広島県の廿日市市はどんなところ?観光スポットやおすすめグルメを紹介

広島県の廿日市市はどんなところ?観光スポットやおすすめグルメを紹介

広島県廿日市市はどのようなところかご存じですか?廿日市市でもっとも有名なのは、宮島の厳島神社です。海に建つ大鳥居は珍しいため、国内外から多くの観光客が訪れます。

本記事では、廿日市市の観光スポットやおすすめグルメなどをご紹介します。フマキラーの広島工場もある廿日市市の魅力をたっぷりお届けするので、ぜひ最後までご覧ください。

廿日市市の概要

廿日市市は広島県の西部に位置し、北は中国山地、南は瀬戸内海と南北に長い地形です。また、広島市に隣接しているため、交通の便が良いことも特徴です。

廿日市市は5つの地域によって構成されています。沿岸部の廿日市地域は、大型商業施設やスーパーなどが多く立地し、市街地として発展しています。同じく沿岸部の大野地域は、牡蠣やあさりの養殖が盛んです。宮島口や宮島温泉には、多くの飲食店やホテルなどがあります。島しょ部の宮島地域は観光客が多く、ホテル・旅館や土産物店など観光業が盛んです。

内陸部の佐伯地域には、佐伯総合スポーツ公園や佐伯国際アーチェリーランドといったスポーツ施設があり、ハイキングやキャンプなどのレジャーを楽しめます。山間部の吉和地域は日本最南端の豪雪地帯です。この地域には、スキーやゴルフ、温泉などのレジャー施設が整備されているため、多くの人が訪れます

廿日市市の観光スポット

廿日市市の観光スポット

続いては、廿日市市を代表する観光スポットをご紹介します。

厳島神社

世界遺産の厳島神社は、日本で唯一、潮の満ち引きのある場所に建てられた社殿群と大鳥居から成ります。平安時代の寝殿造りを基礎とし、中央の本殿から長い廻廊が左右に伸びているのが特徴です。厳島神社は海上に浮かぶように建っていますが、その理由は島全体が神の島として信仰の対象であったため、畏れ多いと考えられたからです。

廻廊で結ばれた社殿は、潮が満ちてくると海に浮かんでいるように見えますが、干潮時には鳥居の足元まで歩いて渡れます。厳島神社の建造物の多くは国宝または重要文化財に指定されています。

住所:広島県廿日市市宮島町1-1
公式サイト:https://www.itsukushimajinja.jp/index.html

大鳥居

国の重要文化財に指定されている大鳥居は、高さ約16.6メートルで木造の鳥居では日本最大級です。主柱には楠の自然木、袖柱(主柱の左右に建てた補強用の小柱)には杉の自然木が使われています。

現在の大鳥居は1875年に再建されたもので、平清盛が建てたとされる平安時代から数えると9代目に当たります。

五重塔

本殿東の丘には、応永14年(1407年)に建立された五重塔が建っています。この五重塔は、国の重要文化財に指定されています。明治の神仏分離で大願寺へ移されました。

五重塔は和様と唐様を調和させた建築様式で、内陣の天井には龍、外陣の天井には葡萄唐草模様が描かれています。五重塔の心柱は2層目までで止まっているため、横揺れに強い構造で、現在まで建造当時とほぼ同じ姿をとどめています。

宮島水族館

厳島神社の近くには、宮島水族館があります。「いやし」と「ふれあい」をテーマに海の生き物を身近に感じられる参加・体験型の水族館です。瀬戸内海の生き物を中心に380種15,000点以上が展示されています。

宮島水族館でとくに人気が高いのが「スナメリ」です。別名「瀬戸内のくじら」と呼ばれるスナメリは、宮島水族館のアイドル的な存在です。ペンギンプールでは、泳ぐペンギンの姿を真下から見ることができ、独特の視点で楽しめます。カワウソプールでは、コツメカワウソのかわいい姿を間近で観察が可能です。

ライブプールでは、アシカライブを毎日開催しているうえ、ペンギンやカワウソ、アザラシとのふれあいタイムもあるため、海の生き物に直接触れる特別な体験ができるでしょう。

住所:広島県廿日市市宮島町10-3
公式サイト:https://miyajima-aqua.jp/

弥山(みせん)

弥山(みせん)は、宮島中央に位置する主峰で、標高535mです。周囲には深山原始林が広がっており、温帯地帯の植物から北部温帯植物、原子植物まで、さまざまな種類の植物が自然のまま残っています。この自然環境は、天然記念物、特別保護区として保護されており、世界遺産にも登録されているのです。

弥山には3つの登山ルート「紅葉谷コース」「大聖院コース」「大元コース」があります。初心者向けは紅葉谷コースで、途中まで宮島ロープウェイを利用することも可能です。山頂からは360度広がる瀬戸内海の景色を楽しめます。天気が良ければ四国連山まで望むことができます。

参考サイト:https://www.city.hatsukaichi.hiroshima.jp/site/kanko/52880.html(廿日市観光公式サイト)

ウッドワン美術館

ウッドワン美術館は、廿日市市に本社を構える木質建材メーカー、株式会社ウッドワンが所蔵する美術品約800点を展示するため、平成8年9月に開館しました。美術館は標高600mの西中国山地に位置し、原生林の残る自然豊かな環境に囲まれています。冬季は積雪のため休館です。

常設展ではマイセン磁器、アール・ヌーヴォーのガラス作品、幕末・明治期の薩摩焼など160点以上の作品を鑑賞できます。また、所蔵品には岸田劉生の「毛糸肩掛せる麗子肖像」やゴッホの「農婦」、ルノワールの「婦人習作」「花かごを持つ女」など、名作が多数展示されています。

住所:広島県廿日市市吉和4278
公式サイト:https://www.woodone-museum.jp/

重なり岩

佐伯地域には花崗岩が2つ重なり合った「重なり岩」という珍しい場所があります。落ちそうで落ちないことから受験生も訪れる人気のスポットです。

住所:広島県廿日市市津田3322-1
参考サイト:https://hatsu-navi.jp/historical-spots/kasanariiwa/ (一般社団法人はつかいち観光協会)

廿日市市のグルメ・特産品

次は、廿日市市のおすすめグルメや特産品をご紹介します。

牡蠣(かき)

牡蠣(かき)

広島は、冬の味覚「牡蠣」の生産量全国1位を誇り、廿日市市は、その中の約6分の1を占めています。廿日市市の沿岸は、太田川の清流や宮島の原始林から栄養分が流れ込むため、豊かな海が廿日市の牡蠣を育みます。牡蠣はタンパク質やビタミン、ミネラル、タウリンなどを豊富に含む栄養価が高い海産物です。生がき、焼きがき、牡蠣フライなどさまざまな料理で楽しめます。

あなご飯

あなご飯は宮島名物です。あなごの出汁で炊いたご飯の上に、ふっくら柔らかいあなごの蒲焼がたっぷり乗っています。

宮島には古くから「穴子どんぶり」という郷土料理があったのですが、明治30年代に山陽本線が開通して、宮島口駅(当時は宮島駅)の駅弁として誕生したのがあなごめしのはじまりです。タレや調理方法、盛り付けなどは、店ごとに個性があります。

宮島は江戸時代からあなごの名産地として知られていました。宮島のあなごが有名なのは、牡蠣の養殖と密接な関係があります。牡蠣いかだで牡蠣を育てるときに、牡蠣が出す泥が海の底へたまって海底が泥池になります。そこにあなごのエサとなる小魚や甲殻類が生息するため、あなごが集まってきてあなごの名産地となりました。

もみじ饅頭

もみじ饅頭

宮島・広島を代表するお土産といえば、まず名前が挙がるのが「もみじ饅頭」です。カステラ生地にあんこが入ったものが一般的ですが、近年は中身がチョコレートやチーズ、クリームなど種類が豊富になりました。また、揚げたり冷やしたりなどアレンジされたもみじ饅頭もあります。もみじ饅頭は、明治後期の和菓子職人、高津常助が発案したといわれています。

紅葉谷にある旅館「岩惣」の女将から大切なお客様への手土産にふさわしいお菓子を作れないか依頼され、紅葉形焼饅頭を完成させたのがはじまりです。昭和後期に漫才コンビB&Bの島田陽七さんのギャグ「もみじ饅頭!」が大流行し、全国的に有名になりました。

大野あさり

大野あさりは、牡蠣と並んで廿日市市を代表する海産物です。宮島の大鳥居の前を流れる大野瀬戸は、宮島の原始林からのミネラル豊富な水が流れ込むため、あさりのエサがよく育ち、あさりは大粒に育ちます。大野あさりと名乗れるのは、35ミリメール以上の大粒のあさりのみです。うまみが強く、出汁も濃厚な味わいです。

大野あさりは2019年に国の地理的表示(G1)保護制度に登録されました。G1登録制度とは伝統的な生産方法や気候など、生産地の特性と結びついた生産物などの地域ブランドを守るための制度です。大野あさりは、あさりで全国初のG1登録産品です。

廿日市市の産業

廿日市市の産業

続いては、廿日市市の主要な産業をご紹介します。

木材産業

廿日市市は古くから神社の造営や修繕のために木材が集められ、木材産業が発展しました。木材港は、西日本有数の規模を誇る木材専門の港です。木材とのつながりが深い廿日市市は、材料の入手がしやすいことから宮島細工と呼ばれる木工細工が発展し、さまざまな工芸品を生み出してきました。江戸時代末期頃には厳島神社参詣者への土産物として杓子が作られ、品質の高さが評判になりました。その後、丸盆や茶托などの木製品が作られるようになっていきます。

また、廿日市市はけん玉発祥の地でもあります。けん玉は明治時代に入って流行しましたが、当時は棒に玉を指すだけのシンプルな形でした。大正10年(1921年)に、家具の小物を製造していた廿日市市の木工メーカーが受け皿を取り入れた「日月ボール」を製造したのが、現在のけん玉の原型です。

観光業

廿日市市は、世界遺産の厳島神社がある宮島を中心に、国内外から多くの観光客が訪れるため、宿泊施設などの観光業が重要な産業となっています。宮島の対岸に位置する宮浜温泉街では、近年宿泊施設の開業も進んでいます。弥山登山など自然を楽しむ観光も人気です。

また、内陸部には複数のゴルフ場やアウトドア施設、特産フルーツの観光農園、宿泊施設などがあります。佐伯国際アーチェリーランドは中国地方で唯一、フィールドアーチェリーを楽しめる施設です。東京五輪銅メダリストを輩出した施設でもあります。廿日市市では「はつかいち森の遊び場協議会」を設立し、教育旅行やご近所旅行の誘致につなげようとしています。

廿日市市の歴史

廿日市市は、律令時代から「佐伯郡」に属していました。12世紀中頃には「佐西郡」として、より一体的な圏域を形成していました。廿日市の地名が初めて記録に登場するのは、室町時代中期(1459年)です。当時はすでに周辺から物資を集めて定期市が開かれており、商人や職人が居住していました。厳島神社の年4回行われる祭礼の最終日がいずれも20日であったため、毎月20日に市が立つようになり、二十日の市が「廿日市」となったと考えられています。

1889年(明治22年)、町村制施行により佐伯郡廿日市町が発足します。昭和40年代頃からは、広島市のベッドタウンとして人口が急激に増加しました。

廿日市町は1988年(昭和63年)の市制移行で廿日市市となり、2003年(平成15年)3月1日に旧佐伯町と旧吉和村、2005年(平成17年)11月3日に旧大野町、宮島町と合併して現在の市域になりました。

まとめ

廿日市市は宮島の厳島神社をはじめとして多くの観光スポットがあり、牡蠣やあさり、あなご飯などグルメも豊富です。縦に長い地形であるため、夏はマリンスポーツ、冬は豪雪地帯の山間部でウィンタースポーツというように、さまざまなアクティビティが楽しめます。

廿日市市には魅力的なスポットが数多くあるため、休日を利用してぜひ訪れてみてください。

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