2021年2月11日 | お役立ち情報
手荒れの原因・手荒れ対策・保湿ケアを種類別に解説
近年のコロナ禍における感染予防対策として、帰宅後や食事前の手洗い・アルコール消毒の徹底が呼びかけられています。公共の場では入口に消毒薬が置かれていることも多く、個人で携帯用消毒グッズを持ち歩く方もいるのではないでしょうか。
そのようななか、こうした手洗い・アルコール消毒によって、手荒れに悩む人が増えているようです。ひび・あかぎれなど、言葉を聞いただけでも痛くなってしまいそうな症状から、お肌がカサついたり湿疹などの痒みが出たりというものまで、何かとストレスになる手荒れ。そこで今回は、ひどい手荒れに悩んでいる方に向けて、その主な原因について解説し、手荒れ対策・保湿ケアの方法などをご紹介いたします。
手荒れの原因
感染予防のためにもこまめにおこないたい手洗いや消毒ですが、手荒れをしていると傷口にしみることもあり、少々おっくうに感じる方もいるのではないでしょうか。
手の表面は皮脂膜(皮脂の油分と汗の水分で構成)という膜に覆われています。しかし、外気の乾燥や手洗い、水仕事などで皮脂膜が薄くなると、肌を保護するバリア機能が低下してしまいます。このバリア機能の低下こそ、手荒れを起こす最大の要因となります。
続いては、バリア機能を損なう原因について解説いたします。
手洗い・消毒
手洗いを徹底するあまり、手のひらをこすり合わせてゴシゴシと力強く洗う方もいるのではないでしょうか。以前よりも手を洗う機会が増えた昨今、手洗いやアルコール消毒を繰り返して皮脂膜を傷つけ、必要な皮脂まで取り除いてしまうケースが増えているようです。特にアルコールは、消毒・殺菌効果と同時に皮膚の脂を取り除いてしまう特徴も有しています。このため、アルコール消毒するとアルコールの揮発とともに皮膚の水分まで奪われるリスクを否定できないのです。
また、手のひらには皮膚の脂を出す脂線がないため、皮膚の細胞自体が生み出す油である「角質細胞間脂質」を角質層内にとどめていますが、アルコールはこの脂をも溶かしてしまいます。
手洗いのポイントは、強く洗わないことです。石鹸を使う場合は、ネットなどで十分に泡立ててからやさしく洗いましょう。手を拭くときも、ゴシゴシ拭くのはNGです。タオルなどに手を押しあてて、水分を吸収させるようにします。
料理・洗い物
料理や洗い物で水に手をさらすことも手荒れの原因となります。特に洗剤は手の油分を落としてしまうので、洗い物の際はゴム手袋を使用するのもよいでしょう。また、寒い時期はついお湯を使いがちになりますが、お湯で毛穴が開いて必要な油分が落ちやすくなるので注意が必要です。熱いお湯ではなく、ぬるま湯くらいがおすすめです。
空気の乾燥
空気の乾燥も手荒れの原因のひとつです。空気が乾燥することで、肌の潤いを保つ皮脂量(=皮膚を守る機能)が減ってしまいます。こうして乾燥が進むと「ひび割れ」を起こし、さらに乾燥が進んでひび割れが深くなると「あかぎれ」に発展するおそれも出てきます。あかぎれは、角質層、表皮、真皮の3層構造の真皮にまでひび割れが達した状態で、痛みや出血をともないます。空気の乾燥により、痒みや炎症も起きやすくなります。
加齢
年齢を重ねるごとに、肌が乾燥しやすくなっていることを実感している方もいるのではないでしょうか。手荒れの原因となる皮脂量の低下は、年齢とともに進んでいきます。つまり手荒れになる原因には、加齢も関係しているといえるでしょう。
【参考】肌状態の解析
手荒れ対策の基本
手荒れを起こすと、痛みや痒みで家事に支障が出るだけでなく、見た目にも痛々しい印象になってしまいます。
手はもともと皮脂分泌が少ないうえ、指先は特に心臓から遠いため、寒さで血液循環が滞り新陳代謝も低下しがちです。こうした理由からも、日ごろのケアを大切にしておきたいところなのです。
手荒れを防ぐ肌のバリア機能を低下させないため、手荒れ対策の基本となるのが「保湿」と「乾燥を防ぐ」ことです。ここでは、そのポイントについてご紹介いたします。
保湿
手肌はもともと皮脂の分泌が少ないため、手を洗うことで皮脂膜やNMF(天然保湿因子)、セラミドなどが洗い流されてしまいます。
皮脂膜をはじめこれらの成分が減少すると、皮膚の水分も奪われやすくなってしまいます。感染予防の手洗いや消毒をしっかりすることで、はからずも皮膚の水分が奪われ、その結果手荒れになってしまうということも考えられます。そのような理由から、常に気を配りたいのが「保湿」なのです。
乾燥を防ぐ
手荒れにとっては乾燥も大敵です。手洗いなどで皮脂膜が取り除かれた状態に、空気の乾燥が加わると角質層の水分が失われ、手荒れを引き起こします。こうした乾燥から手を守るためにも保湿ケアが重要といえます。
保湿ケア方法
手を乾燥から守り、手のバリア機能を低下させないためにも保湿が重要です。そこで、ここでは保湿ケアの方法をご紹介いたします。
ハンドクリームで保湿
手軽にできる保湿ケアとして、すでに実践している方も多いと思います。しかし、なかにはハンドクリームを塗っていても手荒れが気になる、という方もいるのではないでしょうか。
ハンドクリームを塗る際は、手のひらにクリームを出してそこで十分になじませてから、クリームが浸透するようやさしく押さえるように手を包みます。続いて指の間や指先、爪の間もていねいに塗っていきます。手のひらがベタベタにならないようにと、甲を中心にクリームをつける方がいますが、ハンドクリームは手のひらにしっかり塗るのがポイントです。特に手洗い・消毒をしたあとには、しっかりとハンドクリームを塗る習慣を身につけましょう。入浴後や就寝前にハンドクリームをつけてマッサージするのも効果的です。
角質を除去
人間の肌は新陳代謝の働きによって、一定の周期で角質が生まれ変わります。ただし、手は代謝が遅く、古い角質が肌にたまりがちです。たまった古い角質により、ハンドクリームや化粧水などが浸透しにくくなってしまいます。古い角質をボディスクラブなどで取り除くのもよいでしょう。
手袋で保湿
手袋を活用する方法もおすすめです。手は、一年を通して外気に触れることが多いパーツです。手荒れ予防として手を乾燥から守るためにも、手袋をつけるのが効果的です。エアコンなどで乾燥しがちな室内では綿の手袋、就寝時には保湿効果の高いシルクの手袋など、室内の状況に応じた手袋をチョイスして、手を保護する習慣をとり入れてみてはいかがでしょうか。
弱酸性アルコールの力で手指を消毒
スーパーなど、お店の入口に置かれた消毒薬。自分の手肌に合うかどうか少し不安、という方もいるかもしれません。とりわけ荒れた手には、刺激の強い消毒薬は避けたいところです。
フマキラー「アルコール消毒プレミアム ウイルシャット手指用 400ml」は、弱酸性アルコールの力で幅広いウイルス・細菌に効果を発揮します。天然由来の発酵アルコールを使用しているので、お子様にも安心してお使いいただけます。さらに、保湿成分のヒアルロン酸Naも配合しています。
効果的な保湿ケアで、手荒れと感染予防をダブルで対策!
料理や洗濯、パソコン作業など、手や指先は常に何かに触れ、忙しく働いています。手荒れの症状がひどい場合は、作業のひとつひとつにストレスを感じることもあるでしょう。
手荒れ対策の基本は、手の乾燥を防いで保湿ケアを徹底することです。保湿ケアを適切におこなうことで、感染予防の手洗い・消毒も励行できるようになります。こまめにハンドクリームをつけて手をマッサージしたり、乾燥が気になるときは手袋をつけて過ごしたり、手指の保湿を心がけてください。
適切な保湿ケアで、手荒れ予防と感染予防をダブルで対策していきましょう。