お弁当の詰め方。気温が高い日に傷まないようにするポイントも紹介

お弁当の詰め方。気温が高い日に傷まないようにするポイントも紹介

いつも同じ色合いだったり、あまりおいしそうに見えなかったりすると、お弁当づくりは気が重くなりがちです。しかし、詰め方を工夫すれば、見栄えもよくおいしそうなお弁当になるものです。今回は、お弁当がおいしく見える詰め方のコツを解説いたします。

また、気温の高い日はお弁当の傷みや食中毒が心配なものです。そこで、傷みにくくするためのポイントもご紹介いたしますので、安全なお弁当作りに役立ててください。

お弁当をきれいに詰めるポイント

「お弁当をおいしそうに詰められない」「いつも茶色っぽくなってしまう」などとお悩みではありませんか。お弁当は、ちょっとした詰め方の工夫で、見違えるほどおいしそうに仕上がるものです。きれいに詰めるポイントを解説いたしますので、毎朝作っている方や、お子さんの運動会や遠足で作ることのある方は、ぜひ参考にしてください。

ご飯に斜面をつける

一段のお弁当箱にご飯とおかずを詰めるときは、先にご飯を詰めましょう。仕切りのないタイプであれば、お弁当箱の底面2/3を目安にして、傾斜をつけて詰めてみてください。傾斜の部分にレタスなど葉物をのせ、おかずを重ねていきます。こうすれば、ご飯の量は変えることなく、見栄え良くおかずを詰められます。

また、高さのないおかずは斜面上に重ねると、ご飯が土台となってバランスよく詰められます。お弁当箱の高さに足りない小さなおかずもきちんと詰められ、スペースが上手に活用できます。

大きいおかずから詰める

大サイズ、中サイズ、小サイズの3種のおかずを用意しておくと、バランスよく詰められます。お弁当箱にご飯を詰めたら、メインとなる大きいおかずを最初に詰めてください。それから形のくずれにくい副菜、くずれやすい副菜、そしてすきまに詰められる小さなおかずや形を柔軟に変えられるおかずの順に詰めていきましょう。スペースをムダにすることなくきれいに詰めるために、ぜひこの順番を意識してください。

二段弁当はおかずの大きさを工夫する

細長い二段弁当箱は幅が狭いので、大きなおかずはそのまま詰めにくいことがあります。詰めやすいサイズにカットし、立てて入れるなどの工夫をしてきれいに詰めましょう。

色を意識して3色以上使う

色を意識して3色以上使う

おいしそうなお弁当は、彩りが豊かなものです。いつも茶色っぽいお弁当になりがちな方は彩りを意識して、少なくとも3色以上使うことをおすすめします。また、同系色のおかずを隣同士にしないことも、彩りを美しくするポイントです。色別に食材をご紹介いたしますので、彩り豊かなお弁当を作る参考にしてください。

  • 赤…ミニトマト、パプリカ、ニンジン、鮭、カニかま、梅干しなど
  • 黄…卵焼き、かぼちゃ、さつまいも、とうもろこしなど
  • 緑…ブロッコリー、ピーマン、ほうれん草、レタス、アスパラガスなど
  • 茶…ハンバーグ、鶏のからあげ、ブリの照り焼き、煮物など
  • 紫…紫キャベツ、みょうが、皮付きさつまいもなど
  • 白…ごはん、ポテトサラダ、はんぺん、さといもなど
  • 黒…のり、わかめ、黒ごま、ひじき、黒豆など

立体感を意識する

おかずを横に寝かせて入れるより、少し立て気味に入れると立体感が出ておいしそうに見えます。ご飯の斜面を利用して、おかずを立てかけるように入れてみてください。上手に高低差をつけることで、立体感のあるお弁当に仕上がります。

断面を見せる

断面が見えるように盛り付けると、お弁当が華やかに見えます。たとえば卵焼きや、カットした野菜の肉巻きなどは、断面の部分を見せて美しく盛り付けましょう。

ピックを活用する

お弁当用ピックを活用するのもおすすめです。100円ショップでも入手可能なので、用意しておくと役立つでしょう。プチトマトやミートボールなどに刺しておけば、そのままつまんで食べられます。ただし、お弁当にピックを使うことを禁止している幼稚園もありますので、お子さん用のお弁当を作るときは、そうしたルールを確認する必要があります。

この他、カラフルなおかずカップや透明カップ、ワックスペーパーなど、お弁当が楽しくオシャレになるアイテムも活用してはいかがでしょうか。

お弁当が傷まないようにするポイント

お弁当は、作ってから食べるまでの時間が長い場合もあるため、気温の高い日には傷まないよう注意が必要です。細菌の繁殖を防ぐポイントをご紹介いたします。

お弁当箱はきれいに洗い、よく乾かす

いくら清潔に気を配りながら作っても、お弁当箱そのものに雑菌が残っていては大変です。お弁当箱は、雑菌が残りやすいパッキンも取り外してきれいに洗い、完全に乾かしましょう。洗って使い回せるシリコン製のおかずカップは便利ですが、気温の高い季節は使い捨てカップの方が衛生的で安心です。また、酢には殺菌効果がありますので、お弁当を詰める前に酢を含ませたキッチンペーパーで拭いておくと安心です。

素手で触らない

素手で触らない

調理前にしっかりと手を洗うのはもちろんのこと、素手では決して盛り付けないようにしましょう。手についた雑菌が食材につくおそれがありますので、必ず清潔な菜箸で詰めてください。おにぎりを握るときも食中毒を防ぐため、素手ではなく手袋やラップを使うようにしましょう。

水分はできるだけ取り除く

水洗いして使うレタスやプチトマトなどの野菜は、キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取りましょう。水分が残っていると菌が繁殖しやすいため、その他のおかずもできるだけ汁気を除いてからお弁当箱に入れてください。煮物の近くには麩を置くと、汁気を吸い取るのでおすすめです。ほうれん草の和え物には、ゴマやかつお節など水気を吸収する食材を一緒に入れるとよいでしょう。

しっかり火を通す

おかずを調理するときは、中までしっかり火を通しましょう。また、生の食材は水分が多く傷みやすいため、避けた方が無難です。ハムやちくわのように通常生で食べられる食材でも、お弁当に入れるときは火を通しておきましょう。

作り置きしたおかずは再加熱する

前日に作り置きしたおかずを入れるときは、再加熱してください。雑菌は10〜60℃で繁殖します。たとえ冷蔵庫で保存したものであっても、当日の朝に再加熱して冷ましてからお弁当箱に詰めましょう。

冷めてから詰める

おかずやご飯が熱いうちに詰めてふたをすると、お弁当箱の中に蒸気がこもってふたに水滴がついてしまいます。水分による細菌繁殖のリスクを防ぐためにも、粗熱を取って冷ましてからお弁当箱に入れましょう。時間がない場合は、うちわや扇風機を使うと早く冷ますことができます。

抗菌シートを活用する

お弁当用の抗菌シートを上にのせるだけで、ほとんど手間をかけずにお弁当を傷みにくくできます。100円ショップでも扱っているので活用しましょう。

保冷バッグや保冷剤を使う

気温の高い場所にお弁当を置いておくと、食べるまでに菌が繁殖するおそれがあります。暑い時期は、できるだけ涼しい場所に保管するのはもちろんのこと、保冷バッグや保冷剤も上手に利用しましょう。また、自然解凍で食べられる冷凍食品をおかずに入れておくと、保冷剤のような効果が発揮されて便利です。冷凍食品を利用するときは、自然解凍できるものかどうか確認しましょう。

 

殺菌効果のある食材を使う

お弁当の中に、殺菌効果のある食材を入れておくのもおすすめです。次のような食材には殺菌効果や抗菌効果がありますので、上手に使ってみてください。

梅干し

梅干し

梅干しに含まれるクエン酸には防腐効果があるため、周りの食品を腐りにくくするといわれます。また、殺菌効果も高く、食中毒の原因となる細菌の繁殖を防ぐので、気温の高い季節はお弁当に入れておくと安心です。ただし、減塩タイプの梅干しでは、防腐効果や殺菌効果がさほど期待できません。また、防腐効果は梅干しが直接触れている部分に現れるので、ご飯の真ん中にのせるよりは混ぜ込む方が安心でしょう。

酢には防腐効果や殺菌効果があり、食品を傷みにくくします。酢を含ませたキッチンペーパーでお弁当箱を拭く方法は先述のとおりですが、お米を炊く際にも酢を小さじ1杯入れると、ご飯が傷みにくくなります。少量なので、炊き上がったご飯の味もほとんど変わりません。

シソの葉(大葉)

薬味に使われるシソの葉は、特徴的な香りを有します。その成分は「ペリルアルデヒド」といい、殺菌効果をもっています。また、シソに含まれるポルフェノールには、抗酸化効果もあります。仕切り代わりに使ったりお肉に巻いたりして、お弁当に入れておきましょう。

パセリ

パセリの香りには「アピオール」「ピネン」という成分が含まれ、殺菌効果や消臭効果があります。お弁当の隙間にパセリを入れておけば、緑の彩りだけでなく殺菌効果も期待できます。

香辛料

しょうがには、「ジンゲロール」という抗菌作用のある成分が含まれています。たとえばしょうが焼きのように、下味や調味料に取り入れて菌の繁殖を防ぎましょう。また、カレー粉に使われるスパイスも殺菌作用が高いため、食中毒を予防しながら味のバリエーションを増やせます。

食品用アルコールスプレーを使う

食品を除菌できるアルコールスプレーがあることをご存じですか?フマキラーの「食品用アルコール除菌フードキーパー」は、食品に直接スプレーすることで菌による食品の傷みを防ぎ、鮮度を長持ちさせるアルコールスプレーです。細菌やウイルスは99.99%除去。100%食品成分なので、お弁当にも直接スプレーできます。保存容器や調理器具にも使えるので、お弁当の傷みが気になる方はぜひ使ってみてください。

※すべての菌・ウイルスが除去できるわけではありません。

まとめ

まとめ

盛り付け方を工夫するだけで、見た目も美しいお弁当に仕上がります。ぜひ、ご飯の詰め方・彩り・詰める順番を意識しながら作ってみてください。

また、お弁当作りは味と見た目だけでなく、安全にも気を配りましょう。気温の高い時期は菌が繁殖しやすいため、傷まないように注意が必要です。ご紹介したポイントを意識して、安全なお弁当作りを心がけましょう。

ふたを開けたそのとき、家族も自分も「おいしそう」とほっこりする様子を思い浮かべながら、今日もお弁当作りを楽しみましょう。

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