人恋しくて寂しくなる心理とは?自分で癒す方法

人恋しくて寂しくなる心理とは?自分で癒す方法

1人で部屋で過ごしている時などに「何か寂しいな」と感じる方は多いと思います。私たち人間はこのような「人恋しい」「寂しい」という感情が湧いてくる生き物です。しかし、なぜこのような人恋しいという感情が湧いてくるのでしょうか?

今回は人恋しいと感じる時の心理や、実際に寂しいという感情が強くなった時にできる対処法を解説します。

人が人恋しくなる心理を解説!

人が人恋しくなる心理を徹底解説!

人恋しくなる心理を理解しなければ、対処法も検討することができません。ここでは人恋しくなる人の心理を解説します。

人と触れ合うことで安心感を得たい

人というのは他の人と触れ合ったり、コミュニケーションを得ることで無意識に自分の存在を再認識するといわれています。具体的には人に良いことをしてあげた時などは「ありがとう」と感謝されます。

このような触れ合いがあることで「私は今確かに存在している」「生きている価値がある」と無意識に自分の存在価値を確かめているのです。哲学的な話題になりますが、人は常に自分が存在する理由や存在価値を知らず知らずのうちに求めています。

そのため、人と触れ合う時間が少なかったり、会話が少なくなると無意識のうちに「私の存在価値は?」と自分が生きている理由を求めてしまうため、強い不安やストレスを抱えやすくなります。この強い不安やストレスから「人と会って安心感を得たい」と感じるようになります。これが人間が人恋しいと感じる理由であり、人であれば誰もが抱く心理です。

寂しさを紛らわしたい

人間は生まれた時から常に他の人と関わり、お互いに支え合って生きていく生き物です。この他の人と関わりながら生きていくのが当たり前という心理を無意識のうちに持っているため、人との会話やコミュニケーションが少なくなると「人恋しい」「寂しい」という感情を抱くことになります。

そもそも人間は赤ちゃんの頃からママとパパと一緒に暮らすわけですから、このような気持ちになるのはある意味で当たり前と言えますね。

人間の本能以外で人恋しくなる理由はあるの?

人間の本能以外で人恋しくなる理由はあるの?

前述のように私たち人間は本能的に「人恋しい」「寂しい」という感情を抱きやすい生き物です。しかし、本能以外の部分でも人恋しくなる理由があります。ここでは人恋しい、寂しいという気持ちを一層強くさせる2つの原因を見ていきましょう。

日照時間・気候・気温の変化の影響

全員がそう感じるわけではありませんが、季節の変わり目、特に気温の低下や日照時間が短くなる秋・冬の季節に「強烈に人恋しい!」と感じたことありませんか?実は人間が人恋しくなる、寂しくなるのは秋や冬などが多いといわれています。

その理由ですが一つに日照時間が短くなることが影響しています。【日照時間が短い=太陽が出ている時間が短い】ということですが、日照時間が短いことで神経伝達物質のセロトニンの分泌量が減少します。

このセロトニンは自律神経のバランスを整える作用や痛みの調節をする働きがあります。そしてセロトニンは別名「幸せホルモン」とも呼ばれています。東邦大学医学部名誉教授の有田秀穂氏によるとセロトニンの分泌量が安定していると「心のバランスを整える」ことができるそうです。

つまり、セロトニンの分泌が正常な人はいつもポジティブで安定した状態を保つことができるということですね。そしてこのセロトニンは太陽の光を浴びることで分泌量が増えます。

そのため、日照時間が長くなる春や夏はセロトニンの分泌も安定しており、心も安定しやすいです。しかし、日照時間が短くなる秋から冬になると太陽を浴びることができる時間も減少するため、セロトニンの分泌量も低下しがちになります。

この結果として心のバランスが乱れやすくなり「人恋しい」「寂しい」「不安」といった感情が強くなります。ちなみに冬に日照時間が短くなることで有名な北欧や雪が多い雪国では冬季になるとうつ病患者が増えるといわれていますが、これもセロトニンの分泌量低下が原因の一つと考えられています。

イベントの影響

これは日本の文化面が理由です。日本では春、夏、秋、冬と定番の行事やイベントが豊富にありますよね。春であれば花見、夏はお祭りや花火大会、秋は紅葉やハロウィン、冬はクリスマス、初詣、バレンタインデーなどが代表的です。これらの行事やイベントというのはテレビや雑誌などのメディアでも大々的に取り上げられることが多く、今では多くの国民が盛り上がることができるワンシーンです。

しかし、このような1年に1回の楽しい行事、イベント時に「今年は一緒に参加できる人がいない」という方もいます。このような方はテレビなどで街が盛り上がる様子が伝えられる度に「私は何してるんだろう?」という気持ちにもなりやすく、虚しさを強く感じることになります。

人恋しい!寂しい!という感情を抱いた時に自分で癒す方法

人恋しい!寂しい!という感情を抱いた時に自分で癒す方法

ここからは実際に「人恋しい」「寂しい」と感じた時に自分でできる対処法をご紹介します。基本的には誰でも簡単に行うことができるため、ぜひ実践してみてください。

イベントに参加する

イベントの種類は問いません。安心・安全なイベントであれば思い切って参加してみましょう。イベントが人恋しい感情を解消できる理由ですが人が多いためです。前述のように人というのは誰かと会話をしたり、触れ合わないと無意識のうちに人恋しさを感じる生き物です。

そのため、人が多く集まるイベントに参加することで寂しさを紛らわすことができます。またイベントにもよりますが、このような不特定多数の人が多く集まる場所はオープンな人も多いため、新しい出会いや楽しい出会いが待っている可能性もあります。もちろん待っているだけでは進展する可能性も低いため、他の人と会話ができるチャンスがあったら自分からも積極的に動いていきましょう。

趣味や興味のあることにチャレンジする

趣味や興味のあることにチャレンジする

これはあくまでも一時的な対処法となりますが、趣味や自分の好きなことに時間を費やすことで、その間は「人恋しい」「寂しい」という気持ちを解消することができます。具体的には社会人になってからでもマンガを読む方は多いと思いますが、マンガは1冊読み終えると自然と「続きが読みたい!」となりやすいため、おすすめです。

また、映画も人恋しいという感情を和らげるには適しています。大体の映画は1本約2時間なので、休日のヒマな時間を潰すにはぴったりです。もちろんマンガや映画にはあまり興味がないという方もいます。そのような方は自身が楽しめることを今から探して本気で取り組んでみましょう。

未来の目標や希望を描く

これはできるだけ近い未来に叶えられそうな目標や希望を考えるということです。具体的には「来月は実家に帰って両親と久しぶりに食事をする」「来週は友人と一緒に買い物を楽しむ」などが挙げられます。

このように実現が可能な目標や希望を考えたら実際に連絡を取り、予定を立ててみましょう。もし相手からOKが出ればその日を楽しみにして毎日を過ごすことができ、人恋しさも和らげることができます。近い将来に楽しいこと、嬉しいことが待っていると人間はワクワクする生き物です。

運動する

運動は先ほど取り上げた神経伝達物質のセロトニンの分泌量を増やす効果が期待できます。セロトニンの分泌量が安定することで人恋しい、寂しいという気持ちも和らげることができるでしょう。ちなみにセロトニンの分泌量を増やす目的で運動を行うなら、ウォーキングやジョギングといった一定のリズムを刻む「リズム運動」がおすすめです。

リズム運動はセロトニンの分泌量を増やすには最適ともいわれています。運動を行う時間に関してですが、こちらは長時間行う必要はありません。15分~30分ほどのウォーキング、ジョギングで十分に心がスッキリとします。

お酒を楽しむ

お酒を楽しむ

お酒も人肌恋しい気分を和らげるにはおすすめです。お酒に含まれているアルコールには「楽しい」という高揚感を引き起こす神経伝達物質「ドーパミン」を分泌させる作用があります。

お酒を飲むと気分が上向いたり、盛り上がるのはこのドーパミンが関係しています。そのため、1人でどうしても「人恋しい」「寂しい」と感じた時にはお酒を楽しんでみましょう。普段、仕事を頑張っている方はこの機会に価格が高めのワインやシャンパンを楽しむのもよいでしょう。

ただし、お酒で人恋しい気分を和らげる時の注意点は飲みすぎないことです。これは当たり前のことですがお酒の飲みすぎは肝臓をはじめとしたさまざまな臓器に負担をかけてしまいます。

また、管理栄養士などの専門家によるとお酒を1日2合以上飲み続けると脳の萎縮が起こる割合が高くなるといいます。脳の萎縮は記憶力、学習能力の低下を招く原因にもなります。そのため、お酒で人恋しさを紛らわす時には適度な量を守るようにしましょう。

寝る

人恋しい、寂しいという感情が湧くのは起きているからです。そのため、このような寂しい感情が強い時には思い切って寝てみましょう。寝ることで思考を物理的にストップさせることができるため、その間は人恋しい感情を解消することができます。また睡眠、寝るという行為は疲れた脳を休ませる効果もあり、起きた後はスッキリとした気分になっていることが多いです。

音楽を聴く

近年、音楽の力が科学的にも証明されるようになってきました。人の脳は新脳と旧脳に分かれています。新脳は物事を考える時や人と会話する時に使われる脳であり、旧脳は食欲、呼吸、感情などのコントロールを行っている脳です。

どちらも人が生きていく上では欠かすことができない役割を持っていますが、音楽はこの新脳、旧脳双方に働きかける効果があります。この音楽の力により脳を活発化させることができるため、心身のバランスを安定させる神経伝達物質も効率的に分泌させることができます。

「音楽を聴くと何だか嫌な気分も忘れられるような気がする」という言葉は昔からよく聞きますが、これにはしっかりとした根拠があったということですね。自分が心地よいと感じる音楽を聴いて、人恋しい気持ちを和らげてみましょう。

人恋しくなる感情は誰にでもある!自分に合った癒しの方法を見つけよう!

今回は人恋しいと感じる心理や対処法を中心とした情報をご紹介しました。人というのは社会的な性質を持った生き物であり、常に支え合いながら生きています。そのため、1人の時間が長くなったりすると本能的に「人恋しい」「寂しい」と感じるようになります。

このような気持ちを和らげるには、やはり自分に合った緩和法を実践することです。今回ご紹介した人恋しい気持ちを和らげる方法を参考にしながら、オリジナルの対処法を考えるのもおすすめです。

人間であれば誰もが人恋しい時があります。大切なのはそのような気持ちが強い時に「どう対処するか?」ということです。人恋しくなる理由などをしっかりと把握した上で、最高の癒しの方法を見つけてみましょう。

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