福島ってどんなところ?福島県の文化・食べ物・お祭り・県名の由来などを紹介!

福島ってどんなところ?福島県の文化・食べ物・お祭り・県名の由来などを紹介!

47都道府県を順にご紹介するシリーズ、今回は「福島県」です。

福島県は北海道、岩手県に次いで日本で3番目の面積を持つ県です。南北に連なる阿武隈高地と奥羽山脈を境にして、西から「会津地方」「中通り」「浜通り」に分けられ、それぞれ異なる気候や特色を持っています。豊かな自然に恵まれた福島県の魅力をお伝えしますのでお楽しみください。

福島県とは

はじめに、福島県の基本情報をご紹介いたします。

県の位置

福島県は、東北地方の最南端にあり、東経約139°〜141°、北緯約36°〜37°に位置します。茨城県、栃木県、新潟県、群馬県、宮城県、山形県に隣接し、東側は太平洋に面しています。

県の西側に位置する会津地方には、磐梯山や猪苗代湖、尾瀬国立公園などがあります。夏は山間部では涼しいものの、盆地は蒸し暑い気候です。冬は積雪が多く気温も低くなります。

県の中央の中通りは、夏は山間部ではそれほど暑くなりませんが、盆地は蒸し暑くなります。冬は寒くて雪も降ります。観光スポットはあぶくま洞が有名です。

県の東側に位置する浜通りは太平洋側の気候で、夏は海からの涼風でそれほど気温は上がらず、冬は温暖で雪はほとんど降りません。いわき市の国宝白水阿弥陀堂が有名です。

県名の由来

「福島」の名称は、文禄2年(1593年)頃、木村吉清によって「杉目城」を「福島城」に改称されたときに初めて使われたといわれています。福島の由来は、この地域が見渡す限りの湖で真ん中の信夫山(しのぶやま)に吾妻(あづま)おろしが吹きつけていたため、「吹島(ふくしま)」と呼ばれるようになり、縁起がいい名前にするため「吹」を「福」とし、福島と呼ぶようになったといわれています。

福島県の文化

福島県の文化

福島県に伝わる文化のうち、主なものをご紹介いたします。

会津塗

会津塗は会津地方で作られている漆器です。縁起の良い意匠や多彩な加飾の美しさが特徴で、他の産地の漆器より溝を細かく浅く彫ることで装飾からは柔らかな表情を感じられます。会津塗が発展した理由は、漆を扱うのに適した盆地特有の湿潤な気候や、周囲が山で木材に恵まれていたことなどが挙げられます。江戸時代には歴代藩主に保護奨励され、幕末には海外に輸出するほどになりました。戊辰戦争で壊滅的な打撃を受けましたが、その後復興して明治中期には再び活気を取り戻しています。

郷土玩具

福島県には古くから親しまれている郷土玩具が数多くあります。会津地方の郷土玩具「赤べこ」は赤い牛の張子人形で、首がゆらゆらと揺れることが特徴です。魔除けや疫病除けの縁起物として会津の人々に親しまれています。

「起き上がり小法師」は転んでも起き上がる張子細工で会津地方の民芸品です。会津若松市で毎年1月10日に開かれる十日市で縁起物として売られ、家族の繁栄や健康を願って家族の数より1個多く買う慣習があります。

「三春駒」は三春町一円で作られる坂上田村麻呂ゆかりの木馬です。黒と白があり、黒が子どものお守り、白がお年寄りのお守りです。

この他にも福島県には「白河だるま」「富岡だるま」「土湯こけし」など多くの郷土玩具や民芸品があります。

フラダンス

いわき市は、フラダンスと深い関わりがあります。フラダンスが日本に紹介されたのは第二次世界大戦後のことですが、大きく紹介されたのは1964年に常盤ハワイアンセンター(現・スパリゾートハワイアンズ)が最初ではないかといわれています。2006年に公開された映画「フラガール」は、常盤ハワイアンセンター(現・スパリゾートハワイアンズ)の誕生を支えた人々の実話をもとにしたストーリーです。

スパリゾートハワイアンズでは、フラガールによるポリネシアンショーが楽しめます。また、いわき市では毎年8月に全国高等学校フラ競技大会「フラガールズ甲子園」が開催されています。

福島県の食文化・有名な食べ物

福島県の食文化・有名な食べ物

続いて、福島県の主な食文化をご紹介いたします。

こづゆ

「こづゆ」は海産物の干物と山の幸を取り合わせた薄味の汁物で、会津地方の郷土料理です。干し貝柱で出汁をとり、焼き麩を小さく丸くした豆麩、里芋、しらたき、キクラゲなどの具材が入っています。こづゆは武家料理や庶民のごちそうとして広まり、今でも正月や冠婚葬祭など特別な日に食べられています。中でも婚礼時には欠かせない料理としてふるまわれます。

いかにんじん

細く切ったにんじんとスルメいかをしょうゆやみりん、日本酒などで味付けした福島のお正月には欠かせない郷土料理です。現在は通年食べられますが、もともとは冬の保存食として作られていました。食事のおかずとしてだけでなく、おつまみとしても食べられています。

喜多方ラーメン

喜多方ラーメンは博多ラーメン、札幌ラーメンと並び日本三大ラーメンの一つに数えられています。麺は「平打ち熟成多加水麺」と呼ばれる太麺でコシと独特の縮れがあるのが特徴です。スープは基本的に醤油味がベースですが、店によってさまざまです。喜多方ラーメンは「蔵のまち」として知られる喜多方を訪れる観光客の楽しみの一つとなっています。

福島県は全国有数の桃の産地です。県内の産地は盆地に集中しているため、夏の暑さが甘みを凝縮させ、おいしく育ちます。福島県では「あかつき」をはじめ、複数の品種を生産しているので、旬が6月下旬〜9月中旬までと長いことが特徴です。

福島県の伝統的な行事・まつり

福島県の伝統的な行事・まつり

福島県に伝わる主な伝統行事や祭りは、次のとおりです。

相馬野馬追

平安時代から続く1000年以上の歴史がある伝統行事で、国の重要無形民俗文化財に指定されています。毎年7月末の土・日・月曜日に相馬地方で開かれます。先祖伝来の旗指物を風になびかせ甲冑を身につけた約500騎の騎馬武者が疾走する姿は圧巻です。ハイライトは2日目の「お行列」、人馬一体になって駆け抜ける「甲冑競馬」、御神旗を数百の騎馬武者が奪いあう「神旗争奪戦」です。騎馬武者による戦国絵巻はタイムスリップしたような感覚を味わえます。東日本大震災の後は開催が危ぶまれましたが、規模を縮小して開催され続けてきました。

飯坂けんか祭り

飯坂けんか祭りは、奥州三名湯に数えられる飯坂温泉の飯坂八幡神社で毎年10月におこなわれる例大祭です。祭りのクライマックス「宮入り」では、大勢の若者達に担がれた6台の屋台が激しくぶつかり合い、神輿の宮入りを阻みます。

大阪・岸和田の「だんじり祭り」、秋田・角館の「飾山ばやし」とともに「日本三大けんか祭り」の一つといわれ、ケガ人が出るほどの勇ましい祭りです。

二本松提灯祭り

二本松提灯祭りは10月第1土・日・月曜日の3日間が祭礼日です。見どころは初日の宵祭りで、7町内の太鼓台が市内の中心部に集合し、二本松神社の御神火で一斉に提灯に火がともされます。1台につき300余の提灯をつけた7台の太鼓台は、威勢のいい若連のかけ声と情緒豊かな祭り囃子を奏しながら、二本松市内を練り歩きます。2日目の本祭りは例大祭の最も重要な行事「神輿渡御」がおこなわれる日です。3日目の最終日は昼間にそれぞれの町内を引き廻し、夜は4町と3町に分かれて合同引き廻しがおこなわれます。

福島わらじまつり

福島わらじまつりは、毎年8月の第1金曜日〜日曜日に開催されます。400年以上続く神事「暁まいり」に由来し、健脚を祈願する意味が込められています。祭りのハイライトは巨大サイズの「大わらじ」を法被姿の人々が担ぐパレードです。太鼓と「ワッショイ!ワッショイ!」の掛け声に合わせ、大わらじが町を練り歩きます。

福島県の建築物・遺産

福島県の建築物・遺産

福島県の主な建築物や遺産は次のとおりです。

会津さざえ堂

会津さざえ堂は会津若松市の飯盛山に建立された高さ16.5m、六角三層のお堂で、正式名称を「円通三匝堂」(えんつうさんそうどう)といいます。

江戸時代末期までは独特な2重らせんのスロープに沿って西国三十三観音像が安置され、参拝者はこのお堂をお参りすることで三十三観音参りができるといわれていました。また、上りと下りが別の通路になる一方通行の構造であるため、たくさんの参拝者がすれ違うことなく安全にお参りができるという世界にも珍しい建築様式のため、平成7年に国重要文化財に指定されています。重要文化財指定名称は「旧正宗寺三匝堂」です。

住所:福島県会津若松市一箕町八幡滝沢155
公式サイト:http://www.sazaedo.jp

願成寺 国宝白水阿弥陀堂

いわき市の願成寺国宝白水阿弥陀堂は、福島県唯一の国宝建造物です。藤原清衡の娘・徳姫が、夫の岩城則道公を供養するために建立したといわれています。現存する平安時代の阿弥陀堂が少ない中、白水阿弥陀堂は浄土式庭園も兼ね備えた、他に類を見ないお堂です。

住所:福島県いわき市内郷白水町広畑221(白水阿弥陀堂)
公式サイト:http://shiramizu-amidado.org

大内宿

南会津にある大内宿は、会津と日光を結ぶ会津西街道の宿場町として栄え、江戸時代には参勤交代の大名行列や旅人で賑わいました。現在は江戸時代の面影そのままに茅葺の民家が立ち並び、お土産屋やお食事処が軒を連ねています。名物は、ネギ一本を箸代わりにしてたべる「ねぎそば」です。会津の郷土料理「しんごろう」も食べられます。

住所:福島県南会津郡下郷町大字大内
公式サイト:https://ouchi-juku.com

鶴ヶ城

会津若松市の鶴ヶ城は、正式名称を「若松城」といいます。赤瓦の5層の天守閣が美しい日本百名城の一つです。日本各地の城の中で、赤瓦の天守閣は鶴ヶ城のみです。1868年に起こった戊辰戦争では新政府軍の猛攻に耐え、「難攻不落の名城」と称えられました。

天守閣内は会津の歴史に触れられる資料を展示していて、最上階からは磐梯山や飯盛山、会津の街並みを見渡せます。春にはソメイヨシノや八重桜など、1,000本もの桜が咲く名所です。

県民の日

福島県の県民の日は8月21日です。1876年(明治9年)8月21日に「旧福島県」「磐前(いわさき)県」「若松県」の3県が合わさり、現在の福島県が誕生しました。1997年(平成9年)7月11日に、8月21日が福島県民の日と定められました。

まとめ

福島県の文化や食文化、伝統的な行事や建築物などをご紹介しました。福島県には江戸時代にタイムスリップしたような大内宿や、世界的にも珍しい建築様式の会津さざえ堂、ハワイをテーマにしたフラダンスのショーが楽しめるレジャー施設など、一度は訪れてみたいスポットがたくさんあります。

また、五色沼や猪苗代湖、あぶくま洞など絶景を楽しめるスポットも多く、見どころ満載です。福島県の自然や文化、グルメを体験しにぜひ訪れてみてください。

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