2018年2月15日 | お役立ち情報
【老後が不安】お金がなくても将来を幸せに生きる考え方とコツ
「下流老人」「老人貧乏」など老後の不安を煽る言葉をよく目にします。現在の日本は超がつくほどの高齢社会です。したがって老後の人生が充実している方もいれば、毎日の生活もままならないという人もいます。
しかし、同じ老後の人生なのになぜこれほどまでに明確な違いが表れるのでしょうか?そこには将来を幸せにするための考え方や努力の仕方に違いがありました。
今回は充実した老後を過ごしたいという方に向けて、老後の生活を楽しくする考え方やコツなどをご紹介します。
老後に不安を感じている人の割合
テレビや雑誌などのメディアでも老後の生活に関する情報は多々取り上げられています。私たち人間は年齢を重ねると体力的にも精神的にも衰えが見られるようになりますから、老後の暮らし方や生き方を常に考えておく必要があります。
しかし、実際に老後に不安を感じている方はどのくらいいるのでしょうか?まずはこの老後に不安を感じている方の割合を見てみましょう。厚生労働省が平成28年2月に実施した「高齢社会に関する意識調査」では40歳以上の男女3000人に高齢期の一人暮らしに関する質問をしました。
すると高齢期の一人暮らしについて「大いに不安」と回答した方が39%、「やや不安」が41.8%と8割以上の方が高齢期の生活に不安を感じていることがわかりました。
【参考サイト】厚生労働省「高齢社会に関する意識調査の結果を公表します」
また老後に関するアンケートは過去にも数多く行われてきましたが、これらを参考にしたところ、具体的な老後の不安には以下のようなものが挙がっています。
- 体力の衰え
- 大きな病気やケガ
- 配偶者の死
- 年金の受給額など老後の収入
- 認知症
やはり多くの方が心配されているのは加齢に伴う体力の低下、病気、ケガなどの身体的な部分です。また定年後の収入面で不安を感じている方も多く、これらは予想通りの回答といえるでしょう。その他、年齢を重ねると長年共に生活をしてきた配偶者との別れも意識しておかなければいけません。
特に仲が良い夫婦の場合はどちらかが先に旅立つと、残された側はしばらくは精神的にも辛い日々を過ごさなければいけません。このような悲しい別れがきっかけで、心身のバランスを崩して健康を損ねてしまう可能性もあるため、注意が必要です。
老後が不安な方必見!将来を幸せに生きる考え方とコツを徹底解説
前述のようにバリバリの現役40代世代でも老後への不安を感じていることは多いです。またこのような方たちの中には具体的な解決策が見つからないと悩む方も一定数いるでしょう。ここでは将来の人生を幸せにするための考え方やコツなどをご紹介します。
健康維持に努める
老後の対策というと一般的に思い浮かぶのが「貯蓄」ではないでしょうか。確かに老後を楽しく生きるためには多少のお金も大事ですが、まずは自身の健康管理をしっかり行うことを優先しましょう。
理由としては老後に生活を圧迫する大きな原因となるのは医療費だからです。基本的に高齢者の医療費は現役時と比べると安くなります(70歳以上の方の医療費窓口負担は2割)。したがって多くの方は医療費の心配はあまりされていません。
しかし、前述のように私たち人間は加齢とともに体力や免疫力が低下するため、大きな病気を引き起こす可能性も高くなります。このような大病を患った時の医療費は場合によっては公的な保険だけでは対応しきれないこともあります。
もちろん現在の日本の医療保険制度であれば高額になるようなことは滅多にありませんが、家計に大きな打撃を与えるのは容易に想像がつきます。このような理由から老後の不安対策として積極的に行っておきたいのが健康維持に努めることです。食生活、質の良い睡眠、ウォーキングなどの運動、規則正しい生活習慣などを日々意識することで簡単に病にかからない強い体を作ることができます。
また健康に問題がなければ老後も働いて収入を確保できるため、健康な体づくりは一石二鳥の老後対策といえるでしょう。ちなみに健康な体づくりはお金をかけずにできるのもメリットです。幸せな老後を生きるための第一歩として、まずは自身の体を常に幸せモードにしておくことを推奨します。
社会的に孤立しないように積極的に交流を図る
配偶者に先に旅立たれ、子どもも独り立ちすると毎日一人で生活を送ることになります。このような家族や地域との接触がほとんどない状態のことを社会的孤立といいます。幸せな老後を過ごすことを目的とするなら、この社会的孤立は避けたいところです。
社会的孤立が長期間続くと「孤立死」という最期を迎えることも少なくありません。このような好ましくない状況を避けるためには近所や地域との交流を積極的に図ることが大切です。
交流を意識することで配偶者が亡くなった後に自分一人だけになってしまうという弊害を防ぐことが可能です。最近では豊かなセカンドライフを送る目的でスポーツや趣味を楽しめるサークルなどもたくさん作られています。
このような同じ趣味などを持つ人たちとの交流を積極的に図ることで寂しさを和らげることもできますし、何かあった時に頼りにできる仲間が見つかる可能性もあります。また近所付き合いや地域のサークル、イベントに参加することが苦手な方は子どもの家の近くに引っ越すなどの工夫を施すことで定期的に顔を合わすことができます。
このように幸せな老後には人とのコミュニケーションが必要不可欠です。現在、近所付き合いや地域との交流が希薄になっている方は少しずつでもかまわないので、人とのつながりを意識した行動を心がけてみましょう。
老後の収支を把握しておく
お金がなくても幸せな老後を送ることは可能です。しかし、お金がないといっても生活するための最低限の備えは行っておく必要があります。したがって老後を見据えた金銭管理も今のうちからしっかりと行っておくことが好ましいです。
特に老後のお金のことを考える時に意識しておきたいのが退職金と年金支給額の把握です。この2点が大事な理由としては定年後のメイン収入源となるからです。将来を見据えて現役時に十分な貯蓄ができたという方であれば大きな問題が起きる可能性は低いです。
しかし、現代社会は不景気の影響もあり十分な貯蓄がないまま老後の生活に入る方も少なくありません。したがって貯蓄が少ない方の老後の生活は退職金および年金に頼る必要があります。
これらの支給額を事前に把握しておくことで月間で使用できる金額も同時に把握することができます。ちなみに厚生労働省年金局の「平成27年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると厚生年金保険(第1号)受給権者の平均年金月額は平成27年度末の段階で14万5,000円(老齢年金)となっています。
また国民年金受給者の老齢年金の平均年金月額は平成27年度末の時点で5万5,000円です。
【参考サイト】厚生労働省年金局「平成27年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
これらを見てもわかるように老後に受給できる年金は決して多くはありません。そのため、将来の人生を楽しく過ごすなら老後の収支計画もしっかり意識しておくことが大切です。自身で収支計画を立てることも可能ですが、より万全な老後を過ごしたいという方はファイナンシャルプランナー(FP)に相談するのもおすすめです。
年金だけの収入では生活が不可能となり「老後破産」をする高齢者も少なくありません。このような最悪のケースを防ぐためにも現役のうちから老後の金銭対策を考えておくようにしましょう。
長く働けるスキルを身につける
老後に給付される年金額では満足な生活を送ることは難しいです。したがって貯蓄がない方の場合は年金だけでは生活できないということもあります。そのような方におすすめしたいのが定年後も長く働くことができるスキルを身につけることです。
これは老後に副収入を得て生活したいという方にも適した方法です。スキルを身につけるとは具体的に説明すると、何かしらの専門資格の取得を目指すことなどが挙げられます。特に先ほども取り上げたファイナンシャルプランナー(FP)や行政書士、社労士などは定年に関係なく長く続けることができる仕事です。
このような60歳を超えても働くことができる仕事の資格を取得することで、老後の金銭面の不安も解消することができます。また近年はパソコンのみで仕事ができるクラウドソーシングというサービスも注目を集めています。
現役時代から文章を書くのが得意だった方やイラスト、デザインの仕事をしていた方などは十分に活躍できる可能性がありますので検討してみましょう。現代社会は年金だけで生活できる裕福な時代ではなくなりました。長く働くことができるスキルを身につけて来るべき老後に備えておきましょう。
部屋を綺麗にする習慣を身につける
一見老後の生活とは関係ないように思われがちですが、部屋を綺麗にする習慣を身につけることで複数のメリットがもたらされます。まず1点目は部屋が綺麗に整頓されていることで無駄な出費を防ぐことが可能となります。
部屋が散らかっていると「〇〇はどこにあったかな?」となりがちです。その結果として同じ物をもう一度購入しなければならないこともあります。これでは余計な出費が増えることになり、金銭的にも損をする生活が目立つようになります。
このような弊害を防ぐには部屋を綺麗にし、必要な物がすぐに見つかる環境を作っておくことが大切です。また部屋を整頓することで室内の空気も綺麗にすることができるため、健康にも良い影響をもたらします。
家は定期的に掃除をしないとダニやハウスダストが発生し、健康を損なう恐れがあります。幸せな老後を過ごすには健康な体でいることが重要なので、快適な空間を整える努力もしてみましょう。ちなみに掃除は軽い運動代わりにもなるので、インドア派の方にもおすすめです。
将来のために趣味を持つ
定年退職後に一気に老け込む人は多いですが、逆に年齢を重ねても元気という方もいます。高齢期になっても元気な方というのは心から楽しめる趣味を持っていることが多いです。老後のお金が十分に確保できていても、毎日の生活がつまらないという方は一定数います。
趣味がない方の老後は同じ環境(家など)で数十年を過ごすことになります。これではたとえ生活資金が確保できていても毎日の生活がつまらないと思うのは当たり前です。逆に何かしらの趣味を持っていれば退屈な毎日の中に適度な刺激や新鮮味が加わりますから、充実した老後と感じることができます。
また趣味を持つことで同じ趣味を持つ人との新たな出会いも期待できるでしょう。趣味は新しい仲間との繋がりのきっかけになる可能性も秘めているので、現在趣味がない方は老後に備えて一つ趣味を持っておくとよいかもしれません。ちなみに夫婦で楽しい老後を過ごすのが夢という方は社交ダンスなどを始めるのもおすすめです。
現役時代から老後の生活に備えて準備をしておくことが大事
老後の生活に大きな不安を感じている方は非常に多いです。確かに体力の衰えや病気、ケガなどのことを考えると高齢期の生活には若干の怖さもあります。しかし、その一方で心から幸せと思えるような老後を過ごしている方も一定数います。
このような方たちを見ると「現役時代から老後の備えを行ってきた」「人との繋がりを大事にしてきた」という共通点があります。ポイントは現役時代から長い時間をかけて老後の準備をするということです。
1日、2日で老後の生活資金を確保できるわけではありません。また今日、明日すぐに老後の生活が楽しくなる仲間が作れるわけではありません。現役時代から1日、1日コツコツと老後の準備を行うことでお金や人との繋がりを手にすることができます。現在、バリバリの現役世代の方は今からでも遅くはありませんので、徐々に老後に備えた準備を始めるようにしましょう。
またすでにつまらない老後を過ごしているという方は新たな仕事や趣味探しを始めることを推奨します。幸せな老後は自らが積極的に動くことで手に入れることができます。最高のセカンドライフにするために地道に努力していきましょう!