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第16回化学遺産に認定 「世界に先駆けた家庭用殺虫剤の展開」 (認定化学遺産 第071号)

2025.02.05

世界初の液体殺虫剤「フマキラー殺虫液」、世界初の電気式蚊取り「ベープ」

フマキラー株式会社(本社:東京都千代田区、社長:大下一明)では、この度、公益社団法人日本化学会(丸岡啓二会長)が実施する第16回化学遺産認定事業において、世界初の液体殺虫剤「フマキラー殺虫液」及び世界初の電気式蚊取り「ベープ」が、現在の家庭用殺虫剤の先陣を切り、世界に先駆けた画期的製品であることが認められ、「世界に先駆けた家庭用殺虫剤の展開」として化学遺産(認定化学遺産 第071号)に認定されました。

公益社団法人日本化学会では、化学と化学技術に関する貴重な歴史資料の保存と利用を推進するため、2008年度より化学遺産委員会を設置し、さまざまな活動をされています。「化学遺産認定」は、それら歴史資料の中でも特に貴重なものを認定することにより、文化遺産、産業遺産として次世代に伝え、化学に関する学術と教育の向上および化学工業の発展に資することを目的とするものです。第16回は当社を含め5件が認定されました。
「化学遺産」の詳細につきましては、公益社団法人日本化学会のウェブサイトをご参照ください。
https://www.chemistry.or.jp/know/heritage/

<化学遺産に認定された「世界に先駆けた家庭用殺虫剤の展開」>

世界初の液体殺虫剤「フマキラー殺虫液」

フマキラーの創業者・大下大蔵(おおしも だいぞう)は、1914年に除虫菊の研究に着手し、世界に先駆けて除虫菊を主成分とする殺虫液を開発し、1920年頃までに製造販売を開始しました。これは、乾燥した除虫菊から石油によって殺虫成分を抽出した世界初の殺虫液です。
霧吹き器を付けて息を吹き込むと殺虫液が霧状に散布される仕組みの家庭用殺虫剤製品として売り出したところ、国内、海外に取引を拡大して大成功しました。現在殺虫剤製品の主流となっているエアゾールスプレー式につながっていきます。
(写真)
左:フマキラー殺虫液
右:使用状態にセットした霧吹き器

世界初の電気式蚊取り「ベープ」

明治中期に日本で発明された蚊取り線香は家庭で広く使われましたが、火事の心配、煙への不満もありました。フマキラーは、戦後開発が進んだ合成ピレスロイドを使用し、世界初の電気式蚊取り「ベープ」を1963年に完成させました。これは蚊取りの歴史を変える爆発的なヒットとなり、現在のコンセントなしで場所を選ばず使える電池式蚊取り「どこでもベープ」(2000年発売)、火も電気も電池も使わないワンプッシュ式蚊取り「おすだけベープ」(2008年発売)につながっていきます。
(写真)電気式蚊取り「ベープ」

フマキラーでは、現時点で確認された史実に基づいて発表していますが、現在、社史を編纂しており、国内外の各資料を調査、精査し、広く再調査を進めています。今後あらたな事実等が発見された場合には、改めて発表させていただきます。

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