなみ海道サイクリングロードは、日本で初めて海峡を横断する自転車道で「サイクリストの聖地」として世界的にも有名です。

尾道駅前や各島内にはレンタサイクルもあるので、手ぶらでサイクリングを楽しめます。

公式サイト:https://www.jb-honshi.co.jp/shimanami/about/

耕三寺/耕三寺博物館

生口島(いくちじま)の耕三寺は、大阪の実業家・耕三寺耕三氏が母の菩提寺として建立した寺院です。境内には日本各地の著名な歴史的建造物を模した建物が配置され、寺域全体を耕三寺博物館として公開しています。

国の登録有形文化財に指定されている建造物も多く、豪華絢爛な孝養門は日光東照宮の陽明門をモデルとしていることから「西の日光」とも称されています。本堂の裏手には「未来心の丘(みらいしんのおか)」があり、世界的な彫刻家の杭谷一東(くえたにいっとう) 氏によって、12年がかりで制作されました。広さ5,000平方メートルにおよぶ庭園には大小さまざまな白い大理石のモニュメントがそびえ立ち、青い空や海に白い大理石が映える人気の観光スポットとなっています。

住所:広島県尾道市瀬戸田町瀬戸田553-2
公式サイト:https://www.kousanji.or.jp/hill_of_hope.html

因島水軍城

尾道からしまなみ海道で2番目の島・因島は、南北朝時代から室町時代にかけて活躍した日本最大の海賊「村上水軍」が拠点とした島です。因島水軍城は、村上水軍の武具や遺品、古文書など歴史資料を展示している資料館で、全国でも珍しい城型資料館です。

住所:広島県尾道市因島中庄町3228-2
公式サイト:https://kanko-innoshima.jp/sightseeing_leisure/suigunjo(因島観光協会)

尾道市のご当地グルメ

尾道市は新鮮な海の幸や郷土料理、特産品のレモンを使ったスイーツなど、ご当地グルメが豊富です。尾道市のご当地グルメをご紹介します。

尾道ラーメン

尾道ラーメン

尾道ラーメンは、尾道市を中心とした広島県東部エリアのご当地ラーメンです。瀬戸内の小魚からとったダシにしょうゆを合わせたスープには、粒が大きな豚の背脂が浮いています。麺はコシのある平打ち麺で、具材はチャーシューやメンマなどが一般的です。

尾道焼き

尾道焼きは、広島風お好み焼きをベースにしています。具材に砂ずりやイカ天が入っているのが特徴です。コリコリした歯ごたえのある食感で、広島風お好み焼きとは異なった味わいを楽しめます。

オコゼの唐揚げ

尾道近海では100種類以上の魚介類が水揚げされるため、地魚を使った料理が味わえます。なかでもオコゼの唐揚げは尾道の名物です。見た目とは異なる白身の上品な味わいで、塩やレモンをつけていただきます。尾道で獲れるオコゼのほとんどは高級魚として知られるオニオコゼで、冬から春に旬を迎えます。

穴子丼

海の幸が豊富に獲れる尾道では、ご飯の上に穴子がたっぷりのった穴子丼が名物です。尾道では、正月のお雑煮にも穴子を入れる習慣があります。

また、穴子とほうれん草を砂糖、酢、ゴマであえた「賀日(がせつ)あえ」は「賀節(がせつ)」とも呼ばれ、正月などの祝日のおもてなし料理として作られる尾道の郷土料理です。

レモン

しまなみ海道の真ん中に位置する生口島は、傾斜が多くて日当たりが良いため、柑橘類の栽培が盛んです。瀬戸田町では、国産レモンの約4分の1が生産されています。

瀬戸田産レモンは防腐剤やワックスを使用していないため、皮ごと食べられます。レモンケーキなど瀬戸田産のレモンを使ったスイーツも人気です。

まとめ

歴史情緒あふれる街並みで、のんびりと散策を楽しめる尾道。高台からは、尾道の街並みや尾道水道などの美しい景色を眺められます。アクティブに楽しみたい方は、レンタサイクルでしまなみ海道のサイクリング、映画が好きな方はロケ地巡りなど、さまざまな楽しみ方ができるのも尾道の魅力です。

尾道では海の幸や尾道ラーメン、尾道焼きなどのグルメも堪能できます。家族や友人との旅行、または自由気ままな一人旅などで尾道を観光してみてはいかがでしょうか。

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