2020年9月10日 | お役立ち情報
自転車入門編!初心者向けにロードバイク・クロスバイクの選び方などを解説
ガソリン代や電車代の節約になり、日ごろの運動不足も解消できることから、毎日の通勤や生活の足として自転車を利用する人が増えています。自転車には、シティサイクルやママチャリと呼ばれるタイプなどさまざまな種類がありますが、通勤用や週末のレジャー用として特に人気を集めているのがロードバイクとクロスバイクです。
自転車を購入しようとインターネットを検索して、「似たような形をしているけれど、ロードバイクとクロスバイクは一体どこが違うの?」と思った方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、ロードバイクとクロスバイクの違いや、自分に合ったものを選ぶ際のポイント、運転時に知っておきたい交通マナーについてご紹介いたします。
ロードバイクとクロスバイクの違い
ロードバイクやクロスバイクは、シティサイクルやママチャリなどに比べて、より軽快にスピードを出すことができるように設計されています。特にロードバイクは、ツール・ド・フランスをはじめとする自転車レースでも使用されているように、速く走るための性能を優先させたタイプです。一方、クロスバイクは軽快な街乗り用として、ロードバイクよりも汎用性の高い走行性能を備えています。
両者はハンドルの形状で区別しやすく、ドロップハンドル採用により前傾姿勢をとりやすいのがロードバイクです。対するクロスバイクには、ドロップハンドルより上体を起こして運転できるフラットバーハンドルが、主に採用されています。
さらにロードバイクは、摩擦抵抗を減らして高速走行するために細いタイヤを装着しています。これに対してクロスバイクは、ロードバイクよりタイヤが太く、ちょっとした段差などへの対応力を高めています。
また、スピードを追求するロードバイクは、フレームなどさまざまなパーツで軽量化が図られているため10万円以上するものが多く、なかには100万円を超す超高級モデルもあります。
ロードバイクの特徴【まとめ】
- ハンドル
ドロップハンドル(空気抵抗を減らす前傾姿勢がとりやすい)
- タイヤ
細い(地面との摩擦抵抗を極限まで減らしてスピードを追求)
- フレーム
アルミやカーボンを使用して軽さを追求したものが多い
- 価格帯
10万円以上のものが多く、なかには100万円を超すものもある
クロスバイクの特徴【まとめ】
- ハンドル
フラットバーハンドル(上体を起こして広い視野で運転できる)
- タイヤ
やや細い(ロードバイクよりも段差などへの対応力をアップ)
- フレーム
アルミを使用したものや衝撃吸収性に優れるクロモリを使用したものが多い
- 価格帯
5~10万円くらい
ロードバイクとクロスバイクどちらを選ぶ?
ロードバイクとクロスバイクのどちらを購入するか迷っている方は、どのような場面で乗るのかをイメージしてみましょう。ロードバイクもクロスバイクも、特定の目的や用途のために開発された自転車であり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
ここでは、自分に合った自転車はどちらのタイプか、その判断材料となるポイントをご紹介いたします。
自転車の選び方
形やデザイン、価格、軽さ、乗り心地など、自転車を選ぶポイントはさまざまです。なかには「乗ることができればなんでもいい」という人もいるのではないでしょうか。しかし、実際に自転車に乗りはじめると、その選択が正しかったか間違いだったか、ということに気づかされるはずです。自転車選びで後悔しないためにも、ロードバイクとクロスバイクそれぞれの特徴について知っておきましょう。
ロードバイク
舗装されたロードで、高速走行することを目的に開発された自転車です。ロードバイクは、ロードレースをはじめ長距離のツーリング、峠など長い登り坂を走行するヒルクライムなどを楽しむ人たちのニーズに応える自転車なのです。
その魅力は車体そのものの軽さと、ペダルを漕いだときスーッと流れるように進む推進力にあります。舗装された道路での走行性能は断トツに優れているため、ロードレースへの出場やロングツーリングにチャレンジしたい人には、ロードバイクがおすすめです。
反面、軽快な推進力を生みだすため極限まで細く設計されているタイヤは、ちょっとした段差でもダメージを受けやすく、転倒するとフレームにも思いがけない損傷を受ける場合があります。また、走行時は前傾姿勢になるため、視野が狭くなりがちです。さらには軽量性重視のため、カゴやスタンド、泥よけなどは装着されておらず、後付けを想定しないつくりとなっています。街乗りにはあまり適していない自転車といえるでしょう。
【ロードバイクを選ぶときのポイント!】
ロードバイクは10万円以上のものが多く、なかには100万円を超す超高級モデルも存在します。レーサーの強靭な脚力を支えるための強度を維持したうえで、どれだけ軽量にできるか、そのレベルの違いによって価格帯が変わります。
ロードバイクは重量が10kg以下のモデルが多く、8~8.5kgが標準的な重量とされています。なかでも、「軽量」と言われるものの重量は7~7.5kgで、およそ6kgという超軽量設計された自転車もあるようです。できるだけ軽いものを選びたいところですが、軽量になるほど高額になるため、まずは比較的購入しやすいエントリーモデルを検討してみてはいかがでしょうか。
クロスバイク
オフロードを走るマウンテンバイクと、オンロードを走るロードバイク、この2つの自転車の特性を融合させることで誕生したカテゴリーで、クロスオーバーバイクとも呼ばれています。
このようにクロスバイクは、舗装された道路で滑らかな推進力を発揮しつつ、舗装されていない道などにも対応できるスグレモノです。通勤や通学のために自転車を選ぶのであれば、クロスバイクの方が断然おすすめといえます。
【クロスバイクを選ぶときのポイント!】
クロスバイクは2~3万円台のものから10万円以上のものまで、さまざまなモデルがあります。もちろんデザイン性も豊かですが、まずは「軽さ」と「カゴの取り付けが可能か」という2点について確認しましょう。
走行しているときには気になりませんが、駐輪場においた自転車をちょっと持ち上げたときなどに、「重い」と感じることがあります。以前に比べ、クロスバイク全体が軽く設計されるようになりましたが、それでもほとんどのモデルは10kg以上です。アルミフレームを使用したモデルでおよそ12~13kg、スチールフレームだとおよそ18kg前後にもなります。街乗りをしていると、時として歩道橋を渡らなければならない場面に遭遇します。自転車を持ち上げる必要が生じたとき、このおよそ5kgの違いがとても大きく感じられるはずです。
また、通勤や通学の際、カバンなどを入れておくための前カゴは必須アイテムですが、モデルによっては取り付けできないことがあります。この点についても、事前にしっかり確認するようにしましょう。
知っておくべき交通マナー・ルール
自転車は左側通行、右に曲がるときはウインカー代わりに右手を出すなど、小学生のころ学校の校庭で、自転車教室を体験したことのある方もいるのではないでしょうか。最近では車道と歩道の間に自転車専用のラインが引かれた道路もあり、自転車のためのインフラが整備されはじめています。
その一方で、イヤホンで音楽を聴きながら・スマホを見ながらの運転により、>思わぬトラブルも起きています。そこで、自転車に乗る前に知っておくべき交通マナーやルールについていくつかご紹介いたします。
自転車は左側通行
自転車は左側通行ということは知っていても、歩道を走るべきか車道を走るべきかで迷う方もいるのではないでしょうか。自転車は基本的には歩道を走らず、自動車と同様に車道の左側(歩道寄りの車道)を走行します。
歩道は歩行者のための道です。小さなお子さんや高齢者の方がいる歩道では特に注意しましょう。
イヤホン走行
自転車を運転するとき、人は目や耳からさまざまな情報を取り入れ、危険を察知しながら走行しています。イヤホンをして大きな音で音楽などを聴いていると、外部からの情報が遮断され、トラブルを起こしてしまうおそれがあります。
「イヤホンをしたまま運転するのは交通違反にあたるのでは?」「片耳だけならOKなのでは?」など、さまざまな疑問がわきますが、実際のところイヤホンをしているだけでは違反にはあたりません。ただし、安全な運転に必要な音などが聞こえない状態である場合、違反となるおそれがあります。その取り締まりの基準は、警察官の判断に委ねられているようです。
スマホのながら運転
スマホを見ながら運転するいわゆる「ながら運転」は、自動車はもちろん自転車の運転時も禁止されている行為です。相手にケガをさせた場合、重過失傷害罪などに問われたり、被害者から損害賠償を求められたりするケースもあります。
無灯走行
ロードバイクやクロスバイクのほとんどのモデルには、ライトが標準装備されていません。夜の無灯走行は、数メートル先が見えない状態で走行することになり、大変危険です。車を運転する側も、自転車が近づいてきてはじめてその存在に気づくことになり、思わぬ事故につながるおそれがあるのです。
夜間などの自転車の無灯走行は、道路交通法違反です。道路交通法52条第1項には、自転車の灯火義務が記されています。ロードバイクやクロスバイクを購入する際は、ライトもあわせて装着しましょう。
交通マナーやルールを守って、自転車のある生活を楽しんでください!
ロードバイクやクロスバイクにはじめて乗って、その走行性の良さに驚く方も多いと思います。およそ30~40キロの速度で走行することもできるため、その分事故のリスクも大きくなります。交通マナーやルールを守り、安全運転で自転車を楽しんでください。
会社までの移動を「自転車目線」にすることで、これまで気がつかなかったお店や自宅までの近道など、さまざまな発見もできることでしょう。それぞれの目的に合わせて、自転車のある生活を満喫してください。