東京ってどんなところ?東京都の文化・食べ物・お祭り・都名の由来などを紹介!

東京ってどんなところ?東京都の文化・食べ物・お祭り・都名の由来などを紹介!

47都道府県を順にご紹介するシリーズ、今回は「東京都」です。日本の政治・経済・文化の中心地である東京。日本で三番目に狭い面積ながら、1,400万人以上が暮らす世界有数の大都市で日本の人口の1割以上が集中しています。

流行の最先端に触れられる刺激的な都市でありながら、下町情緒が残る名所や歴史的建造物も多いため、国内からだけでなく海外からも多くの観光客が訪れます。今回は、東京の魅力をたっぷりお伝えしますので、最後までご覧ください。

東京都とは

はじめに、東京都の基本情報をご紹介します。

都の位置

東京都は特別区である23区と39市町村からなります。関東地方の南部に位置し、東は千葉県、西は山梨県、南は神奈川県、北は埼玉県に接しています。

名前の由来

東京は江戸と呼ばれていましたが、明治時代に首都が京都から江戸に移る際、東の京都という意味で東京に改められました。1868年(明治元年)に東京と改称されたときは「東京府」でしたが、1943年(昭和18年)に東京都政が施行されたため、東京府や東京市は廃止され、東京都となりました。

文化

東京の文化

東京都に伝わる文化のうち、主なものをご紹介します。

江戸切子

ガラスの表面に切り込みを入れて美しい文様を作り出す江戸切子は、東京を代表する伝統工芸品です。代表的な文様には「矢来文」「魚子文」「麻の葉文」「七宝文」などがあります。

1834年(天保5年)、加賀屋久兵衛が金剛砂を用いてガラスの表面に彫刻したのが江戸切子の始まりといわれています。明治14年には十数名の日本人が、切子の指導者として招いた英国人のエマニュエル・ホープトマン氏に指導を受け、現在の技法が確立されました。江戸切子は東京スカイツリーの展望デッキへ上るエレベーターの内装にも用いられています。

村山大島紬

村山大島紬は、武蔵村山市周辺を産地とする精巧な絣模様が特徴の織物です。大島紬と同じ生糸を用いた織物ですが、村山大島紬は文様を彫刻した板で絣糸を染める「板締め染色法」の技法を確立したため、手間のかかる大島紬に比べるとリーズナブルで、広く庶民に愛されました。

昭和42年に「東京都指定無形文化財」に、昭和50年に「通産大臣指定伝統的工芸品産業」に、昭和57年に「東京知事指定伝統工芸品」に登録されています。現在は着物だけでなく、ネクタイや小物などさまざまな製品が作られています。

原宿は流行の発信地

東京は、ファッションやグルメ・ポップカルチャーなど流行の発信地でもあります。1970年代にはラフォーレ原宿の開業やアンノン族が街を闊歩(かっぽ)したことで、原宿はファッション・アパレルの中心地になりました。1980年代になると原宿の歩行者天国は「ブティック竹の子」の服を着て踊る「竹の子族」がブームになります。

1990年代には、表参道に海外の有名ファッションブランドの旗艦店が次々とオープンします。ファッショントレンドの店が並ぶ裏原宿と呼ばれるエリアもできました。2000年代に入ると、原宿kawaii文化が世界中から注目を集めるようになります。常に進化を続ける流行の発信地、原宿には多くの若者が遊びに訪れます。

渋谷スクランブル交差点

渋谷駅前のスクランブル交差点は、1回の青信号で最大3,000人が渡るといわれています。「世界で最も混雑する交差点」「世界一有名な交差点」ともいわれ、外国人観光客にも人気の場所となっています。これだけ多くの人が行き交うのに、ぶつからずにうまく通る光景が外国人には新鮮なのだそうです。

食文化・有名な食べ物

東京の食文化・有名な食べ物

続いて、東京都の主な食文化をご紹介します。

深川めし

深川めしは、ネギと生のアサリを味噌で煮込み、熱いご飯にかけた料理です。江戸時代、深川地区はアサリやハマグリが豊富に採れる漁師町で、忙しい漁師が仕事の合間に食べる賄い飯として生まれました。アサリの炊き込みご飯も深川めしと呼ばれますが、こちらは大工などの職人が弁当に持って行けるように作られたといわれています。

もんじゃ焼き

もんじゃ焼きは、ゆるく水で溶いた小麦粉に具材を混ぜて鉄板で焼き、熱々をヘラで食べる料理です。江戸時代末期に月島の駄菓子屋の前で売られていた手ごろなおやつがもんじゃ焼きのルーツです。

当時は物資が不足して紙や習字の道具が手に入りにくかったため、子どもたちは小麦を水で溶いた生地を鉄板で焼きながら、ヘラで文字を書いて覚えていました。そのため、文字焼きと呼ばれていたものが、もじが転じて次第に「もんじゃ」と呼ばれるようになったといわれています。月島にはもんじゃ焼きのお店が軒を連ねる「もんじゃストリート」があります。

江戸前寿司

現在の東京で生まれた江戸前寿司は、握りずしの原点といわれています。江戸前には2つの意味があります。1つは、江戸の前面の海(現在の東京湾)で獲れた魚介を使うという意味です。もう1つは、すしネタを酢や塩でしめる、醤油に漬ける、煮つけるなど、日持ちするように工夫をこらした仕事のことです。江戸時代は冷蔵技術や交通手段がなかったため、すしネタの鮮度が落ちないように工夫をこらしていました。

江戸前寿司はシャリに赤酢を使うことも特徴です。関西で主流の押し寿司はご飯の乾燥を防ぐために砂糖を多めにしていますが、江戸前寿司はネタにひと手間加えているため、あっさりした味付けです。

べったら漬け

べったら漬けは、大根を米麹と砂糖で漬けこんだ漬物です。江戸時代のえびす講で売られていた大根の浅漬けが発祥で、浅漬け大根を買った若者が縄でくくって持ち歩く際に女性に向けて「べったり付くぞ」と振り回したのがべったら漬けの名前の由来といわれています。第15代将軍徳川慶喜公も好んで食べたといわれる漬物で、上品な甘みが特徴です。

日本橋の宝田恵比寿神社では、毎年10月にべったら市が開催され、屋台が20店ほど並びます。江戸時代から続く伝統行事で、秋の風物詩となっています。

伝統行事・まつり

東京の伝統行事・まつり

東京都に伝わる主な伝統行事や祭りは、次のとおりです。

神田祭

神田祭は5月に行われる神田明神の祭礼です。延宝年中までは毎年行われていましたが、日枝神社の山王祭と隔年で斎行することになり、それ以後は2年に一度、西暦で奇数年に本祭が開催されます。本祭がない年は陰祭が開催されます。

神田祭は江戸三大祭りの一つです。将軍の上覧のため江戸城内に入ることが許されたので、山王祭とともに天下祭りと呼ばれます。

神田祭の見どころは神幸祭(しんこうさい)です。平安時代の衣装をまとった500人の行列が神田明神を出発し、神田・日本橋・秋葉原・大手町・丸の内など氏子108ヵ町を練り歩きます。また、附け祭も見どころの一つです。曳きものと呼ばれる大きな飾りが付いた台車が各地を練り歩くパレードで、飾りは毎年変わります。神幸祭の翌日には、100基とも200基ともいわれる各地の神輿が次々と御宮入りする「神輿宮入(みこしみやいり)」が行われ、境内には熱気があふれます。

山王祭

日枝神社の山王祭も江戸三大祭りに数えられます。山王祭は本祭とかげまつりがあり、本祭は偶数年の6、かげまつりは奇数年の6月に開催されます。江戸城内で三代将軍家光公以来、歴代将軍が上覧拝礼する天下祭として盛大を極めました。

山王祭の神幸祭は、日枝神社から出発して国立劇場、皇居坂下門、日本橋日枝神社、銀座4丁目、コリドー通り、そして日枝神社へと総勢500人からなる300mの神幸行列が東京都心を練り歩きます。都心で見る王朝絵巻は、まるで江戸時代にタイムスリップしたような体験を楽しめます。

深川八幡祭り

富岡八幡宮の例大祭である深川八幡祭りは、毎年8月15日前後に開催されます。1642年(寛永19年)に家光公の長男(のちの家綱)の世嗣祝賀を行ったのが始まりとされています。江戸三大祭りの一つに数えられ、「神輿深川、山車神田、だだっ広いが山王様」と謳われるほど、神輿ぶりが有名です。

3年に一度行われる本祭りは、大小120基あまりの神輿が町内を練り歩きます。その中の大神輿53基が勢揃いする連合渡御(れんごうとぎょ)の迫力は圧巻です。本祭りの年は八幡宮の神様が乗られた御鳳輦(ごほうれん)の渡御が行われ、そのお礼に町内の神輿渡御が行われています。

深川八幡祭りは沿道の観衆から担ぎ手にお浄めの水が浴びせられるため、別名「水掛け祭」とも呼ばれています。

建築物・遺産

東京の建築物・遺産

東京都の主な建築物や遺産は次のとおりです。

国立西洋美術館本館

上野公園内にある国立西洋美術館本館は、戦後日仏間の国交回復・関係改善の象徴として、フランスの建築家ル・コルビュジエの設計により1959年(昭和34年)3月に建てられた歴史的建造物です。2016年に国立西洋美術館を構成資産に含むル・コルビュジエの17の建築作品が世界遺産に登録され、東京初の世界遺産となりました。2022年4月に前庭がリニューアルされ、創建当時の姿を体感できます。

住所:東京都台東区上野公園7番7号
公式サイト:https://www.nmwa.go.jp/jp/index.html

東京駅丸の内駅舎

赤レンガの東京駅は1908年(明治41年)3月に着工し、1914年(大正3年)12月に開業しました。設計は日本建築界の先駆者、辰野金吾によるものです。第二次世界大戦でドーム屋根と3階部分が焼失。終戦から2年後に復興工事が行われましたが、財政難のために焼け残った2階建てに三角屋根を付ける工事となりました。

2003年に国の重要文化財に指定されたことがきっかけで、2007年から大規模工事を開始し、主要部分を可能な限り保存・活用しながら、2012年(平成24年)に創建当時の姿が復原されました。ドーム天井の内装はレリーフも再現されて華やかな雰囲気を楽しめます。

住所:東京都千代田区丸の内1丁目
公式サイト:https://www.tokyostationcity.com/

浅草寺

浅草の浅草寺は、日本で最も古い寺の一つです。今から約1400年前の628年、隅田川の近くに住む漁師の兄弟が引き揚げた網から仏像を見つけたことが始まりです。仏像を持ち帰り、土地の長に見せたところ聖観世音菩薩の尊像であることがわかりました。その後、土地の長は自宅を寺に改め、その仏像を祀ったのが現在の浅草寺といわれています。

雷門や五重塔、宝蔵門など見どころが多く、日本のみならず世界各国から年間約3000万人が参拝に訪れています。

住所:東京都台東区浅草2-3-1
公式サイト:https://www.senso-ji.jp/

都民の日

10月1日は都民の日です。明治時代、市政特例下の東京市は自治が制限されていましたが、1898年(明治31年)に市政特例が廃止され、同年10月1日に東京市が誕生します。1952年(明治27年)、自治意識を高めるために10月1日を「都民の日」と定められました。

まとめ

最先端の流行が集まる東京では、ショッピングやグルメを楽しんだり、現代アートやポップカルチャーに触れたりとさまざまな楽しみ方ができます。東京スカイツリーや東京タワー、浅草、お台場など定番の観光地も多いため、何度訪れても楽しめます。

国内旅行を計画している方は、魅力的な大都市・東京を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

「For your LIFE」で紹介する記事は、フマキラー株式会社または執筆業務委託先が信頼に足ると判断した情報源に基づき作成しておりますが、完全性、正確性、または適時性等を保証するものではありません。

こちらの記事もオススメです!