2018年12月1日 | お役立ち情報
上手に謝る方法 ‐ 許してもらえる謝り方のポイント
失敗したとき、不用意な発言をしたときなどは謝罪が必要になることが多いです。この謝罪ですが、同じ「ごめんなさい」「すみません」でも許してもらえる人とそうでない人がいるようです。
このことから謝罪にもある程度正しい方法というものが存在します。今回は相手に許してもらえる謝り方、上手な謝り方の基本をご紹介します。
正しい謝罪の効果とは?
正しい謝罪、許してもらえる謝罪を実践するメリットは多くあります。まず適切な謝罪をすると相手の怒りなどの感情を軽減することができます。
また謝罪をするシーンは何も相手が怒っているときだけではありません。こちらの不手際、不用意な発言で悲しみや驚きといったショックを受けてしまう方もいます。
このようなときも正しい謝罪を行うことで、相手も「あなたの気持ちはわかりました」「その言葉をいただけただけで十分です」といった気持ちになりやすいです。
その他、仕事でミスを犯したとき、先輩や上司に迷惑をかけてしまったときなどにも謝罪は必要です。このようなシーンで適切な謝罪を行うことができれば、もう一度同じ仕事をまかせてもらえたり、失敗しないためのアドバイスをもらえることもあります。
反省の気持ちが伝わってこない謝罪だと、相手も「今後も全力でサポートしよう」という気持ちにはなりません。
また謝罪する相手が後輩や同僚の場合。後輩は誠意のない謝罪を見て「この先輩についていく気にはなれない…」、同僚だと「もう最低限の仕事の付き合いしかしたくない」といった感情を抱いてしまうかもしれません。
長い社会人生活で周囲の人間と上手にやっていくには、正しい謝り方や誠意ある謝り方も習得しておく必要があります。もちろんこれは仕事上だけではなく、家庭内の人間関係を円満にする上でも必須の能力となります。
上手に謝る方法を徹底解説!
謝罪をしても相手の感情が沈んだままという経験をされた方は多いです。このような状況を回避するにはどのような対策が必要になるのでしょうか?ここでは上手に謝る方法をまとめましたので解説します。
理由や背景は後回し
謝罪の際に理由や背景を先に述べる人は非常に多いです。具体的には「○○の件は十分に注意をしていたのですが、ちょっと目を離した隙にトラブルが起きてしまいました…○○がもう少しガマンしていれば…すみません」といったものです。
このような謝り方は最後に謝罪の言葉を述べているため、一見すると何も問題がなさそうに思えます。ところが最初に理由や背景の言葉を並べてしまうと、相手によっては言い訳に感じやすく、誠意のある謝罪だと感じることができないのです。
許してもらえる謝り方のポイントは、まず「謝罪」と「思いやりの言葉」から入ることです。具体的には「この度はご迷惑をおかけしてしまい申し訳ありませんでした。お怪我はありませんでしたか?」といった内容です。
このように謝罪と思いやりの言葉を最初に述べると相手も「そこまで悪い人間ではない」「潔い人だ」といった印象を持ちやすいです。
その結果として大事にならずに許してもらえる可能性も高くなります。どうしても理由や背景を述べたい場合は誠意ある謝罪と思いやりの言葉を投げかけてからにしましょう。
自分に落ち度があることを表現する
ときどき「自分は悪くないから絶対に謝らない」といった態度を見せる方がいます。このような頑なな姿勢はその場限りの人間が相手であれば特に大きな問題になることはないでしょう。
しかし、これからも同じ社内で仕事をする人間だったり、同じ家で過ごす人間の場合は居心地が悪い環境を作ってしまう可能性もあります。そのため、謝罪をして早く元通りの関係に戻る必要があります。
最も手っ取り早いのは自分に落ち度があることを認めて謝罪をしてしまうことです。これはたとえ相手にも落ち度があるケースでも同様です。ただ、相手にも落ち度があるという雰囲気を謝罪で出してしまうと火に油を注ぐ可能性が高くなります。
そのため、謝罪をするときは「どちらに非があるか?」という点は追求せずに、こちらに落ち度があることを認めた上で謝るようにしましょう。
こうすることで感情的になっている相手の気持ちもスッと落ち着くことになり、今までどおりの関係で過ごすことができます。
また相手も落ち度があると感じていた場合は、こちらから謝罪をすることで「こっちもごめん」といったような対応を見せてくれるでしょう。どちらかが素直に非を認めることができれば、相手も素直な気持ちになって接してくれるはずです。
冷静な気持ちを持って謝る
これは主に対等な関係の相手に対して意識しておきたい謝り方です。対等な人間と接するときはラフな言葉遣いになる方は多いですが、謝罪のときまで同じような話し方ではいけません。
ちょっと面倒くさそうに「オレが悪かったよ、ごめん」「私が謝れば済むんでしょ、ごめん」といった謝り方をしてしまうと、いくら仲が良い相手とはいえ「その謝り方、本当に反省してるの?」といった感情を抱くようになります。
特に感情的になってしまうシーンでは投げやりの謝罪をしてしまう方は多いです。投げやりの謝罪は相手も感情的になってしまうデメリットがあるため、謝罪をするときは精神的に余裕がある状態を作っておきましょう。
こちらが冷静に謝罪の気持ちを述べれば、相手も「自分もあのときは悪かった」という気持ちを伝えやすくなります。
声のトーンや表情からも反省の気持ちが伝わるようにする
元気はつらつの声、威圧的な声で謝罪をされて許す気持ちになれますか?ヘラヘラ笑いながら謝罪をされて許す気持ちになれますか?許される謝罪方法を心得ている人は言葉だけではなく、表情や声のトーンからも反省の気持ちが伝わってきます。
謝罪するときの声のトーンは大きすぎても小さすぎてもNGです。落ち着いた声のトーンを意識し、かつ相手にはっきりと聞こえるような声量を意識しておきましょう。
表情はややゆがませたり、悲しげな表情を意識しておくと相手も「相当反省してるのかな」という感情が湧いてきます。
もちろん反省の表情だけ一流で言葉に誠意が込められていない場合は「演技をしている」と思われる可能性があります。声のトーンと表情、謝罪の言葉が上手くマッチした謝り方をするように心がけておきましょう。
少し大げさと思えるぐらいの謝罪をする
謝罪は少し大げさと思えるぐらいでちょうどよいです。というのも自分にとっては3である出来事だと認識していても、相手にとっては重大レベルの9の出来事に感じている可能性があるからです。
この場合は自分が思っている3のレベルでの謝罪では、相手に響くことがないかもしれません。そればかりか「あんな酷いことをしていて、謝罪の言葉はそれだけ?」と感じることもあります。
そのため、謝罪をするときは少し大げさな謝り方を意識しておくとよいでしょう。具体的にはいつもよりも頭を深く下げるなどがあります。
また「申し訳ございません」「すみませんでした」「不快な思いをさせてしまって深く反省しております」といったように、謝罪のフレーズを変えながら何度も謝るのもおすすめです。
「すみません、すみません」など、同じフレーズを何度も使うのは社会人としてキレイな謝り方とはいえません。言葉を変えながら少し大げさに何度も謝る姿勢を見せるようにしましょう。
時間を空けずに謝る
謝罪をするのは誰でも嫌だと感じます。その結果、事が起きてから謝罪までの時間が長くなることもよくあります。しかし、謝罪までの時間が長くなるのは推奨できるものではありません。
相手によっては「一向に謝罪の言葉がないじゃないか」「謝罪をするつもりはないのか?」といった感情を抱いてしまうからです。
こうなると相手はさらにイライラや残念な感情が募りますし、許す気持ちも薄れてきてしまうかもしれません。謝罪をすることは勇気が要ることですが、早期解決を目指す気持ちが1%でもあるなら、できるだけ早めに相手に伝えるようにしましょう。
謝罪するタイミングを考える
先ほど謝罪はできるだけ早めにするのが好ましいとお伝えしましたが、スピード重視で謝ればよいというわけではありません。早く謝りたいからといって、相手の都合を考えずに謝罪をしてしまうと逆に不愉快な感情を抱かせてしまう可能性があります。
具体的には相手が仕事で忙しいタイミングで謝罪をするなどが挙げられます。このようなケースで謝罪をした場合、相手は忙しさで精神的余裕がないため、冷静な気持ちで謝罪を受け入れることが難しいです。
謝罪をするときは「この後、10分ほど空いてる?」「会議が終わってからちょっといいかな?」など、相手のスケジュールにも配慮してあげるようにしましょう。
できれば実際に会って謝る
事の大きさにもよりますが、謝罪は基本的に対面が好ましいです。特にビジネスシーンでは絶対とは限りませんが、謝罪をするときは対面式が重んじられている傾向にあります。
対面で謝罪をするメリットは表情や声のトーンなどからも反省の気持ちを伝えられることです。メールだと無機質な文章のみになるため、本当に心の底から謝罪をしているのか否かが判断できないこともあります。
また電話も声のトーンは伝わりますが、表情は相手に見えることはありません。このような理由から謝罪はできるだけ対面式で行うようにしましょう。
最後にお礼の言葉を述べる
謝罪をした上でさらにお礼の言葉を述べるのは精神的にツラいという方も多いです。社会人1年目、2年目のときなどは先輩や上司から仕事の件で注意されることも少なくありません。
このようなときにほとんどの人は「何で自分だけ…」「別にいいじゃん」と心の中で思うことでしょう。しかし、先輩や上司からの注意の中には仕事で失敗しないためのアドバイスも含まれていることがあります。
この注意があることによってその後、仕事でのミスも減り、社内での評価が急上昇する可能性も決してゼロではないのです。慣れるまでは非常に大変ですが、謝罪のあとにお礼の言葉を付け加えておくと、先輩や上司から大事にされる可能性もグンと高まります。
正しい謝罪ができる力は社会で生きていく上では必須
ほとんどの人は素直に自分の非を認め、謝罪をするのは苦手です。しかし、社会的地位が高く、周囲からの評判が良好な人は自分のミスがあったときには素直に謝罪をする心構えを持っていることが多いです。
また周りからの悪口が少ない人も自分に非があったときは素直に謝罪する姿勢を持っているため、人間関係が良好であることが多いです。謝罪をするときは基本的に言い訳を用意する必要はありません。
心から「悪かった」という気持ちが伝わるような謝罪を心がければ、相手も水に流してくれる可能性は非常に高いです。人間関係はできるだけ良好に保っておきたいという方は、正しい謝罪をする力も身につけておきましょう。